第2話 異世界召喚士の仕事
少しでも楽しんで読んでもらえたら幸いです。
それからはクロに色々な事を教えてもらった。まず俺の体は老いる事がなくなったという事。つまり不老不死だ。まぁそれもそのはずだよな最低期間1000年の間に死んだら話ならない。
何もなかったこの場所も空間支配者の俺が念じれば食材や家までなんでもでてきた。
流石は元神域いろいろ便利だな。
しかし俺はこの空間からは期間中は出ることができないらしい。
そして異世界転生士という俺がこれから1000年向き合っていくであろう職業については、なんでも地球からこの異世界”ラバーリドナ”に人を転生させるというものらしい。
元々は神が行っていたらしいのだが面倒くさくなって俺に押し付けたそうだ。因みになんでわざわざこんな事をしているのかはクロも知らないらしい。
まずは此方から地球の様子をテレビの様な大きい液晶画面で見て転生者を定める。勿論覗きなんてしてないからね。
いやほんとほんと。。。。。。。
チョット見えたのはノーカンで。
定めた候補者をラバーリドナのどこにどんな奴にどんな能力で転生、転移させるかは全て俺が決めれるみたいだ。
これがかなり楽しいのである。
ラバーリドナには大きく分けて人間、魔人種、魔族、幻獣種、精霊の5種が存在する。
時にはチート能力を持った勇者を転生させたりドラゴンに転生させたり。
貴族に転生させた男の知能を限界まであげて名将軍にしたり。
100年経った頃にはクロとチートスキルを持った魔人VS人間で遊んでいたっていうのは内緒の話である。
後にこれが天地が裂けた対戦 ''第一次人魔対戦'' と呼ばれることになる。
200年経った頃にはこの空間に地球から転生させたメイド達と一緒に暮らし始めた。
地上に転移や転生をさせる事が出来るのならここにもできるだろうと試したら本当にできたのだ。
案外此方の暮らしは楽なのである。欲しいゲームや漫画も念じれば無料で出てくるし何より俺の可愛い二人のメイド、レアとレナがいるからだ。
因みにレアとレナも俺が此方に呼ぶ時に与えた能力で不老不死になっている。先に死んじゃったら悲しいからね。
クロは元々神獣種で不老不死らしい。鳥なのに。人は見かけによらないらしい。
500年経ったらいくら永遠に少年の心を持った俺でも暇になってしまった。
魔王100対VS勇者1000人の戦争なんてもはやスリルすら味わえない。所詮は画面越しに見ているだけだからね。
時には愛着のわく人物もいたが不老不死の力は与えてないから先に老いてしまう。
地上の人物に不老不死の能力を与えないのはなんというか俺の唯一のポリシーなんだ。
残りの400年は沢山の人をこの空間に呼んだのであった。それと共にこの空間を天空都市と呼ぶことにした。人が増えるにつれて小さい揉め事はあったが俺が手を出すまでもなく皆んなが個々に解決してくれた。
そうして明日は此方で迎える1,000回目の誕生日会だ他のみんなはその準備で忙しそうである。
「1018歳か〜おじいちゃんどころの騒ぎじゃないな〜」
「そんなことないですよ、ソウスケ様はいつでも若々しいですよ。明日は今まで一番の誕生日会にしますよ!!」
毎年こんな事を言って張り切ってくれるが今ではすっかり仕切り役になった赤髪に赤眼の聡明でモデル顔負けなフォンである。貴族のような貫禄を持っている幹部の一人である。
今天空都市に住んでいる者は俺を含めて200人程いる。つい増やしすぎてしまった。そりゃ俺も沢山仲間がいて騒がしい方がいいもん!
「まぁ不老不死だからな。そうだフォン、レアは見たか?」
「はっここに」
突如俺の目の前にレアだ出てきた。
いや忍びかよ!この瞬間移動には今でもなれない。やめてくれとは言っているんだがソウスケ様の時間を一秒でも無駄にするわけないはいけませんので。などと意味のわからない事を言われる。こちとら時間が余りすぎているくらいなのに。
「幹部を会議室に集合させて!例の件の最終打ち合わせがあるから。30分ぐらいでお願いするよ。」
「かしこまりました。5分で必ず。この命に代えましても。」
一瞬で消えてレアの紫の美しい髪が一本だけ空に舞った。
大げさすぎだろ。人集めるだけで命を一々かけられたらたまったもんじゃない。
ていうよりお前は不老不死なんだけどな。そんな事を言ったら又レアが俺に熱く語ってくるんだろうけど。考えただけでも頭が痛くなる。
他の奴らもこんな感じだけどレアとレナほどじゃない。まぁそれだけみんなが慕ってくれているのは嬉しいのだが。
「それじゃあフォンも後でな」
「かしこまりました。皆にこの後の作業を伝え終わったら直ちに向かいます。」
俺は小腹が空いたのでラーメンを食べた。勿論ここで作った物である。最初は俺の空間支配者の権限で色々な物を出していたのだが。人が増えるにつれて農業などもして今は料理や建築まで皆んながちゃんと働いてる。これも俺がいついなくなっても大丈夫なようにだ。(川とか木とか土は最低限必要な物は俺が作ったけどね)
まぁ単にこの人数の生活品を出し続けるのが面倒くさくなっただけなのだがみんな文句を言わずに働いてくれている。
15分程して会議室の扉を開けると幹部達6人が俺を既に待っていた。
「あいつはまだか。。。。」
俺が部屋に入ると座っていた物達が立とうとしたが俺はそれを手で制して俺も席に着いた。丸い机にそれぞれ皆がついているが俺の向かいの席だけは空いている。結局あいつは来なかったようだ。
俺の左から黒髪黒目高身長の男。むかつくぐらいカッコイイこいつはクロである。神獣種であるワシにとっては人間になるなどたやすいとのこと。
その横に座るのはフォンである。200人という大人数の実質のまとめ役である。俺やクロはこういう事が苦手なのを買って出てくれたのだ。
いつもフォンの隣に座るのはフィレア、茶髪に王女様のようにいつも落ち着いた佇まいだ。昔はおてんば娘だったがフォンの事を好きになってからキャラを変えたようだ。そんな事をしなくてもいいのにな。それをいじった時同様するフィレアは見てて可愛い、よく俺らにいじられる可愛い妹分のような存在だ。
その次に隠す事もなく堂々と寝ているのがフィレアの実の兄リアットだ。こんなに堂々と寝られると怒る事も出きないもはや清々しい。いつもラフな格好をしていてなよなよしているが地球では剣聖と呼ばれてたほどの剣の達人だ。
その隣で行儀よく座ってレナを睨んでるがレアだ。どうやら俺の隣をレナに取られたのを怒っているのであろう。まぁいつもの事なので気にしない。普段はほとんどメイド服を常にきてる。最初に会った時に二人にメイド服を与えてから宝物になったらしい。好きな服を来ていいと言っているのだがなかなか俺の前では見せてくれない。
そして最後に俺の隣に嬉しそうに座っているのが紫髪に青眼のレナである。レナの最大の魅力はなんといっても獣人ということである。
つまり垂れた犬耳尻尾がある!!もふもふなのである。もふもふは正義!!
レナもレアを睨んだりしているがこの二人が本当は仲良いのは俺が一番知っている。
ちなみにレアとレナは姉妹じゃない。名前が似ているのは最初にこちらに二人を転生させた時に名前をつけたのが他でもない俺だからだ。
これだけは言っておこう、別にめんどくさかったから似たような名前にしたわけじゃないんだからね!
個性的な奴らだが俺の大切な仲間たちだ。
さてフィレアがリアットを叩き起こしたところだしそろそろ始めようか。
「じゃあ皆んな、天空都市大転移計画についての最終会議を始める!」
すごい書くのに時間かかりました。評価感想もらえたら嬉しいです
この回で転移しようと思ってたんですけど。間に合いませんでした。