第3話 会議の結果を待つ会議
2話の最後の方ちょっと変えました。すいません。今後は展開見越して書くようにします。
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「皆んな知っていると思うけど明日は俺の誕生日だそれと同時に俺が異世界召喚士になって1000年が経つ事になる。」
無言で頷く幹部達。
「そこで明日!前々より計画していた天空都市大移動計画を実行に移す。あいつが持ってくる結果次第では血が流れるかもしれない。失敗は許されない。心して取り掛かるように!」俺は手を前に組んだ状態で皆を見た。いい緊張感だ。失敗は許されない。これは俺に対しての言葉だ。
「「「御意に!」」」
コンコン
扉が叩かれる。
「女神 リーシア様が到着されました。」
扉越しに警備隊長のラインの声が聞こえる。
フォンが俺の事を見る。俺は頷いて返事をする。
「お入りください」
フォンがそう言い終わるか終わらないかのうちにドアを開けてリーシアが元気良く入ってきた。
「やぁーやぁー!!皆の諸君!ひさしぶりだねー元気だったぁー?」
リーシアと会うのは約1年ぶりだ。リーシアは100年に一度のペースで俺がちゃんと仕事をしているか確認しに来ていた。俺がこの町の娯楽を充実させるにつれてそのペースは縮まり今ではよく遊びに来るのだ。もちろん最初の再会で俺とクロが二人でダブルラリアットをかましたのは言うまでもない。
「不老不死に元気もクソもあるか、それで結果はどうだったんだ!?」
これが俺にとってはいや、俺らの運命を左右する。
「えーっとね、言いにくいんだけど。。。。4大神会議で天空都市の地上への移転は否決になりました。」
「はぁ。わかった。わざわざありがとな。」
最悪の結果になった。これでもなお計画を遂行しようとしたなら。神々との戦争になる事は目に見えてるだろう。しかし、ここでいつまでも生きていても退屈なのは変わりない。退屈な不死は死に等しい。
これが俺が千年以上生きて出した結果だ。
「あれれー?なんでがっかりしてるのー??話はこっからだよぉ〜」
全くこの女神は事態を把握しているのかいつもの能天気な声で俺たちに話しかける。
「えっとね天空都市自体の移転はダメだけど君たち生命体だけでの転移は了承されたんだ。」
クルッと一回転をして俺に向かって決めポーズをしてくる。こんな時にこいつは何をやってい。。。。。
「ん?リーシア、お前今何て言った!?!?!?」
「だから、文明を持ち込んだらダメだけど君たちだけならいいって!」
まさかの逆転ホームランである。さすがリーシアこんな奴でも一応4大神の一人である。頼んでみるものだな。
「本当か!?ありがとな!リーシア!」
「リーシア様 一つ質問をよろしいでしょうか?」
リーシアが入室してきてから跪いていたクロ以外の幹部達の中からフォンが顔を下に向けたまま発言をした。俺らの話が落ち着くのを待っていたのだろう。さすが空気を読める爽やか男。
「いいわよ!今日の私は機嫌がいいからね!」
「ありがたき!もし、移転の時に文明の産物を持ち込んだものがいた場合はどうなるのでしょうか?」
もっともだ。ここの住民は俺が出した文明を豊かにしろという命からいろんな物を発明している。勿論厳重に荷物検査はするつもりだが誰かが移転の時に発明品を隠し持たないとは言い切れない。
「うーん。なってみないとわからないけど多分移転の術式自体が破壊されるんじゃないかな?他の神が怒って殺しに来るかも、なんてね。」
「。。。。。。。。」
笑えねー。そんなこと絶対にあってたまるか。せっかく神との戦争を逃れたのにわざわざ戦う必要は皆無だからな。
「最後に!宗介!私も地上に連れて行きなさい!」
「おう!当たり前じゃん。お前がいなかったら今回こんなにスムーズにっっっっってえぇえええええええええええええ!?!?!」
お得意の冗談か?こいつは女神のくせにしょうもない事をよく言う奴だ。この前酒で酔った時なんてアグラかいてダジャレを言っていた、もうおっさんである。ギャップ萌え何て欠片もない。
「リーシア?本当に言ってる?」
「勿論だよ!これのために今回わざわざ他の4大神を説得したと言っても過言じゃないよ!」
こりゃまた面倒な事を思いついてくれたもんである。こいつがいると面倒くさい事になるのは目に見えてる。
自分の影響力を知らない大物ほど面倒くさい奴はいない。
「あのさ、俺らは今回の条件じゃ家とかも持っていけないし、女神には地上だとすごい衛生的に問題があると思うぞ?」
「そういう生活憧れてたんだー!仲間と一緒に汗を流すって奴?青春だねぇ〜〜」
そう言いながらどこからか出した麦わら帽をかぶり鍬を素振りしてエア畑仕事をしている。
ノリノリじゃん。。。漫画の読みすぎだこの女神。。
一応説得は試みたがやはりダメだった。
「わかった。いいよ。一緒に行こう。」
「わーーい!!やったーありがとう宗介!!」
そう言ってリーシアが俺に抱きついて来ていい匂いが漂ってくる。やめてくれ!俺には刺激が強すぎる。こんな事さたら男は『こいつひょっとして俺の事好きなんじゃないか?』と勘違いしてしまう。すりすりしてくる頬を手で剥がして俺はリーシアに伝えるべき事を話す。
「だけどこっちにも条件がある。他の者がリーシアの前で無礼な真似をしても許してやってほしい。いちいちお前が歩くたびに俺の仲間たちが跪いていたらたまったもんじゃない。一緒に生活をするんだ。このぐらいは我慢できるな?」
「全然大丈夫だよ!私は寛大な女神様だからね!」
「そう言って貰えると助かる!それじゃあ皆んな今日は前夜祭だ!!飲むぞ!!」
俺はその日の宴の挨拶で明日の事を皆に伝えた!せっかく作り上げた物町を捨てる事を悔しがっている者もいたが、特に大きい反発もなく皆快く了承してくれた。『ソウスケ様の行くところについて行くのみです』だそうだ。持つべき物は仲間だと改めて思った。
その日の宴は笑い声に包まれいつまでも続いた。
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変な終わりかたじゃなかったでしょうか?とりあえず連日投稿できています。
次の展開は二つで迷っています。どちらを選ぶかによってこの後大きく変わるので慎重に選びます。なのでもしかしたら明日は投稿できないかもしれません。その時はすいません。