職業【天文学者】空に浮かぶ
「もしかしてマゼランもカリナのところに行ったね!?」
イトマは目くじらを立てて怒る。
三人は知らん顔でそっぽを向く。
「いや、レッカがいましたから……」
「俺も襲う気はなかった」
「ゲームがより良くなった。うんうん、よかったよかった」
「よくないよ!!」
イトマが怒る姿に皆は笑っていた。
四人は第一階層の空中に浮かんでいた。地上には多種多様のスライムが点在していた。
「すごいよね、一人のプレイヤーがゲームの仕様をここまで変えちゃうなんてね」
「さすがカリナ様です! やはりこのゲームの頂点に立つのはカリナ様です! あぁ、カリナ様……」
「うるせぇな、カリカリ言いやがってよぉ。素材集めするんじゃなかったのかよ」
「あぁ、それは私のスキルで簡単にできる。今はこの景色を見ておこうじゃないか」
ニーナが魔法で狙撃する。スライムの素材は、マゼランの『重力特異点』で回収していく。イトマが『重力特異点』に触れて回収速度を早めていた。
サリアは画面に映るカリナに夢中になっている。ニーナが彼女に毒づくが、耳には入っていないようだ。
「第一階層は荒れてるね」
「そうか? 私には楽しそうに見えるぞ」
「このゲーム、難易度が少し高いからな。第一階層でこれなら十分じゃないか」
「革命を起こすべきです! 強いプレイヤーを排出し、プレイ映像を拡散しましょう! 私はカリナ様が適任かと……」
「そういうのいいから! でもプレイ人口が減っていってるらしいからねぇ、なんとかしないと」
「まぁメンバーは揃ってるだろう、楽しみにしておくんだな」
「やはりカリナ様が!!」
「あぁ、その一人になるだろうな」
冗談交じりに言うと、サリアは目を見開いて興奮する。
イトマとニーナはため息を付いた。
彼らはまだ、カリナのトラブルに巻き込まれることを知らない。
そんな中マゼランは、一人舌なめずりをした。




