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苦手な方はご注意ください。

こんにちは、ノムーラはん~外伝

『こんにちは、ノムーラはん』外伝~病院でホラー

作者: すのへ

「ノムーラはん、こんにちは。あれ。どないしはった、暗い顔して」

「モルーカスはん、えらいこっちゃ。隣の板な、病院になったんや」

「え。となりの板て、上場廃止で荒れ放題なってたんにいつの間に」

「板そのまま利用して囲っただけや。プレハブみたいなもんやな」

「でも、出るっちゅう話やないですか、お隣の板」

「せや。新興バイオ成れの果て。派手なあおりで特大バブルなって」

「失速して上場廃止。えらい犠牲者が出たて話ですわな」

「その連中が、あの世から夜な夜な出張でばって来てるんやろ」


  うらめしや~ て


「おおコワ。そんなとこへ病院て、なんとも気色わりィ話でんな」

「せやろ。二三日前に開業したんやけど静まり返ってんのや」

「だれも寄りつかんのでっしゃろな。おとろしぃわ」

「けど、わて、行かないかんねん。ここで健康診断せいて社命が」

「そらご愁傷さま。ほな、わてはこれで。せわしいやろし」

「ちょちょ、待ちいな。いっしょに行こや。どうせ検診するんやろ」

「いや、わては外資系のクリニックで」

「つべこべ言わんと、行くでぇ。お昼やから出る心配ないし」

「なら、一人で行かはったらどないです」

「そんな、いけずなこと言わんと。な。な。な、な。な、な~!」

「痛っ! 放しておくんなはれ。わてイヤや~」


  ぎ~ ガチャン グアグアグア ガァー


「わ。自動ドアなんはエエけど、なんかムリしてるわァ」

「なかは隅々まで明るいな。ふんふんふん、新しい病院のにおいや」

「清潔感あふれてま。これなら幽霊、出んわ。出ようがありまへんで」

「けど、なんかガランとしてるな。人、おらんがな。あ、痛っ!」

「どないしました。だれもいてまへんで」

「なんかぶつかっていきよったわ。へんな臭いしよった」

「気色わりいこと言いなはんな。だれも、あ」

「どないしはった、モルーカスはん!」

「なんか、わての体、すり抜けてったモンが」

「あんたのほうが気色わりィわ。すり抜け、て」

「とにかく受付、行きまひょ。さくっと済ませて早よ帰りまひょ」


   総 合    受   付


「受付、ここや。あ、すんまへん。ちょち健康診断受けたいんやけど」

「だれもおりまへんな。席、からっぽや」

「休憩時間かいな。病院も静まりかえってるし。出直そか」


 「ほ 保  険 証・ ・ ・・カ ー ド ・・・ ・あ ち・ ・ら・ 」


「わ。居はった。え。なんで。だれもおらなんだのに」

「ええがな。早よ済まそ。へ、ほな。これでんな。おおきに」

「ノムーラはん、あの女の人、どこから。まるで涌いてきたみたいや」

「考えんとこ。こっちやな。廊下も人影ないな。第一診察室、ここや」


  コンコン


  「・・・・」


  こんこん


  「・・・・」


「お医者はん、居てはらへんのちゃいまっか」

「せやな。けど、問診せな始まらんもんな」


  ガチャ ギ~


「わ。開いた。え~と、入ってもええのんかな。 あ!」

「なんか、横、すり抜けていきよったな。またへんな臭いが」


 「・・ど  う ぞ ・・次 の  方・・」


「呼んでまっせ。ノムーラはん、お先ぃどうぞ」

「モルーカスはん、いっしょに入ろや。なんか背筋がな、ぞぞぞて」

「おかしいでっしゃろ、いっしょにて。大丈夫ですて。真っ昼間やし」

「せ、せやな。ほな。あ、ひつれいします」


 (「あ、わて、ノムーラいいまんねんけど。へ、よろしゅうに」)


  「・・・・」


 (「へ。いや、どこも。え? まぁぼちぼち」)


  「・・・・」


 (「げ。なにしまんの。そんな」)


  バキっ ボキッ ガンっガンっ ぐあ ころころころ



  ガチャ ギ~


「ノムーラはん、大丈夫でっか。へんな音したけど。わ、どうしはった!」


 「・・ど  う ぞ ・・・・・ 次 の  か た・・」


「へ? いや、わて、ええですわ。またこんど、あ。やめてんか。わわわ」


  「・・ ! ★☆ ・・・・」


 (「いや、わて、付き添いやから。けっこうでおま」)


  「・・◎○ ! ・・・・☆・・」


 (「せやからわては。わーーやめてんか!」)


  「・・♭!・・・・・・◇○・・・・!!」


 (「ぎゃあああ。うわあああああ。ぐあ」)


  バきッ ぽキッ ガんっがンッ ぐア かららころろろ



  ガチャ ギ~



「   モル ーカ ス は ん   つぎ 行こ か   」


「 へ  ノ ムー ラ は ん  行 き まっ か  つ ぎは」



「身長 ・・・体重 ・・・ BMI ・・・・ 胸囲 腹囲・・・」



「 視力検査・・・・ ぐわああ 眼ん玉くり抜くん ・・・・」



「  聴力検査 ・・ え 耳 ・・ もぎ  取 る・・?・ !・・」



「胸部レントゲン検査 ・・まさか ・・ 肺 えぐり取る げ 」



「血圧測定・・・・・・血液検査・・・・血ィ ぬかんといて んか わ」



「尿検査・・・・ほ んま  やめ  膀胱 摘出かい ぐふ」



「心電図検査・・・ わかった 取るんやな 心臓・・・持ってけ・・・・」



「こっからは オプション や な  脳波・・・ 脳ミソか・・・ ぐぁ」



「 ・・・・肝臓 ・・・・腎臓 ・・・ すい臓 ・・・・・・・」



「胃   小腸 ・・・・・ や っ ぱ  大腸  ・・・   」



「背骨 骨・・?・・ 脊髄 ・・神経 ・・睾丸・・・ チンポコも かい」



「歯! 鼻 爪 ? ・・・・皮膚 はがすか ぐぁぐわああああ・・・・」



「むしり取るのか ・・・・ 髪の毛ま  で  てて 痛 て てて 」



「ぎゃあああ! あ  ん? 」



「ぐあ! おおお! 」



「ううう う~ん ・・・・ ZZ」



「ああ  ろろ ZZ んぐ」



「・・  Z ZZZ・・・・ Z ZZ ZZZZ・・・・ ぶは」



「ぐーすーぴー ZZZZZ ・・・・ すーぴー   ・・・・」



「・・・・Z Z Z  Z  ふわあああ  Z・・・・ Z ZZZZ」



「・・・・ Z Z  Z ぷ ・・・・ぽ ・・・・ ぴ  Z Z ZZZ」



「・・・・ズー スー Z~ Zー す~  ぴー ・・・・」



「 ・・・・ !   ・・・・  ?  ☆  ○ Z~」



「  〒   ∥  ・・・・@  ♪  ! へ うう」



「・・・・♯ § ・・ ∞~ Åー ZZ げ」



「ごー ・・・・P・・ Pa  P・・o ・・ 」



「 す-い  ・・・・ e  tyu・・・・」



「ロン! ぽぽ 」


「 け ・・・・! ga  」


「ぉお  ゃ 」


「ふ  ・・ ふふ へ?」


「 せ きぉ  ・・・ Qui 」


「む  は  はあはぁ 」


「ぶふぁ~ は むが」


「ふあああ~」


「すぴ ・・・・ぴ」


「にゃ ・・・・」


「・・・・む  ・・・・」


「ううう~ん。真っ暗」


「どこ、ここ。眼ぇが」


「モルー カ ス  はん  か」


「ノ ムー  ラ は ん  か」


「声はする  けど、どこや」


「声は聞こ え る なぁ 姿が」


「うううう。なんや、ほんまの暗闇や あ、眼ェ取られたんや」


「ぐぬぬぬ。みな取られましたわ。内臓も口も耳も取られた」


「うん? けど、しゃべってるでぇ。聞こえてるしな」

「ほんま。そもそも生きてるんでっしゃろか。わてら幽霊かゾンビかも」

「そないなことあるかい。ほれ、体、さわれるでェ」

「あ、ほんまや。わても自分の体、さわれますわ」

「頭も足も、あ、チンポコもついてるわ」

「ぜんぶ取られたんちゃいまんのか。たしかに切り刻まれたのに」

「お互い、さわってみよか。どこや、モルーカスはん」

「こっちですわ。あ、わてのほうから行きま。声のするほうへ、と」

「痛っ! どつかんでもええやろ。痛いがな」

「へ? わて、まだここに居まっせ。手ェ、届きまへんがな」

「ええ? おかしィな。あ、ほれ。さわれるがな。これ、腕やな」

「わて、触られてまへんで。ノムーラはん、なにさわってまんの」

「ええええ。なんや! わてらのほかに、なんかおるんか! わわ」

「落ち着きまひょ。あ。またすり抜けて行きよった」

「すり抜けられるんなら、実体がないんや、モルーカスはん」

「わての体、ないっちゅうことでっか。けど、さわれるけど」

「錯覚やないのか。触ってるて記憶の」

「実体ないなら脳ミソもありまへんやろ。なら記憶もないはずや」

「せやな。とにかく生きてるのんは、たぶん確かや」

「なんか頼りないでんな」

「お、眼ェが慣れてきたみたいや。なんや、ぼーっと見える」

「あ。わてもや。ぼーっと、なんやろ。動いてるなァ」

「なんぞ、ざわざわしてェへんか。聞こえるわ」

「気配がしまんな。なんやろ」

「ちょっと、押さんといてや、モルーカスはん」

「え? わて、ここから動いてェしまへんで。わ、ぎゅうぎゅうや!」

「なんや。ここ。へんなもんでぎゅう詰めや。へんな臭い」

「痛っ! ノムーラはん、なんで噛みつくんでっか」

「なに言うてんの、モルーカスはん。わてはここに居て、ぎゃ! 痛い」

「ぐわっ! 脚が! 背中 腹 尻も。痛ッ! ぐああ」

「げっ! 頭に 何人 噛みつき 顔はやめぃ! わ! ぐあああ」

「こいつら! うじゃうじゃ 痛っ この! この! 」

「手が! 足 骨が! わ。 噛み砕かれ  ああああああああ」


「 ち ぎ  れ る  うううう・・・・」


「 ぐほ! おおおおお・・・・・・ 」


「  ぐ ぐ げ あ ・・・・ ぐぐぐ  」


「ぐぁ げ・・・ 」



「  ・・・・くぐ  」



「  Z  ・・・・」



「 ・・・・すー  ぴー 」



「  ・・・・ Z Z す Z ZZ Z」



「       ・・・・   ZZZZ Z すー」



「  ぴー   ・・・・  いひひ  ZZZZZ」



「がー すー ・・・・ ぴい  ・・・・ 」


「ぷぷぷ ・・・・ ぽ  ・・・・」


「がぁ! ば 」


「 ほ ・・・・! や」


「へれ    ほ」


「はも  ・・ ん?」


「 て  ・・・ は!」


「う~~ん」


「むにょ む」


「  わ  なんや 」


「・・・ここ  病院か 」


「  お・・・・・ モルーカスはんか  」


「 待合室・・・・でっか 」


「ねてたんや な  」


「わ あれ  わてら 」


「は~あ。長イスやな。ここに寝てたんかな」

「ふうう~。まぶしいでんな。真っ白い光」

「お互い、無事のようや」

「眼も鼻も口も、耳も、手足も、ありまっせ」

「頭もかじられてないわ。よかった~」

「なんでしたんやろ、あれ」

「なんやったんやろなぁ、あれ」

「内臓ももちろんありますやろな。脳ミソも」

「だいじょうぶや。こないしてしゃべって、手足も動いてるんやから」

「真新しい病院のにおいも、たしかに感じられま。ほ」


 「 ・・ ノ ム ー  ラ  さ  ん  ・・・・」


「へ。なんやろ。呼んではるわ。はいはい。わてですが」


 「☆・・・×・・・・○・∞・・@・・・・!・・」


「あ。さよか。へ、おおきに」


「ノムーラはん。なんでした?」

「診断書やて。モルーカスはんのもあるで。ほい。料金は会社持ちやて」

「え。診断書て。まさか、これ」

「ふつうに診断書やがな。身長体重、視力聴力、血液尿検査、心電図」

「はあ。あ。ほんまに。数値、異常なしや。みな正常値に入ってるわ」

「わて、肝臓の数値、あぶないわぁ。あれ? これ、なんやろ」


  ばさ バサばさ


「落ちましたでぇ。なんぞ絵図面みたいな。あ」

「わあ! なんやこれ! 気色わりィ!」

「これ、血みどろの臓器でっせ」

「こんなん、どーするんや。これ心臓か。こっちは肺か。脳ミソも」

「睾丸とか、これポコチンでっしゃろ。人体解剖写真でっか」

「『諸元』やて。機械やないで。大きさ、強度、性能や諸要素の一覧表や」

「臓器のそれぞれ一個ずつ、容積やら形状、能力が事細かに書いてますな」

「心臓は拡張期、収縮期各容積、拍動時パワー、肺も、胃も、小腸も!」

「ようこんなの測りますな。わてのとノムーラはんの、数字ちゃいまんな」

「それぞれ個別の臓器っちゅうことやな。大腸容積、菌の種類やて」

「わ、勃起時と通常時サイズてありまっせ。いつの間に」

「これ、ひょっとして、わてらの臓器か?」

「見覚えあるの、チンポコくらいでっせ。確信はもてまへんけど」

「皮膚とか爪とか見えるモンでも、あ、このホクロ!」

「え ・・・・  でも  まさか」

「せや。こんなんされたら死んでるでェ。わてら生きてるもんな」

「気色わりぃわ。早よ、にまひょ」

「うん、行こ。帰ろ」


  ぎー グわホ ぐぐぐあああぐあああ ぎギギギギー


「この自動ドア、なんとかならんか。途中から手動やないか」

「開けますわ、わてが! 早よ、離れまひょ、こっから」

「モルーカスはん、待ってェな。そない走らんでも」

「はあはあはあ。ここまで来れば安心。あーしんど」


 「おや、あなたがた。ひょっとして、この病院で」


「へ? ああ。わてら、ここで健康診断を」


 「そうですか。それはまあ、ご苦労さま。大変でしたでしょう」


「大変なんてもんやおまへん。死んだて思いましたがな」


 「そうでしょう、わかります。いや、お疲れさまでした」


「あんた何ぞ知ってはるんか。わてら、めちゃくちゃされたんや」


 「さぞお腹立ちでしょう。ではお怒りを静めるためにお話しましょう」



初老のその男は株板の住人には見ない風貌で、やや疲れた頬のげ具合など、ただならぬ威厳があった。飄々と語ったその話はにわかには信じられない内容である。しかし、ノムーラもモルーカスも、実地に体験したばかりで、耳をうたがうはずの話もいちいち体験と符合するから、ふんふんと素直に頷いて、ストンと腑に落ちるのだった。


いわく、あの病院は訳あって建てられたもので、本来は生者に寄与するものではなく、幽霊やゾンビに益するために開設されたのだという。


幽霊とても高齢に達すると、病気ではないが(実体がないので)、患う者が出てくる。ボケる者もいる。そこで、生前、医師だった者たちを中心に有志が診療所を開設し、幽霊やゾンビの診察に当たることになった。


幽霊やゾンビの治療はまだ緒に就いたばかりだが、試行錯誤を繰り返しながらも日進月歩、飛躍的に向上している。


最新の治療法がしょうの移植で、生者でいうところの臓器移植である。たとえば幽霊の『胃』のあたりが悪いと診断したら、(幽霊にはいわゆる胃はない。あくまでその辺りの疾患ということ)生者の胃の性を患部に移植するのである。同じように、腸の辺りなら腸の性を、鼻なら鼻の性を移植する。直すより移植したほうが安全性が高く、予後も良いという症例が続々と報告されている。


臓器移植とはいっても実体がないので拒絶反応は起こらない。ただ、ネックになるのがしょうの提供者である。生きた者の該当臓器から直接、性を抽出しなければならないのだ。


しょうの抽出は苛烈にして過酷な過程で、激痛なんてものじゃない。だが麻酔は禁忌である。一番肝心な性がダメージを負うからだ。協力を頼むなどはなから無理な話で、強制すれば法に触れる。そこで、怪しまれないようなトラップを仕掛けることにした。


それが、この病院なのだが、いかんせん開業前からへんな噂が飛び交って、実際は事実なのだが、幽霊が出ると。そのため、なかなか人が寄りつかず、閑古鳥が鳴く始末だ。全科をそろえてあるが、患者が来ないと話にならない。


そこで利便性をアピールし、格安スピィーディを謳って上場企業に営業をかけた。すると企業検診に採用してくれるところが出てきたのである。これを期にさまざまなしょうがストックされるはずだ。


ついでにゾンビの欲求不満解消にも一役買ってもらおうと一室に閉じ込めて噛みつき放題とした。これまた激痛の連続で気をうしなうまで止まない。ドラマとちがって噛まれても無傷だが、痛さは激烈である。ゾンビはそれで充足感を得て平穏に落ち着くというわけだ。



「ふうん。そんなウラがあったんか。あんたやけに詳しいな。何モンや」


 「私ですか。わたしはここの院長です」


「え」と顔を見合わすノムーラとモルーカスを尻目に院長と名乗った男は、ぺこりと頭を下げたかと思うと麻のジャケットをひるがえし、颯爽と病院のなかへ消えていった。二人は呆然とたたずみ、ややあって、男が病院へ入ったとき、病院の入口ドアが開いたか否かをめぐって意見が分かれたが、男と病院のドアが溶け合うように融合したと結論した。つまり、院長は向う側の人物であると二人は判断したのである。


「そか。わてら、臓器のしょうを抜かれたんや」

「仏壇や位牌みたいな話でんな。性を抜くて」

「性を抜かれたからやな。なんかダルいわ。頭もぼーっとして働かんし」

「それ、夏バテちゃいまっか」

「あちゃー、て。せや。これ、商売なるでぇ」

「へ? この病院がでっか」

「せや。窮極のホラー体験や。押すな押すなの大盛況なるで」

「そんな、危ないでんがな。ヘタしたら訴えられまっせ」

「わてら傷一つついてェへん。VRやARなんぞ比べモンならん超絶体験や」

「トラウマなりますわ。わて、ほんまになりそうや」

「ゾンビに噛まれまくるのはオプションにして、5千円で、どや」

「へえ。まぁ、健診料金なら、そんな高額でもありまへんわな」

「せやろ。8千円でもええな。詳しい臓器の写真やデータ、もらえるし」

「無謀やわ。性抜きの副作用もあるかもしれへんのに」

「そのしょうが欲しいだけやろ、あいつら。わて丸儲け。よし交渉してこ」

「やめときなはれ。また厄介なことに。ちょちょ待ちなはれ」


「おーい、院長はーん。ええ話あるんやけど。一石二鳥、一挙両得や!」


「いいかげん、ノムーラはん、あんたがホラーやわ」



          了

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