氷の貴公子の実力
アーサーとサミュエルのおかげで人気メニューであるオムライスを堪能できたステラは、ご機嫌で魔力測定に臨んだ。
魔力測定とは、生徒自身の基本データとして魔力や基本技能を数値化するもので学科ごとに分かれてそれぞれの測定を行う。
普通科はマルチに筆記テストを行う。
魔法騎士科は主に攻撃力や体力を測る実技テストを行う。
占星術科は未来予知や天文学の知識テストを行う。
そして、ステラの所属する魔法声楽科はその名の通り歌唱力を用いて測定を行う。
一列に並んで自分の順番を待つ。ステラが受けるのは、目の前に置かれた植木鉢の植物を2分程度の歌で成長させるというテストだ。この植物の成長具合で魔力の強さを判断するらしい。
「1年C組、サミュエル・ガーネット」
前の方に並んでいたサミュエルが呼ばれ、周りの視線は一か所に集まる。
「サミュエル様〜!」
ステラの少し後ろの方から歓声が上がるほど、彼は注目されていた。
「それでは…開始!」
サミュエルがその美貌に劣らぬほど美しい歌声で試験場を包んだ。
植物は案の定みるみるうちに成長していき、歌い終わる頃には立派に成長していた。
「…よし、もう行っていいぞ。」
試験監督の声でサミュエルはふーっとため息をつくと、その場から歩いていった。
そしてステラの横を通るとその頭をくしゃっと撫でて小さく笑った。
「…がんばれよ」
そう呟いて。




