―1章―はじまり
普通に考えてドラゴンが飛んでるような平原でコンビニを行く程度の装備で徘徊してたら即ゲームオーバーになるのは分かりきってるから俺はダッシュで遠くに見えた王国っぽいここ(仮称ホ〇イトラン)に駆け込んだ。
てか、門番とか居なかったけど平和な国なんだろうか...
「日本語、通じるのかな...」
辺りは完全にファンタジー物の城下町。
人が賑わい、市場が並び、子供が走り回ってる。
見回すと何人かと目が合う。
そりゃそうだ...着てる服が場違い過ぎる。
ここの人々はローブやマントを羽織った「いかにも」な服装だが、俺はTシャツにジーンズ、Tシャツに至ってはやる気の無さそうな猫がプリントされてる。なんなら現代でも目につく様な服装だがこれが普段着だから仕方がない。
「あ...」
しまった。キョロキョロし過ぎた。完全に目立ってる。
気が付くと城下町の人々が俺の周りの集まってる。敵意と言うより、よくわからないものを見るような。まぁ逆に、現代の歩行者天国に甲冑付けた侍が現れたらそりゃあ皆見るだろう?俺だってそうする。
「あ、あの」
両手をゆっくり上げて敵意が無いことを伝えな
「⑨$ЯЁ⑨@!!!!」
しまった。日本語が通じないパターンのやつだ。
スペイン語とかそっち系の言語に近いんじゃないだろうか、どのみちわからないけど。
周りの人は皆何処かに走り去って行ってしまった。というか、これ、兵とか呼ばれるパターンじゃん。
「$Я#※!?」
速い。速すぎる。鎧フル装備の兵士がぞろぞろ出て来た。
(これ、死ぬのか、異世界転生して死んだらどうなるのかちょっと興味はある...)
しばらく固まっていると将軍みたいな兜を被った兵士前にでてが手招きをして来る。
(付いてこい...ってことか?)
「ヴォォォォォォォ!」
いや、なんだその掛け声。殺されるのか!?




