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魔神との契約者  作者: 千年樹
学園入学編
4/11

学園

「そろそろ時間だぞ和也」

魔石から声が発される。

「分かったよ牙桜(がおう)

-牙桜- これが、俺と契約をした魔神の名前だった。




それから数十分、俺は今、でっかい門の前に立っている。


一ヶ月程前、俺の元に一人の女性がやって来た。

死の森に一人で入ることにも驚いたが、俺はその女性の正体を知り、更に驚いた。蒼巳綾(あおみあや)『八神家』水の名門、蒼牙家の分家に産まれた天才で、この国最高レベルの魔法学校の一つ『国立東京魔導学園』の学園長でもある。

しかも、俺を白狼の落ちこぼれと知って、試験も学費も免除するから、学園に入学してくれ、と言ってきた。

俺は少し迷ったが、結局、学園に通うことになった。


「さて、まずは学園長室に行くのか」

周りに人は、ほとんどいない。まあそれもそのはずなんだけどな、今、まだ入学式の三日前だし。






「どん」と肩が何かチャラそうな三人組の一人とぶつかったが、気にはしない、元々、ぶつかってきたのはあっちだし。

「おい、てめえ、人にぶつかって謝りもしねえのか」

俺の肩が掴まれた。

他の二人は俺の周りを取り囲んでいる。

ったく、ぶつかってきたのはそっちだろまったく…

まあ、この学園の生徒がどんくらいの強さなのか知っておきたいし、ちょうどいいか。

「ふっ」

正面の男のこめかみに、蹴りを叩き込む、まあ、小手調べってやつだ。

ドガーン

軽く避けるかどうにかすんだろ、という俺の予想は外れ、男ほ十メートルぐらい吹き飛んだ。

……弱すぎんだろ、俺、今、身体強化してねえぞ。

「く、くそっ、火よ我に力を、ファイアーボール!」

もう一人の男が、魔方陣を描き、

火の初級魔法、ファイアーボールを放ってきた。

「とりゃっ」

そのファイアーボールを手刀で叩き割る。

うん、温い温い。

「「ば、化け物~」」

残った二人は、俺がファイアーボールを叩き割ったのを見て逃げてった。

まったく…化け物はねえだろ、化け物は。

それに、腰が抜けたみたいで、涙目で震えている、もう一人はいいのかよ…



和也は本当に最強です。

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