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動物の相棒

城下町の雑踏を抜け

城の敷地内に足を踏み入れると

マチルダだけではなく

動物を連れた戦士達が広場に大勢集まっていた。


この世界ではバディ

相棒動物といい

生まれた時点から既に

心を通わせることができる動物が1種類

多くて2種類くらいあるとされている。

それは犬であったり鳥であったり爬虫類の蛇であったり

昆虫であったりと人によってさまざまで

どの動物が自分に合うかは自ら探しだすしかないが

その自分に合う相棒動物をみつければ

その動物の特性を自分の身体能力にプラスできる恩恵

であったり、動物とお互いに何を伝えてるか

感じとれるテレパシーに似た能力が発揮される。

希に強い戦士で動物にライオンやゴリラやタカ

を連れている場合があり

そういう人たちは希少であり優遇されたりするが

その動物を手に入れるためには大変な苦労を要する。




「ぅわ·····あの人でっかい蛇を首に巻いてる」

サラサラのストレートで長い銀色の髪

すぅっと通った鼻筋に切れ長の目には眼鏡

黒いローブを羽織りスラリとした細身のカラダには

不釣り合いな程に立派な蛇が首に巻きついていた

左手には魔導書らしき

古めかしい本を抱えているところを見ると

魔術師だろうか



マチルダは思わずジロジロ見てしまい

相手に気付かれ目が合った

「あっ・・・・」

一礼だけして、そそくさと人や動物の隙間を縫うように

マチルダはその場を離れた。



「あぁ、ビックリした。ここまで来たら、もういっか···」

勢いで城の近くまできてしまったようで

ふいに見上げると窓に人影がうごくのをみつけた。


マチルダはそう

相棒動物は猫であった。

戦い方は素早さで敵を圧倒するタイプであり

強化された身体能力は高い場所から落ちても

状態を立て直し、着地するバランス感覚や

素早く攻撃を見切って避ける動体視力であったり

もともと頭の回転は早かったマチルダにとって

練りに練って考えて動くよりも

咄嗟に反応して臨機応変に動く方が性に合っていた。

今も猫の特性がでて瞬間的に目で追ってしまい

無意識に目を凝らして窓を見詰めた。

「長い髪の・・・女の人だ·····」

物憂げな表情で広場の方を見ていた女性は

サッシに手をかけガラス窓扉を開け放つ

すると美しい顔立ちと黄色い服が確認できた。

伝書鳩だろうか。

窓から鳥を飛ばしてその姿を見送っている





マチルダは夢で見た女性に似てるなぁ

などと思いながら、あの女性がこの城に住んでるのかと

そっと広場に引き返した。



広場にもどると

ちょうど今回の任務発表されている最中だった

城の伝令係の小太りの中年おやじが

広場で戦士達の集団をまえにで作られた簡素な台上

今回の任務と報酬を読み上げている


マチルダは

急ぎ足で聞き逃すまいと駆け寄り

話に耳を傾けた。

「・・・・・隣国が生ける屍

スケルトンの軍制によって襲撃を受け壊滅状態にある。

我が国に攻め込んでくるのも時間の問題で

ここで早急に手を打たねば

我が国が次の戦場と化すだろう。


よって、ここに集まった歴戦の猛者である諸君らに

隣国への加勢と討伐を依頼したい。

我が国の切り札聖騎士団も追って向かわせるが

それまでにできる限りの時間を稼ぐこと


基本的には出来高制

自分で倒した相手の一部つまり遺品を持ち帰って報告

一体につき報酬10万から50万ベルク

途中棄権は自由だが

この作戦が成功したあかつきには

未だ作戦に参加している者で生き残った参加者には1000万ベルクが漏れなく支払われると約束しよう。



なお、この依頼を受け

作戦に参加するものは印として

手の甲に我が国の紋章を刻んでもらう。

城門下にいる呪術師たちに施してもらってから解散。

各自で任務にあたるように



では検討を祈る」

































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