信じる者は救われ、ゐ
おじいちゃんは、30年も前に逝った。
おじいちゃんは、開祖と経典のみ信じなさいと
教えてくれたっけ。
おじいちゃんは、最期まで厳しく、優しい人だった。
でも、信じるってわからない。
なんで、信じるんだろう。
おじいちゃんはよく、法話を聴いた。
そして讃美歌を楽しんだ。
おじいちゃんは、無宗教を否定もしなかった。
僕はおじいちゃんには、なれない。
僕は神を信じなければ。
この前、おばあちゃんが、亡くなった。
おばあちゃんは敬虔な神教の信者で、
おじいちゃんが嘯くのが嫌いだった。
二人は幸せだった。それぞれの幸せではない。
結局、耐えなければいけない。
信仰は妊婦だ。常に不安と喜びを抱えて、
彼を畏れる。でも僕は意外と彼は温かいと思うけど。
信じるというより軽くリズムを刻みながら、
生活を生活していく。そこには、彼の目がある。
採点法では無くて、シールをくれるような気がする。
アナタは信じますか、ゐ。