失踪のDr.K
ミイィィィン…ミン…ミン…ミン…ミイィィィィィッッ!!
音無「しかし…。もうすぐ9月なのにまだまだ暑いね…。ん~♪」
「…。」
音無を後をつける男性。
「(美しい人だな…。もし″それ″だとしたら殺すのはおしい…。だが!)」
音無に攻撃しようとしたその時であった。
警察「君ちょっといいかな。」
「(な…何!?)は…はい?」
警察「少し向こうでいいかい?急いでたら申し訳ないね。」
「あ…あ…あの。別に怪しい者ではなくてですね…!(Son of a bitch!!なんでこんなタイミングで!!)」
警察「今とても悪質なイタズラが流行りでね。ちょっとだけお願いいたします。」
「(Oh my god!!女を逃がしちまう~!!) は…はい…。」
音無「ん?なんだあの人…。この暑い中フード被ってマスクにサングラスなんて…。
変わった人もいるのね…。そりゃ職質されるよ。」
「(糞~待ってろよ女~!)」
音無「ん~♪」
午後2時35分
時同じく、場所は御巫家。
ミュイィィィン…ミン…ミン…ミュイィィィィィッッ!!
御巫「くっ…!このっ!」
バンバンバンッ!
ピッピッ!
御巫「18度に設定!」
カカカカカカカカ…
プシュ~…
御巫「はぁ…はぁ…………。この糞オンボロエアコンがーーーっ!!
あ゛~~~~!!」
扇風機に向かって恒例の「あ゛~」をする御巫。
今日は休日。
御巫は朝からエアコンと格闘していた。
ミュイィィィン…ミュイン…ミュイン…ミュイン…ミュイン!!
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ!!
御巫「あ~っ!うるさ~~~~~い!エアコンさえ…エアコンさえ壊れてなければ~~っ!!」
この男。本作の主人公、御巫 零。
″元″アルバトロスメンバーであり、リーダーであった。
年齢24。
現在、″とある仕事″を引き受け、お金には困らない生活をしていた。
御巫「し…死ぬ…。暑すぎて…死ぬ~…。窓閉めたら熱こもって確実に死ぬし、開けたら開けたでセミうるさいし…。あ~早く帰ってきて″ゆり″~…。アイス~…。」
≪次です。昨夜午後21時頃、男性の遺体があると警察に通報があり警察は、殺人事件として捜査を進めています。また、死亡した男性は腕を黒く塗装しており、……。≫
御巫「″黒い腕″と殺人。か。そして…。」
――――――――――
轟「零君。最近″黒い腕が流行ってるのは知ってるよな。」
御巫「はい。」
轟「まだ表向きになってないが、最近そいつらを狙った殺人が増えてきている。」
御巫「…?」
轟「憶測でしかないが、狙いは″お前ら″かもしれん。」
御巫「なんのために俺らを?」
轟「分からん。だが用心はしとけ。何か、嫌な予感しかない。」
御巫「…。何か隠してます?」
轟「!!
うわっはっはっは!流石は俺が認めた男!!まぁ、これを見てくれ。」
轟はポケットから一枚の写真を取り出し、御巫に見せる。
御巫「ん~…。これは……!この腕は!」
その写真はただの街を写した写真。しかし、その写真には写っていた。沢山の人が写ってる中、一人だけ。
半袖から出る腕が黒い外国人を。
轟「間違いない。エラーだ。しかもここは日本ではない。」
御巫「アメリカ…。ですね。」
轟「そうだ。この写真はアメリカに拠点をおく連中が撮影したものだ。しかも撮影日は5日ほど前。そして最初に″黒い腕″が殺されたのが4日前。これが偶然とは思えない。しかし、関係が無いとも言えなくもない。」
御巫「うーむ…。アメリカ支部にはエラーの人はいるのですか?」
轟「いるぞ。何人かは。だが、全員日本人だ。外国人はいない。
ここ最近、Dr.Kがアメリカに渡ったという事はないと思うし、そもそも覚醒βウイルスは″ここ″とアライブで厳重管理で外に持ち出さない事になってるから、外に漏れる事はまずあり得ない。」
御巫「ではどうして…この外国人…。サングラスで顔がよく分からんな。」
轟「謎だ。そして、他にも気になってることがあってな。」
御巫「なんですか?」
轟「実はな、1ヵ月ほど前からDr.Kの行方が分かってないんだ。いくら連絡しても返事はないし、アライブの研究員も血眼になって探してる。外国に行った記録もないし。だから警察にも捜索願いを出してある。」
御巫「Dr.K…。」
轟「Dr.Kの失踪、エラーと思われる外国人、そして″黒い腕″殺人事件。なんか匂わないか。」
御巫「なんかあってもおかしくはないですね。」
轟「だから御巫。くれぐれも気をつけろよ。そして何か分かったらすぐ連絡くれ。」
御巫「分かりました。」
――――――――――
御巫「Dr.Kの失踪…。」
≪これで4人目の死亡となりました。次です……。≫
御巫「(あのアメリカ人…。轟さんはエラーに間違いないと言ったが本当なのだろうか…。証拠もないし…。じじぃ…。どこに行っちまったんだ…。)」
ミュイィィィン…ミュイン…ミュイン…ミュイン…ミュイン!!
御巫「うあ~っちぃ~~~!!″ゆり″~~!!まだかよーー!!」
to be continued…!