試験
おいていかれてしまった生徒に、学園長室の場所を聞き、今、俺は学園長室の前に立っている。
「あの人苦手なんだよな~」と呟いたが、呟いてても仕方がない、俺はドアを開けた。
「失礼しm「和也く~ん」ドアを開けた瞬間、何かが、飛びついてきた。
「いつも言ってるでしょ綾さん!ドア開けた瞬間、飛びついてくるのやめてって」
この、青髪で、ちっこい(本人は150あるというが多分ない)女性が蒼巳綾、この学園の学園長だ。今だに信じられないが…
「学園長いいかげんにしてください!」
部屋の奥から声が聞こえる。
部屋の奥に目を向けると一人の女性がいた。
真っ赤な髪を後ろで束ねている、美人だが、キツそうだな、赤髪ってことは紅鳥の関係者か。
彼女はじーっとこちらを見ている、…何か怖い
「ああ彼女は焔明奈ちゃんで、この学園の先生やってもらってるの」
焔…ああ、紅鳥の分家筋でも、筋がいいものが多いらしいから、彼女…焔先生も結構強いのかな?
「で、こっちが…和也君、牙桜和也君よ」
もう白狼の名に未練はない、今の俺の名前は、牙桜和也だ。
それから約十五分後、俺と焔先生は闘技場で向かい合っていた。
理由は、無試験だと、どのクラスにいれていいかわからないため、だそうだ。
多分嘘だと思うんだけどね。
綾さん目、笑ってるし、焔先生、あれ絶対本気の目だよ。
まあいいけど、生徒だけじゃなく、先生の強さも知っとかないとね。
「火よ我に力を与えよ、願わくば、その力を顕現させ、炎の弾丸と成れ、フレイムフルオートバレット」
一千を超える火の弾丸がこっちに向かってとんでくる。
うおーい、いきなり、焔家のみに伝わる、伝承魔法かよ~
まあ防ぐけどね。
さすがにさっきのファイアーボールみたいにはいかないけど。
炎の弾丸が次々俺にぶつかるが、俺は平気だ。
炎の弾丸は数は多いが、一つ一つは中級魔法レベル。
それに、白狼の家では、これより熱い炎や、光を浴びさせられたしな…
さて、そろそろ反撃といこうか。