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1話 アンチスラド

勢いで書いたかん、続けるかは反応次第です(´・ω・`)

そこは一言で言い表すなら、殺風景、そして虫籠だろうか、硝子に覆われ、床は真っ白、そこで戦っているのは一人の少女である。


「そこまで!、今日の訓練も終了だ」


黒を基調とした服の男がそう声をあげると、硝子の向こうにいる、何十人もの人の山を作り上げた少女は最後の一人を山に乗せると、硝子の向こうの男に駆け寄っていく。

髪は赤いショートヘアー、容姿は華奢にこそ見えるが、後ろの人の山を作り上げれるほどの力を要している、筋肉がそこまで多いようには見えないが、その力の計り知れなさは、常人が見れば恐怖すら覚えるだろう。


麟十朗(りんじゅうろう)様!、今回もお疲れさまでした!、着替えて来ますね!」


活発で明るい口調の少女は、お辞儀をしてそれだけ言うと、硝子の部屋から出ていき、数秒後に赤の軍服のような服装に変えて、麟十朗の目の前に姿を見せる。


「さぁ!、今日も頑張っていこう!」


「おう、それじゃあ今日も裏のお仕事を開始するか」



2500年 、世界は確実に成長はした、しかし2050年、突如起きた第三次世界対戦が勃発の影響か、それとも2068に世界各地で起きた第2バブル崩壊によって生まれた、多数の職を失った者達のテロか、そんな大きな事件が10年に一度は起きていき、世界の格差は大きくなっていった。

そして100年前、2400年に米国が作り上げたある薬品、名を、

S(スーパー)R(レボリューション)A(アーミー)D(ドラッグ)、略してSRAD(スラド)、効果は人に超人的な力を与えるという薬で、手から火を出し、風をふかせ、雷を纏うなど様々な力を与えた。

だが全ての人間がそうなれるとは限らず、10人に1人の割合で死に至り、ある者は精神に異常が起こり、ある者は筋肉の膨張で破裂するなどの副作用が起きていた、2403年、その薬は危険性廃棄された――というのが表の世界での話である、裏でその薬は流通し、多額で売られていき、世界は静かに狂っていた、その影響で裏で暗躍をしていた様々な組織が肥大化していった……。

そのような裏の世界を正すため、五十海(いかるみ)財閥と十紋院(じゅうもんいん)家が創立したのが、対裏組織超人撲滅組織 アンチスラド、略してASと呼ばれるのが、現 五十海財閥総帥にしてASの総帥 五十海 麟十朗である。

麟十朗は5歳に総帥に就任、最初は反対する者達がいたが1年でそのような者達を黙らせるほどの成績をあげる、今麟十朗は五十海財閥の家の真下に作られた10あるASの支部の会議室にいる。

円卓に5つある机とモニター一つのみという無駄のない部屋で、1人の少女が話をしていた。


「―――というのが現在の世界ですね」


三つ編みのポニーテールにした青い髪の青軍服少女はパソコンを片手に薄暗い部屋で他の4人に今までの世界のことを話終えた。


「ん、よくわかったぞ、神機妙算(しんきみょうさん)


麟十朗が褒めると青の少女は頬を染め、少しだけ笑みを浮かべた


「それで~……今回はどうするの~」


順風満帆(じゅんぷうまんぱん)、少し待ってくれ、今話すから」


順風満帆と呼ばれた金髪のロングヘアーの黄色の軍服の少女は円卓に突っ伏して、暇そうにしている。


「眠い……まだ8時~」


「むぅ、じゃあ本題を早く始めるか、今回は日本の4大麻薬カルテルの傘下の組織の一つだ、傘下とはいってもなかなか見つからないから艱難辛苦(かんなんしんく)の拷問術でなんとか聞き出したな」


「ご褒美くださいよぉ、麟十朗さぁん」


艱難辛苦と呼ばれた、緑色の髪の緑の軍服の少女は、麟十朗にてを差し出す、麟十朗は飴を一つその手に落とすと、不満そうではあるが少女は飴の紙を剥がして口に入れる。青の少女はやれやれと思いながら、麻薬カルテルについて解説する。


「四大麻薬カルテル、とは言っても3つとそれを纏める1つのカルテルというのが正しいですが、喜 怒 哀 そして楽という名で知られ、喜は幻惑系 怒は精神系 哀は身体系の副作用の麻薬を販売してる、そして楽は情報では他3つのカルテルの総括、そして……スラドを販売してるという情報がありますね」


「ありがとう神機妙算、でだ、今回は別に騒ぎを起こしても問題ないから雑に行こうと思う、一騎当千(いっきとうせん)、お前一人だ」


先ほど訓練していた赤髪の少女を指さすと、少女は椅子から飛び上がり、天井にヒビが入るほど勢いよくぶつかった、少女は床に着地すると、頭をさすった。


「いったい!、痛いよ!」


「わかってる、とりあえず道案内は神機妙算な」


「御意です、さぁ行きますよ一騎当千、そのコードネームに恥じない働きを期待してます」


「おう!」



『――へへ、今回も上物でさぁ、親分』


あるビルの最上階、6人の男達は箱に詰められた麻薬を吟味していた、ある者は吸い、ある者は注射をしている。


『でも、大丈夫ですかね?、アンチスラドが動き出さないとも限りませんが」


『なぁに、うちには超人(スラッター)が三人もここにいるんだ、どんなヤツが来てもあんし――』


突如、扉が吹き飛び、男の1人がそのまま扉にぶつかり、窓を破って扉ごと落ちていく。


『なっ!?、何者だ!、下で警備をしていた100人いた部下はどうした!?』


『うーんそうだね、まーとりあえず!、僕は一騎当千!、アンチスラド、対超人(スラッダー)部隊 百戦錬磨の隊長さ!」


『い……一騎当千だと!?』


『知ってるんですか!?親分』


「なんでも、武器装備した900人の兵士を倒し、100の超人(スラッダー)を倒したという女のコードネームだ、なぜこんなところに……」


「お?、そこのハゲが首魁か、まぁ全員倒す予定だけど」


「い……いけ!、やつを倒せ!」


「アー……」


首魁の男がそう言うと、先ほどまで麻薬を使っていた3人が動きだし、その筋肉を膨張させて、3メートルはある巨体となる、超人達はゆっくりと近づいていき、その拳を振り上げる、大きな衝撃が辺りに響く、それは何分間か続いていく。


『は……はは、所詮噂、女なんぞこのてい――』


「あのさー……、超人(スラッダー)って呼んでるみたいだけど、コイツらは超人中毒者(ダムドスラッダー)、スラドに不適合者で、精神に異常をきたしたヤツ、それと僕が倒したのはそんなやつら100人というのがほんとうのこと!」


目の前にいた超人中毒者を拳1つで、赤の少女は吹き飛ばし、窓を更に破壊して、下に落ちていく、更に振りおろさせるもう二人の超人中毒者を赤の少女はその拳を片手で受け止め、持ち上げて、窓に向かって投げ飛ばした、その二人もまた下に落ちていく。


『なっ……ありえん、貴様も超人(スラッダー)なのか!?』


「そう!、僕はあの落ちていったやつらの数少ない成功例、本物の超人さ!」


『ぐっ………ぬぉぉぉ!』


首魁の男が銃を抜き、赤の少女に向けて発砲するも、赤の少女はその弾丸をつまりとる、更に男発砲するもその全てをつまみとる、男は理解するだろう、勝てない……と、首魁の男は部下と共に銃を捨て、土下座をして降伏する。


『い……命だけは、命だけはお助けください!』


「いいよ」


『へ?』


殺されるとふんでいた首魁の男は、予想外の反応に間抜けな声をあげる、それだけ言うと赤の少女は破壊された窓を向かって歩いていく。


「うん、僕は殺さないよ、うん」


最後にそれだけ言うと、窓から飛び降りた。


『……た、助かったのか……良かった』


『……そういえば、()()というのはどういう――』


タンッ―――たて一列にいた2人の男の頭は撃ち抜かれ、そのまま言葉を紡がず、赤い血を大量に流し、床に倒れた。



「……そろそろかな、3 2 1 0」


下にいた青の少女の言うとおり、0で、上から降ってきた赤の少女は着地で、地面を大きく破壊して青の少女の前に現れる。


「流石の超人ぶりね、一騎当千」


「えへへ、そういう神機妙算も、未来予知じみた計算能力はすごいね!」


「お世辞……ではないのが、私の凄いところね」


「自画自賛である」


「その通りだから仕方ないでしょ?、それじゃあ行きましょ、一騎当千」


「むー、そろそろ名前で呼んでくれてもいいじゃん!」


「仕事中はコードネーム呼びが鉄則よ、さぁついてきて」


赤の少女と青の少女はそんな言い合いをしながら、帰路を歩く。



その数時間後、警察がビルに入り、捜査を始めた


「……また派手にやったな」


朱磨(しゅうま)警部!、やはりこのビルは四大麻薬カルテルの一つ 哀の傘下のもので間違いないと思われます! 』


「そうか、それじゃあお前ら!、さっさと撤収するぞ!」


『えっ?、良いんですか?まだ調べていないところが』


「どうせ、いつものASの仕業さ、いくら調べようとも無駄に終わるさ」


『で、では……』


「………五十海め、また派手にやったようだな」


そう小さな声でいいながら、朱磨は煙草を加えた。


「はぁ……煙草うめ」





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