第四章の二
『はっ!』
朝から騒々しいフェブリの声が脳内に響き渡る。
いったい何なのか知らないが、朝くらい静かにしほしいものだ。
「…………」
私は何やら騒がしいフェブリを無視し、再び睡魔に身を任せようとする。しかし、フェブリはそう甘くはなかった。
『まおう様! 起きるのですよ!』
「…………」
無視。
朝は何よりも眠ることが重要だ――わかる人はわかるだろう。朝の五分は夜の五分とは重みが違うのだ、重みが。
故に私は寝る。
全力で寝る。
『まおう様、予感がするのですよ! とんでもない予感がするのですよ! このまま寝ていると大変なのですよ!』
相変わらず脳内で叫び続けるフェブリ。
今の私にとって大変なのは、脳内で叫び続けるフェブリの声なのだが……こいつはそれがわかっているのだろうか。
『まおう様?』
「…………」
『ま~お~う~さ~ま~』
「…………」
『まお――』
「あぁああああああああもう! うるさい!」
私はかかっていた布団を吹きとばし、飛ぶように上半身を起こす。
そして特に意味はないが、片手で頭をトントンと叩きながら言う。
「貴様はいったい何なのだ! 嫌がらせか? 私のささやかな微睡を邪魔する気か? 貴様には分かっているのか? 朝のこの時間の貴重さが! 貴様にはわかっているのか!?」
『おはようございますなのですよ!』
返ってきたのは邪気のないフェブリの声。
その声は私のイライラを一気に萎えさせるには十分すぎた。
「はぁ……で、なんだよ?」
私を無理矢理起こしたからには、相当な理由があるのだろうな。
あくびをしながらまだ覚醒しきらない頭を、強引に覚醒に持って行こうとしていると。
『あ、そうなのですよ! 大変なのですよ! 予感がするのですよ!』
「だから、予感ってなんだ?」
『フェブリの妹が近くまで来ている気がするのですよ!』
「……ほーん」
『本当なのですよ!』
フェブリの妄言で起こされ始まった私の一日。
――今日は何だかよろしくない一日になりそうな気がするな。
おわぁああああああああああああああああああああ!
ケモミミ女の子のペットになりたい!
首輪つけて飼育してほしいhshsh




