暗闇の中で
えーっと、こんにちは。神楽 舞です。
2話書きました。趣味で書いているのですが、書き終えるのがいつなのか自分でも分からない。こんな感じにすぐ書ける時もある。まさか、1日経っただけで書き終えるとは。
困ったものですね。ははは(棒)。
俺は、暗い闇の中にいた。酷い頭痛がする。
「ッーー」
周りを見渡して見ても何も見えない。というか、暗すぎて自分の体すら見えない状態だ。ここは、いったい何処なのだろうか。
「?」
今、気づいたが少し浮遊感を覚える。いや、落ちている気がする。ゆっくり、ゆっくりと下に向かって。
そういえば、ここに来る前俺は部屋でゲームをしていたはずだ。そして、その後なんか変なものが現れて…。あれ?それからの記憶がない。まぁ、どうせ寝落ちでもして、これは、夢の中だろう。
しばらく、暗い闇の中をぼーっと見ていると下の方から小さな光の粒が浮いてきた。なんだか、小さい頃見たホタルを思い出す。
光の粒は、どんどん上へと上っていく。
興味があったので、俺は触ってみることにした。
「なっ!」
光の粒に触れた瞬間、頭の中に知らない記憶が流れてきた。
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<オーガルス遺跡群>にて、俺と彼女はある場所を目指していた。さっきから、彼女にジト目を向けられている。なぜだろうか。あ、そういえば何の説明もしずに連れてきてしまった。
彼女は、急にこんなところに連れてこられたのに何の説明もしない俺にお怒りだった。詫びを入れようとしたが、顔を背け続けている。
仕方なく、俺はおやつ用のドーナツを取り出し、彼女の機嫌を取りつつ説明をする。
「なぁ、レリーシア。空間多重層論を知っているか?かの有名な空間魔法学者アルバーサティはこういったそうだ」
曰く、世の中のありとあらゆる空間は何重にも重なっている。そして、何らかの拍子に空間に亀裂が入ると別の空間に行けると。
レリーシアが、ドーナツをもぐもぐと頬張りながら言う。
「でも、それ確かつい最近論破されたって聞いたけど?」
俺は、予想通りのセリフが帰って来たのでふふふっと笑ってしまった。笑われたレリーシアは、又不機嫌な顔をする。俺は一言ごめんと謝り、話を続ける。
「俺も、最初論破されたと聞いてまぁ、それそうだと思っていたんだ。でも、この前僅かだけどできちゃったんだよな」
レリーシアが勢いよくこっちを見る。俺は、ニヤッと笑う。
「いや〜、天才にできない事がまさか素人にできるとはな」
「ちょっと、アンタ本当にできたの!?」
俺は、首肯した。
俺は、冒険者として一流になる為、毎朝特訓をしている。魔法の適正があり、試しにできたらいいなぁ程度で、魔法陣をオリジナルで構築して唱えたら何とできてしまったのだ。無論、物凄く苦労したが。
その後、亀裂はすぐに消えてしまったので確かめられなかったし、何より戻れる確証がなかったので人を連れて、もし何かあれば助けて貰えるようにしてからだと思ったので、まだ何もしていない。
「そんじゃ、始めますか」
俺は、安全の為周りに自分達以外の人がいないか確認して詠唱を始める。その瞬間、レリーシアは口にドーナツを咥えながらさっと距離をとる。まだ、ドーナツを食べていたみたいだ。
「••• •••• •••• •• ••• 時を狂わせ、天地が割れん事を!“破空”」
俺が、前回よりも大きな亀裂を作ろうとする。
次の瞬間、俺の周りから金属音のような音と白い光が溢れ俺を呑み込んでいった。
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俺は、意識が戻り何処か懐かしい気持ちに浸っていた。自分に、そんな事をした覚えはない。しかし、自分がやったのだと何故か確信できた。俺が、余韻に浸っていると光の粒が一人でに俺の頭に当たった。又、意識が遠のく。
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<ムッコラ帝国 繁華街>にて、俺とコシャーはドーナツを買い食いしながら歩いていた。俺達は、
帝国騎士になる為今日も帝国学園で訓練をしていた。少し腹が減ったと俺が言ってミシルに行きドーナツを買ったのだ。
「おいおい、あんまり食べすぎるなよ。宿に帰ったら、夕飯だから」
「分かってるって。少し控えるさ。うめー」
「というか、僕にも少し分けろよ!」
ずっと、俺がドーナツの入った袋を持っていたのでコシャーは食べられずにいた。コシャーは、俺から袋を取り上げて中に手を入れる。
「!」
コシャーは、あるべきドーナツがない事に驚き俺を見る。俺は、ニヤッと笑いながら言った。
「すまん、全部食べてしまった」
「なっ」
コシャーが、口をポカンっと開け固まった。ちなみに、流石にそんな早く食べることは不可能なので、袋を取り上げられる前に他の袋に移したのだ。
十分、コシャーの驚きっぷりを堪能したので種明かしをする。
「冗談だ、ほんt…」
俺が、言い切る前に俺の顔の隣を鋭い風が通り抜けた。俺は、冷や汗を垂らす。
コシャーは、今日の訓練で酷く疲れていた。顔には、出さないようにしていたが、それはもう凄く疲れていた。そして、無性に甘いものを欲していた。そこで、俺によるイタズラだ。当然、ぷっつんとキレた。
コシャーは、ポーチから極細の針を取り出し、他の人に当たらないように俺へと撃つ。この針には、麻痺毒が塗られていて刺さるとしばらく動けなくなる。
当然、俺は全速力で走って逃げた。しかし、すぐにコシャーはショートカットを繰り返し俺に追いついてきた。まぁ、その後街中に一人の叫びが聞こえたといえば何があったか分かるだろう。
顔を腫らした俺とドーナツを咥えたコシャーは宿に到着した。
「お帰り〜、すぐに夕飯の支度するから一旦部屋で寛いできな」
宿の女将、マルダおばさんが調理房から顔を出して言う。
「だだびば」
「ただいま。そうさせていただきます」
俺は、腫れた口で挨拶をコシャーは、満円の笑顔で挨拶をした。マルダおばさんは、苦笑しながら顔を引っ込めた。
俺達は、各自自分の部屋に戻って着替えた。
俺は、ベッドに転がり少し寛いだ。
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俺は、又意識を取り戻した。やはり、さっきの場所や人は知らない。でも、同じく自分のことだとわかった。
それからも、何回か知らない記憶が頭に流れて来た。
何十回と繰り返し、いい加減嫌気が指した頃、突然光の粒が消えた。
また、俺はぼーっとしていた。
パキンッ
不意に頭の中で砕ける音が鳴り響いた。
「アアアァァアッ!!」
俺は苦しみのあまり悲鳴を上げる。激痛の度意識が飛び、激痛により又意識が戻る。さらに、激痛の度さっきの記憶まで消えていく。
あぁ、記憶が抜けていく。
大切なものなのに。
俺は、激痛が止んだと同時に再び意識を保てなくなりそのまま暗闇に沈んでいった。
コレを読んでくれた、そこの優しき方。
ありがとうございます!
全然話は進みませんが、暇な時又読んで頂けると嬉しいです。
↓ここから言い訳(長)なので無視してください↓
さて、2話続けて、最後に主人公の意識が飛んで終わる。いえ、ネタが無い訳ではありません。無いなら、こんな早く出しませんよ。これには、ちゃんとした理由があります。皆さん、お約束って知ってます?そう、「俺は、この仕事を終えたら結婚するんだ」と言ったら必ず死ぬやつです。神楽的に、意識が飛んで終わるのがお約束だと思ったのです。だから、こうなりました。
↑以上、言い訳↑
ご不満な方、次こそは絶対に意識飛んで終わりませんのでどうか読んでください。フラグではありません。後、いつ書き終えるか分かりません。
追加ですが、最後主人公の叫び「ガアアア」は人間っぽくないと気づき変えました。本当にささやかな変更でした。
それでは、又。