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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ダイナマイト式目覚まし時計

作者: 青水

 僕は寝起きが悪い。

 そんな僕のために、発明家の友人が目覚まし時計を作ってくれた。その目覚まし時計には、セットで箱がついている。じりじりと左右に打ち付けて音を鳴らす部分に、細い紐がついていて、その紐が箱の中へと繋がっている。

「この箱には何が入っているの?」

「それは秘密だ。けれど、一瞬にしてお前を起こせるほどの大音量を出せるシステムが組み込まれているのだ」

「なるほど」

 僕はよくわからなかったが、とりあえず頷いておいた。

 家に帰って夜になると、僕はその目覚まし時計をセットした。明日は会社なので、6時30分にセットしよう。

 そして、僕は眠りについた。


 ◇


 ジリリリリリリリ……。

 ピッ。

 ドカアアアアアアアン!!!


 ◇


 確かに、その目覚ましは大音量だった。箱の中にはダイナマイトが入っていて、目覚ましが鳴るのと同時に爆発する。大音量だけではなく、大爆発まで起きて、僕は目覚める前に永眠した。

 僕だけではなく、マンションの住人が大勢犠牲となった。ダイナマイトの爆発は、今巷で話題のテロリストによる犯行だと断定された。なぜなら、テロリスト本人が『我々の仕業である。これは天誅である。我々の要求に従わないというのなら、今後も同じような犯行を行うぞ』と言ったからだ。

 しかし、実際にそれを行ったのは僕の友人だ。友人は、僕が彼の恋人と関係を持っていることを知って激怒し、僕と恋人をこの世から消し去ろうと計画したのだ。そう、ベッドの隣には友人の恋人が眠っていたが、彼女もまた永眠したのだった。

 友人は恋人にかけていた保険金をもらってほくほくだったが、やがて犯行が露呈して逮捕された。

 ダイナマイト式目覚まし時計によって殺された僕と友人の恋人、大量殺人がバレて逮捕された友人、実は自分の犯行ではないことがバレたテロリスト、何も悪いことをしていないのにとばっちりで殺されたマンションの住人。

 誰もが不幸になる悲しい事件だった――。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 豪快な投げっぱなしw なんか笑ってしまいました。
[一言] 微笑みの爆弾(☆)投げときますねぇ~♪ (*´ω`*)
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