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突然の別れと突然の再会でそれが“愛だときづく。”

作者: 七瀬




僕の初恋の人は、【僕の妹だった!】

僕たち、兄妹がまだ幼い時に両親が離婚した。

___僕が5歳、妹が3歳の時だった。


僕は母親に引き取られ、妹は父親に引き取られたんだ。

こうして僕と妹は、離れ離れになった。


___あれから16年が経った時のこと。


『うちの会社に、可愛い女の子が事務の仕事で入ってきたぞ!

名前は? “北上 美麗”だって!』

『___えぇ!? 北上 美麗って、まさか!?』


僕は直ぐに、北上 美麗という女の子を見に行くと、、、?

やっぱり、少し面影がある僕の妹だったんだよ。



___でも、彼女は僕を見ても分からないと思う。

僕は、母親の旧姓の名前を使っているから。


【今は、成田 隼人になっているんだ。】


よく妹は、僕に隼にーにと言って僕の後ろをいつもくっついて歩いて

いたことを彼女を見て直ぐに思い出したんだ。


あんなに可愛い妹が、今ではこんなに綺麗な女性ひとになったのか?

なんだか? 不思議な気分になったよ。



僕は自分が彼女の本当の兄だとは言わず、妹と仲良くなったんだ。

___僕はその時、違う部署の女の子と付き合っていたのだけど?


僕は既に、妹の事を好きになっていったんだ、、、!

そんな僕を、付き合っていた彼女はおかしいと思っていたらしく。


『ねえ、隼人? 最近、新しく入ってきた女の子と仲良過ぎじゃない?』

『___えぇ!? そんな事ないよ!』

『確かに、隼人がワタシ以外の女の子の事を好きなるなんて! あり得な

いよね! 隼人は真面目だし! 誠実な人だから浮気なんかしないよね?』

『___あぁ、』

『ただ、いろいろと仕事を教えてあげているだけよね?』

『___勿論だよ!』

『そうだよね! なんか、心配して損しちゃった!?』

『___そうだよ、心配し過ぎなんだよ!』

『・・・そうだよね。』

『___あぁ、』



職場では、、、?

『___成田さん!』

『うーん? どうしたの、北上さん?』

『・・・少し、話したい事があって! 今日、仕事が終わったら飲みに

行きませんか? 聞きたい事もあるし!』

『___あぁ、いいよ。じゃあ、後でね!』

『___はい!』




___なんだろう? 話って、、、?

結構、真剣な顔をしていたし、ひょっとして、、、?

僕が彼女の兄だと? バレてるのかもしれない、、、!!!



『___すみません! 仕事終わりに飲みに誘って、、、。

成田さんの“彼女さん”怒らないですか?』

『___あぁ、大丈夫だよ! 彼女はこれぐらいで怒らないから。』

『成田さんの彼女さん! 成田さんの事、本当に信用してるんですね!』

『___まあ、そうだね、』

『・・・実は私! “成田さんの事が好きになっちゃったんです!”』

『___えぇ!?』

『・・・勿論、分かってるんです! 成田さんには彼女もいるし! 私なんか

相手にしてもらえないって! でも、自分の気持ちを、ちゃんと成田さんに伝

えたくて! ・・・だから今日、飲みに誘いました! スミマセン。』

『・・・相変わらずだな、』

『___えぇ!?』

『・・・い、いや? そういうところが可愛いなって。』

『もぉ~そんな言い方やめてください! もっと成田さんの事が好きになる

じゃないですか。』

『___ごめん、』

『・・・・・・成田さんって、私のお兄ちゃんになんとなく似てるんですよ。

私! お兄ちゃん子で、いつもお兄ちゃんの後ろをくっついて歩いていたから!

下の名前も、“隼人”で漢字まで一緒だし!』

『___今も、お兄さんとは? 仲がイイの?』

『いえ! 私が3歳の時に両親が離婚して、私は父親の方に、兄は母親が引き取

って、長い間会ってないんですよ。』

『___そうなんだ、ごめんね! 変な事聞いちゃったね!』

『成田さんが悪い訳じゃないですから、ただまたお兄ちゃんに会いたいなって。』

『___そっか!』

『___はい。』



___その日は、そういう話で終わって彼女を家の前まで送って僕は家に

帰ったんだ。





___ただ、僕の気持ちが抑えられないようになってきたんだよ。

ずっとずっと、妹への気持ちを閉じ込めてきたから...。


僕は、とうとう付き合ったいる彼女に別れを告げたんだ!


『___智美、好きな女の子ができたんだ! だから僕と別れてくれないか!』

『・・・急に何を言ってるの? その子の事、本気じゃないんでしょ?』

『___本気なんだよ! 僕は彼女が好きだ! ずっと、、、。』

『___ずっとって? どういうことなの? 隼人、ちゃんと話してよ!』

『あの子は、僕の本当の妹なんだ! 僕が5歳で妹が3歳の時に両親が離婚して

僕たちは離れ離れになってしまった! それで突然! こんな形で再開してまた

僕は妹に恋をしているんだよ!』

『___血の繋がった妹なんだよね? いくら離れ離れになっていっても、、、?

本当の血の繋がった妹なんだよね? じゃあ、諦めてよ!』

『___無理だ! 僕はずっと妹への気持ちを封じ込めてきたんだから。』

『・・・隼人、頭おかしくなったの? 妹だよ! あんた達は、血が繋がった兄妹

なのよ! 絶対に、結ばれない関係でしょ!!!』

『___なんとでも言ってくれ! 僕は妹じゃないとダメなんだよ!!!』

『___隼人、』




___僕は、気がつけば彼女と一緒に住む家から出て走っていたんだ。

妹の家に向かってただ無心で走っていたんだよ!


___もう目の前は、妹の家の前だった。

僕は、妹のマンションの前から妹に電話をかけたんだ。


【プルルルル プルルルル】


『もしもし? どうしたんですか? こんな時間に。』

『今! 君の家の前に立ってるんだ! 中に入れてくれないか?』


___彼女の部屋の電気がつき、カーテンが開き窓が開いたら。

彼女は、携帯電話を耳につけながら僕を見て話したんだ。


『寒いでしょ! 部屋の番号は509号室よ! 入って来て!』

『___あぁ、こんな時間にすまない!』

『___いいのよ。』




彼女の部屋の扉が開く。僕は彼女を見るなり彼女を抱きしめた。

___そして、その日は彼女の部屋で。




___僕たちは、これがキッカケで付き合いだしたんだ。

僕は妹と知って付き合った、妹は僕を兄だと知らず僕と付き合った。


お互いの気持ちが重なっていく。

長く離れていた時間をもみほぐすかのようにゆっくりとお互いの気持ち

を確かめ合った。



僕は、彼女が本当の僕の妹だと分かっていながらも。

妹を心から愛していると気づいたんだ。


・・・もし? 妹が僕が本当の兄だと分かれば、彼女はどうするだろう?

僕が彼女の兄とバレるまで、僕は彼女をずっと愛し続けたい。


___いや? 僕が妹の兄だとバレても僕の妹に対する気持ちは変わら

ないだろう。






最後までお読みいただきありがとうございます。

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