表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/33

職業【錬金術師】正体をあらわす

「この動画知ってるよ! フラムと一緒に見たよね」

「そうそう! この足しか映ってないのがレッカ様だぞ!」

「だから『様』はやめてってば! 私たちは友達、いい!?」

「分かった分かったって!」


 三人は町へ向かうと、小さな公園で話し込んでいた。カリナとフラムは画面にレッカの動画を映していた。

 町の中は人通りが多く、レッカは落ち着かずに体を揺する。


「どうしたの、視線が気になる?」

「当然でしょ! こんなところでバレたら公開処刑だよー」

「すまなかったって! まさかカリナが気づいてなかったとは思わなくてな」


 レッカはベータ版プレイヤーだった。

 そして彼女はそのプレイ動画を動画投稿サイトに上げている名のしれたプレイヤーなのだ。

 確かにカリナも姿は知っていたが、まさかレッカがそうだとは気づかなかった。

 動画内では基本的に首より下の部分しか映っていない。

 内容はというと、このゲームの戦闘以外のコンテンツを多く解説や実況していた。職業も【鍛冶屋】ではなく更に進化した【錬金術師】だそうだ。

 カリナはジト目をレッカに向ける。


「ってことは、僕のこと騙してたんだね」

「仕方ないじゃん! カリナは初めて話したプレイヤーだったし、友達になりたかったから……」


 指をソワソワと絡ませる。

 怯えた様子で肩を縮ませていたが、フラムが強く肩を叩いた。


「何だと思ってんだよ、カリナは幻滅したか?」

「ううん! そんな事ない、逆にこんなにもすごいプレイヤーだとは思わなかったよ!」


 カリナは興奮して話す。頬を真っ赤に染めるレッカを見てフラムは豪快に笑う。

 フラムはカリナが人を内面まで見ることができる人だと理解していたのだ。


「そういえば自己紹介をしてなかったな! 私は魔族、職業【先導者】のフラムだ、よろしくな!」

「こちらこそ、私は【錬金術師】のレッカ、よろしくね」


 そう言って二人は握手を交わした。

 カリナは微笑ましく口角を上げたが、レッカの方を見て小首を傾げた。


「ところで、レッカの周りのその子達は?」

「あぁ、この子達ね! 私のテイムモンスター、ステータスを上昇させる魔法が使えるよ」


 レッカの周りには三匹の赤い小さな鳥が飛んでいた。

 小鳥はレッカの肩や頭の上に乗ると、リラックスしているようだった。


「テイムモンスター……」

「カリナみたいに何度も召喚できるわけじゃないよ。この子達は卵から孵ったんだよ、だから唯一無二の子」

「可愛いじゃねぇか」


 フラムが面白がって小鳥を突くと、小鳥は嬉しそうに羽を広げた。

 彼女はどうやらモンスターに好かれる性格をしているようだ。羨ましさを感じたカリナは負けじと他の小鳥を突く。


「それにしても、レッカは二回も職業進化をしてるんだね」

「てことは、精鋭職だな」

「精鋭職?」

「職業の階級のことだよ、前にも言ったでしょ? カリナの【遊び人】は初職、アントの【銃使い】は変職で、私の【錬金術師】が精鋭職」

「更に上があるんだったか?」

「まだそこまで進化したプレイヤーはいないけどね! 確か、上位職だったっけな?」


 まだまだこのゲームは奥深いんだなと感心する。

 しかし身近にこんなにすごいプレイヤーがいた事に、カリナはいまだに興奮が覚めきらない。


「僕も進化できるかな……」

「できるよ! 遊び人といえば、賢者に転職する布石で有名じゃん!」

「そういえばそんなゲームもあったな、私も負けてられねぇ」


 やる気を高ぶらせるフラムを見て、「望むところだ」とカリナは意気込んだのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ