もう一人の家族
御巫「んな、ななな、ぬぅあ~に~!!?」
音無「ごめ~ん!本当に忘れてた!」
御巫「終わった…死んだ……。恨んでやる…。アイス…。最後に……食べたかっ……た……。」
音無「お馬鹿な事やってないで。それよりエアコンは?」
御巫「見ての通りです。」
音無「じゃあ私に文句は言えないね!朝言ったもんね!」
今朝
――――――――――
御巫「今日は一日中休みだし!俺がペローンと直してやるぜペローンと!」
音無「じゃあ昼前から買い物行くから帰ってくるまで直してね!ペローンと!」
御巫「修理なんて朝飯前だぜ!」
――――――――――
音無「言ったもんね!!」
御巫「う…。」
音無「ごめんなさいは?」
御巫「ごめんなさい。でしゃばりました。」
音無「よし!いい子!今日の夜は″零ちゃん″の好きなオムライス作るね!」
御巫「マジで!!愛してるー!!オムライスを!!」
音無「ひどー!私は!?」
御巫「言うまでもない!!」
音無「言ってよケチ!むーっ!」
御巫「怒んないで!夜頑張るから許してくれ!」
音無「お馬鹿!」
二人が付き合い出してから7年。
それぞれは、″零ちゃん″、″ゆり″と呼びあうようになり、円満な生活を送っていた。
午後5時。
夕飯の支度は始める音無。
その最中、ゲームをしてる御巫。
音無「そえば今日帰るとき″黒い腕″に襲われちゃった。」
御巫「え!まさか!!」
御巫の脳内を駆け巡る変態思考。
音無「おい!何をスケベな事想像してるの!なんか包丁もってる人に人質にとられちゃった。腕以外としっかりペイントしててびっくりしちゃった。」
御巫「そーなんだ。殺した?」
音無「まさか!脚を砕いただけだよ!」
御巫「怖。」
音無「怖くないよ~。殺されかけたんだからしょーがないじゃん。」
御巫「そりゃな。にしても迷惑な話だぜ。俺らの真似して犯罪おきるわDr.Kは消えるわ。外国でエラーがいるとか。″やっと″ゆりと暮らせるようになったと言うのに。」
音無「そうだねー。落ち着きだしたと思ったらねー。Dr.Kどうしたんだろ…。」
御巫「Dr.Kなんて4年前に二十歳祝いで一緒に酒飲んでそれきり連絡してないし…。温泉好きだから函館でも行ってるだけなんじゃないかな…。」
音無「温泉好きなの?」
御巫「言ってなかったっけ?ただの温泉好きおじさんだよDr.K。」
音無「そうなんだ。」
――――――――――
Dr.K「俺はよ御巫!!温泉が好きなんだよ!!温泉!!いつか俺は仕事をサボって温泉に行くぞ!!1ヶ月以上のバカンスだ!!」
御巫「行ってら。」
Dr.K「おい!!少しは興味を持て!!」
――――――――――
音無「酷い返しね。」
御巫「と言うことで心配はない。気がする。」
音無「とにかく。今は何もできないに変わりはないね。情報が少なすぎる。」
御巫「そうだな。腹減りました。」
音無「ちょっと待ってて!もはや手伝って!」
御巫「んぬぅあ~に~?しょうがね~な~。」
そして食事を終え、リビングでくつろいでる時であった。
午後8時
ピンポーン…!
御巫家のチャイムがリビングに鳴り響く。
御巫「なんだ?この時間に。」
音無「私出てくるね。」
玄関に向かう音無。
音無「はーい!」
ガチャ…。
そこに立っていたのは中学生くらいの少女。
「こんばんは!!あの~、零さんいますか?」
音無「い…いるよ! ちょっと待っててね?(誰だろう…)」
御巫を呼びに行く音無。
音無「ちょっと零ちゃん…!なんか女の子が…。」
御巫「んあ?女の子?」
御巫が玄関に向かうとその少女は何故か満面の笑みを浮かべる。
「うわ~!本物!」
御巫「えっと…?俺になにか用かな?」
音無「知り合い?」
御巫「いや…。」
この時まで、俺は知らなかった。
「初めまして!"お兄ちゃん"!」
御巫・音無「お…お兄ちゃーん!!!?」
もう一人の家族。″妹″がいた事を。
ギュイィィィォォン!!
少女の腕が黒く、光だす。
御巫「な…何!!!」
音無「これは…!エラー!!」
「すー…。(私やるよ!″Dr.K″さん!)」
その少女は深呼吸をし、腕に力をこめる。
「えいやーっ!」
御巫「え!いきなり何すんのー!!」
少女といえど、圧倒的破壊力を持つパンチが目の前に迫る。
御巫は覚醒βウイルスを取り除いてるため、無力であった。
御巫「し…死ぬーー!!」
to be continued…!