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お泊まりします

ランキング1位を1月11日もいただいてしまって、ありがとうございます‼

幸せです。

ウェディングドレスの試着が終わり私はぐったりとしていた。

萌恵が自分だけ着るのは嫌だとか言うから一緒にウェディングドレスを着るはめになったからだ。

結婚が決まる前にウェディングドレスを着ると婚期が遅れるって聞いたことがあるが、今から遅れたらいくつに結婚出きるのだろう?

洋太には面白がられてバシバシ写真を撮られた。

その後、萌恵のお母さんの幸恵さんから電話がきて夕飯をご馳走になることになった。


「明日休みならそのまま家に泊まれば飲めるね‼良いお酒出すね!」


萌恵の言葉にお酒大好きな私は大はしゃぎで萌恵の家に泊まる事を決めた。






服や下着は新しく買った。

萌恵と御揃い色違いのアニマルルームウエアーは私が黒兎で萌恵が白兎だ。

久しぶりのお泊まりにウキウキする。

洋太は荷物持ちをさせられ、明日仕事だから帰らないといけないらしく慌ただしく帰るはめになるわで可哀想だった。

勿論荷物を持たせたのは私だ。

ごめん。


「じゃあ、俺は帰るから。」

「洋ちゃん!明日もお仕事頑張ってね‼」

「おお!萌恵が応援してくれるなら頑張っちゃうぜ‼リンリンも頑張れよ‼」


?何を頑張るんだ?

私は首を傾げたが、洋太は笑って帰っていった。



萌恵の家に入ると幸恵さんがパタパタとスリッパの音を響かせて出迎えてくれた。


「鈴ちゃん良く来てくれたわね~‼上がって上がって~‼」


ああ、幸恵さんも可愛い。


「初めまして!萌恵ちゃんの新しいお父さんになりました坂巻正義(さかまきまさよし)です。」


ああ、オーナー様だ~‼

私がフリーズするとオーナーは首を傾げた。


「あれ?あの、たしか………松本君?」

「はい。ご無沙汰していますオーナー。」

「「知り合い?」」


私は苦笑いを浮かべた。


「恥ずかしいんだけど……え~と3~4年前の社員旅行で僕が飲みすぎてつぶれてしまって、その時に介抱してもらった事があってね。あの時はありがとう‼」

「たいしたことをしてませんよオーナー。あの時は回りが悪のりしてオーナーのコップにお酒をつぎすぎてしまったのが悪いんです。お気になさらないでください。」


幸恵さんはニコニコと笑うとオーナーに向かって言った。


「彼女は私の第2の娘なの松本君なんて可愛くない名前で呼ばないで!」

「じゃあ、何が言いかな?」

「私と萌恵は鈴ちゃんって呼んでるわ。」

「じゃあ、僕も鈴ちゃんって呼んで良いかな?」


オーナーに鈴ちゃんって呼ばれるのは正解なのか?


「僕の事はオーナーじゃなくて、お父さん?または、正さんかな?」

「おそれ多いです。」

「気にしないで僕も第2のお父さんだと思ってよ。」

「じ、じゃあ正さんで。」

「ありがとう。」


オーナーは幸せそうな笑顔を作った。


「パパ、お願いがあるの。」

「なんだい萌恵ちゃん。」

「お兄ちゃんに鈴ちゃんがお兄ちゃんの会社に居るって事を言わないでほしいの!」


正さんは暫く考えると言った。


「了解!」


良いんだ!

まあ、良いならお言葉に甘えよう。


「あの、正さん、ありがとうございます。」

「鈴ちゃんが喜ぶなら喜んで!ああ、御風呂沸いてるから萌恵ちゃんと一緒に入って来たら?うちの御風呂はでかいから行っておいで。」


正さんの言葉に私と萌恵は顔を見合わせて頷いた。


「「行ってきまーす‼」」


私達は二人で一緒に御風呂に入る事になった。





御風呂から出ると二人でお揃いのルームウエアーに着替えて夕飯の準備を手伝った。

正さんは高いお酒をあけてくれて私と萌恵は夕飯の前に正さんと晩酌タイムに突入した。


「ただいま………」

「優駿さん!お帰りなさ~い!」

「鈴ちゃん!」

「お邪魔してま~す。」


ちょっと陽気に挨拶をすると、若社長は上着を脱いでネクタイを緩めると私達に近付いた。


「飲んでるんだ。俺にもくれ!」

「お兄ちゃんはそっちに座ってよ‼」

「俺は鈴ちゃんの横が良いな。」


私の横には正さんと萌恵が陣取っている。


「父さんどいて。」

「正さんが居ないと寂しいです。」

「退かないから大丈夫だよ。」

「父さん………」


夕飯が出来上がったのを知らせに来た幸恵さんはニコニコと笑った。


「優君、諦めてこっちにいらっしゃい。皆もこっちで食べましょ!」

「幸恵さんのご飯好き‼」

「私より鈴ちゃんの方がお料理上手でしょ?」

「幸恵さんには負けます‼」


幸恵さんはクスクスと笑った。


「鈴ちゃんのオカズ増やしちゃおうかな!」

「ヤッター‼幸恵さん好き‼」


流石に空きっ腹に酒を叩き込んでしまったのが悪かったのか酔っているのが自分でもわかる。

ご飯は何時も通り美味しくて懐かしい味がした。

ご飯を美味しく食べていると若社長が私に笑いかけてきた。


「鈴ちゃん。」

「はい。」

「もう少し飲む?」

「はい!飲みます!」

「お酒好き?」

「はい!大好きです!」

「そっか………じゃあ、ご飯食べに行くときはお酒が飲める所が良いね。」


ああ、ご飯を食べに行くのは断り切れないのか………


「なら、焼き鳥屋さんが良いです‼」

「焼き鳥?」

「はい!優駿さんと一緒だと緊張しちゃうな~萌恵も一緒に行こ?」

「行く~‼」


若社長は笑顔を凍り付かせた。


「萌恵も焼き鳥好き‼」

「いや、鈴ちゃんだけを誘ったんだが?」

「何ちっちゃいこと言ってるの?お兄ちゃんは心の広い男だよね?」

「………ああ。」


私はそんな二人を見詰めてクスクス笑った。


「萌恵も一緒ならいくらでも飲みに行きますよ。」

「本当?」

「はい。」


私は萌恵に笑顔を向けた。


「萌恵、楽しみだね‼」

「鈴ちゃん………うん!楽しみだね‼」


私達はキュッと抱き締めあった。


「幸ちゃん、兎を捕まえようとして飛び蹴り食らってるやつが居るよ。」

「黒いうさちゃんは男性苦手だから………それにしてはなつかれてる方じゃない?」


私は陽気な気分で何やら話をしている正さんと幸恵さんを見詰めるのだった。

幸恵さんとお父さん出てきました!

可愛い夫婦にしたいな。



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