表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

第4話:通勤電車 ~たまには、いい事あるかも~

 嫌な満員電車、それだけで会社に行く気も萎える。

そんな日々のなかで出会った偶然の出来事

 私は、ただのサラリーマン。俗に言う『お盆休み』? の、とある日の事であった。


 どうしても出勤しなければならない事態が会社で発生し、シブシブと出社した。

ちと、いつもとは違う風景、いつも満員御礼の朝方の通勤ラッシュの車両も、幾分空いていた。通勤スタイルのサラリーマンの姿ばかりなのに、これから『海水浴』か? の様な家族の姿も、まっ、ある意味で良い光景でもある。

「なんだよ、折角の夏休みなのに……」などと、ブツブツ言いながら会社に、そして机に向かい、折角の夏休みにわざわざ出社させた上司は居ない。「○×会社より緊急で、機械が止まってしまい、大至急動くようにしてくれ」のメモがあった。その○×

会社には、すでにサービスマンが行っており、私は、「御苦労さま、ところで様子はどうだい?、詳しい内容は解らないけど、難しそうかい?」と尋ねると、

そのサービスマンから逆に

「えっ、今何処ですか?」

「会社に来てるよ」

「高橋さん、今日は設計の人は夏休みでしょう」

「うんそうだけど、昨日石井課長から○×会社で……の連絡が入って、脇本君も御苦労さま、

 ところで、機械の具合はどうなの?」と聞いてみると、

「はい、もう修理なおりました。ただセンサーに位置が上手に反応しなくてちょっと調整したら、直ぐ動きましたよ。大丈夫ですよ

そうそう石井課長は、勿論出社してないんでしょう? 先輩(私)も大変ですね」

「ところで、脇本君だって折角の夏休みで、御苦労さま」と言うと

「先輩だって、今、こうしてわざわざ出社して、私は今日は特別出勤手当も付くけど、高橋さんには何の手当ても付かないんでしょう。(それが、現代の俗に言う総合職である)

仕事も簡単だったし、もうちょっと機械の様子をたら帰ります。

「あぁ、ありがとね。これでお客様もひと安心だね、じゃあ、残りの夏休みは家族孝行でもして、…ありがとね」

すると、脇本君が、

「きっと今頃、石井課長、冷たいスイカなど喰ってるんでしょうね」

(いやみ含み? 石井課長は、みんなの嫌われものだった)

私は、なんか嬉しく冗談ではあるが、

「そうだな、来年は、お中元に△×産の爆発スイカでも送ろうか、…

仕事終わったら、早く自宅に帰れよ、途中で飲んだくれてないで!!、ありがと」


 問題? であった○×会社の問題も済まし、夏休み前に残ってしまった案件を残りの時間で過ごした。


 ふと時計を見ると4時を回っていた。通常業務の5時半には成っていないが、もう帰ろうと家路に向かった。


 普段であれば、10時,11時,いや終電の電車でグッタリとしているのが日常であるが、昼間、夕刻? の普段とは違った車窓、勿論社内のさまも変わっていた。サラリーマン、サービス関連の方かな? (ご苦労様です、私もその一人ひとり?)

夏真っ盛り、時間帯も重なったのか、海水浴帰り、夏を満喫したファミりィー達も観てとれた。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 車内はさほど混んでは居ない。まっ、席に座れる程の余裕はないが。

(昼間でも座れないいんだ、まっ、通常のラッシュに比べれば、まだましだが)

私はいつものようにシルバーシート? の一番手前側に乗って左手で吊革に、右手には通勤バックで立っていた。電車が混み始める。偶然にも私の右隣に私の好みのタイプの女性が来た。

(その人は、行楽帰りでは無さそうだった。わたしと同じように、夏休み返上のサラリーウーマン、キャリアウーマンの洋装だった)

私はもっと混め、もっと混め、そうすれば、ちょっとでも腕に触れるかな…などとも。

と思う私の期待は、実現しなかったが……。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 なにやら、車中で不穏な空気を感じた。どうやら私タイプの女性が痴漢? にあってる様である。

その女性は私をその痴漢と思ったのか、

『ぎっろ』と睨みつけた様な気もする。

確かに、かわいい私のタイプの女性である。それは歪めない。

当然そのような行為はしていないのだが、何故か…


私は、左手は吊革つりかわを持っているし、そして、右手では、通勤用のバックも、そしてその女性に見えるように示した様な気がする。

(男性とは、かわいいものである…、いや、いまや男子だんしたるもの草食系になってしまったのか? それは、書くチャンスがあれば、書いてみたい)

その女性の後ろには、一人の男性が、左手の通勤バックでその行為? を隠すかのようにも思えた。

そして、その後その女性と目が合った時には、

『助けて』の様な気もした。

私にはそんな度胸もなかった。

そんな不穏の中、電車は走る。周りの人達も『なんとなく』を感じ始めたときであろうか。


 電車は急停車(今まで体験した事の無いような急停車である)

急停車と同時に、その女性は私の胸に飛び込んできた。私の通勤用バックは、飛ばされてしまったが、その女性を床に落とさず救った? のかもしれない、

その女性は、

「ありがとうございました」と言ってくれた。

車内アナウンスでは、

「緊急停車申し訳ありませんでした。何かが、線路内に入った様です」と、


 そして、その怪しげな男は、手摺にも何にも摑まって無いので、身体が半回転し得意の? 幹肘を強打してその場から立ち去った。


 急停車の原因はよく解らないが、程なくして電車は、動き始めた。







 この短編は、過去を造り上げてきた諸先輩に、ほんの少しだけの……と思い出として投稿してみました。

また、苦言かもしれませんが、草食男子、肉食女子……、でもそんな時代を造ってしまったのも、社会なのか? などとも。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ