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Breaker!!! ~Around・The ・World ~   作者: トリプルセブン
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3代目



8月30日


午後4時



ここはとある墓地。


数台の黒塗りの車から降りてくる強面(こわもて)の男達。


男達は、″先代″の眠る墓へと向かった。


墓標に彫られている名は、かつて阿見場と共闘し、また、日本最大の反社会組織

″天朧會″2代目組長であった男、″織田″の名がそこにあった。


男達は墓を隅々まで掃除し、花を新しくし、供え物を捧げ、お線香を供え、一礼をした。


その様子を写真に収めるマスコミ達。その様子に気がつき睨めつける子分達。


殴山「おどれら。写真くらい放っておけ。今は織田さんの御前。俺に恥をかかせる気か?」


子分達「も、申し訳ありません″3代目″…。」



7年前。織田の死亡。殴山の入院。滝澤の収監。ジャスティスの戦艦をハイジャックした天朧會の子分達の逮捕により、組織は解散となった。

しかし、殴山の退院から4年後。殴山は再び天朧會を復活させたのだった。だが、殴山組長よる天朧會はかつての天朧會とは異なり、密輸や武器、女や違法飲食店といったものから全て撤退。

反社会的行動を禁じた不思議なヤクザに生まれ変わっていた。


殴山「さて。行くぞ野郎共。近所のパトロールにな!!」


子分達「へい3代目!!」



新・天朧會は迷惑行動をする者を目撃した際は注意し、抗う者には殴山が直々に怒りの鉄槌を下していた。見た目のヤバさと腐ってもヤクザなので周辺の人のほとんどは殴山達を見たら恐れて軽率な行動をとるものはほとんどいなかった。

そんな新・天朧會を警察は″一応″でマークしてるが、検挙する事は一度も無し。

しばしば迷惑者にやり過ぎる殴山を注意するだけであった。



午後9時。



殴山「よーし。今日はもうこの変でいいじゃろう。流石にいなくなってきたかな。暴走族とか、「俺達のシマや」とか言って他人に脅す奴らとか。バッカじゃねーのか!?ああ!?

テメーらが作った町なんか!?ボケどもがぁ!!職人が毎日毎日汗水垂らして、誰もが住みやすくと考えて整備してくれた地面にタバコやゴミをポイ捨てして挙げ句に俺達のシマぁ?タワケが!!

宇宙の果てまで蹴り飛ばしてくれるわぁ!!!」


子分「今日も荒れてますな3代目。」


殴山「ったり前じゃー!!!この俺の目が黒いうちはなー!!何人(なんぴと)で…!!」



その時、あきらかに改造してあるであろう原付バイク2台が爆音を轟かせてこちらにゆっくり向かって走ってく来る。


それぞれが2人乗りで、ノーヘルメット。蛇行運転で後ろの人は鉄パイプを持っている。


子分「3代目…これは…って、もういないや…。」



浮かれてる原付のヤンキー達。

俺達が最強。喧嘩上等。と言わんばかりの態度。

後続車両にとても迷惑。


原付ヤンキー1「お、おい何だ!!」

原付ヤンキー2「バイクが急に浮い……っ!!」


殴山「君達。」



殴山は原付バイクの″後輪タイヤ″を掴み、広いスペースに運んだのだった。


殴山「他人に迷惑のかかる事はやめようね?」


原付ヤンキー1「なんだテメー!!?」

原付ヤンキー2「やっちまえお前ら!!」



後ろに乗っていた仲間が鉄パイプで殴山を叩く。だが、身長2m50cmで筋肉の塊のような殴山にそんな攻撃が効くわけもない。


原付ヤンキー3「こいつ…!おら!」

原付ヤンキー4「死ね!」


殴山「痒いぞ。」



無駄と分かったのか、リーダー各のヤンキー1は原付に乗り、助走をつけて殴山を轢き殺そうとする。


ヤンキー1「死ねやー!!!」



″小指″でそれを止める殴山。


ヤンキー1「ゴ…ゴリラ…。こいつはゴリラなのか!?」


殴山「馬鹿野郎共のゴミ共っ!!そんな事して何になるんじゃあぁ!!

事故ってテメーが死ぬのも勝手じゃが、他人を巻き込む事故をおこして相手を殺してしまったら責任とれんのかゴミ野郎共!!

乗るなら普通に乗れ!!ヘルメットを付けろ!!これから日本を背負う若人達がこんな事するな!!わかったかタワケ!!

ダサいんじゃよおどれら!!」


ヤンキー達「…。」


殴山「返事っ!!」


ヤンキー達「は…はい!」


殴山「よし!」



殴山はヤンキーが所持していた鉄パイプを取り上げると、まるで失敗した紙を丸めるように丸め、ハンドボール程のボールにしてしまうのであった。


殴山「今日は仕方ないからノーヘルで帰れおどれら。だが次同じ事してたら…。お前らのバイクがこうなるからな。」



鉄のボールを指差す殴山。


ヤンキー達「は…はい。(人間…?)」



ヤンキー達はその後、安全運転で家に帰っていった。


子分「また一人…ですね。」


殴山「ああ…。」



ヤンキー達を見送ってすぐの事だった。


プップーー!!


1台の車がクラクションを鳴らしながら殴山の側に止める。


子分「誰じゃい!!」

子分「俺らに喧嘩売りに来るやつがいるのか!?」


サイドガラスが開き、男が顔を出した。


「あれー?お久しぶりですねー!!」


子分「んぬぅわんだてんめ~?」

子分「気安く喋りかけんじゃあね~ぞ?」

子分「てめー降りて面貸せや。」


殴山「このアン!!」


ドコっ!


殴山「ポン!!」


ドコっ!


殴山「タン共!!」


ドコっ!



子分達に拳をお見舞いするとその男こ元に寄る。


殴山「なんだーおどれかー!久しぶりじゃのー!


″佐藤″!」



車に乗っていた男の名は″佐藤(さとう) 太郎(たろう)


殴山とは同じ高校の同期生であり、当時は殴山の子分であった。

7年前、御巫に二人ががりで御巫にカツアゲした際、瞬殺された男である。

現在、車の製造工場に勤務中。


佐藤「いやー本当に久しぶりです!走ってたらゴリラがいたのかと思って!と思ったら″巨猿″さんなんですもん!」


殴山「その″巨猿″って呼び方はもうやめい!恥ずかしいじゃろ!

あとさらっとディスるのもやめい。」


佐藤「すみません!へへ…!嬉しくて!…そー言えばあの時…!」



二人の再会で話に花を咲かせてる時、″たまたま″その様子を目撃していた人影があった。

それは、フードにサングラスにマスクの男であった。


「(今…ビッグモンキー(巨猿)と言ったか!? この前に()った奴は偽物だったのか…。弱いわけだ…。なら…。)」



その男は殴山に攻撃を仕掛ける。


目にも止まらぬ速さで殴山の真横につけて攻撃しようとした時、ほんの一瞬だけその男が殴山の顔を見上げると目の前には巨大な拳がそこにはあった。


「何っ!?」


殴山「姿見せい!」


「っく!!」



間一髪パンチを避ける男。

体操競技のように後ろに下がり、間合いを取る。


殴山「身軽なやつじゃな…。何もんじゃ!」


「……。」


殴山「ほんなら。かかってこんか。」






ゴリラ殴山!いざ参らん!?


to be continued…!




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