腕を組んでお出かけです
読んでくださってありがとうございます‼
頑張ります!
朝起きるとお風呂に入り、髪の毛を綺麗にとかして昨日のうちに選んだ服を着て化粧をする。
バックもブーツも新しい物でウキウキする。
オシャレ楽しい。
もっぱら部屋の中だけのオシャレが主流の私も今日は気兼ねないオシャレが出来ていた。
私は萌恵程じゃないが、顔が整っているらしい。
自分の中では萌恵の可愛さにかなうものは居ないが、男の人に気に入られるには十分なだけの整いかたをしているみたいだ。
男の人にチヤホヤされると女子の派閥に目をつけられる。
中学の時はそれで苦労した。
『可愛い子は良いよね~‼』
中学に行くのが嫌になった。
『ブスは嫉妬深くて、心までブスなのね!鈴ちゃんを傷付ける奴は皆敵‼鈴ちゃんに意地悪するなら私が相手になるから‼』
そう言って私の側に居てくれたのが萌恵だった。
そして、そんな萌恵を守っていたのは洋太だった。
二人が居なかったら私は今ごろどうなっていただろうか?
そんな二人に迷惑をかけたくなかった私はオシャレするのを控えることにした。
学校ではダサい格好をして休日はオシャレをする。
だが、休日オシャレして町に出るとナンパはされるし痴漢はされるしろくな事がない。
しかも、萌恵の心配が半端ない。
だから、洋太が居て萌恵に会いに行く時だけオシャレするようになった。
「リンリン!あ~そぼう‼」
「子供か?」
洋太が私の部屋の前で叫んでいる。
私は部屋のドアを開けた。
「お早うリンリン!今日も美人だな!勿論萌恵には負けるがな。」
「当たり前でしょ。よし、行こう!」
両親に出掛けてくると言って家を出ると私は洋太の腕にしがみついた。
「ああ、萌恵に今日リンリンと腕組んで良いか聞いたら良いってよ!」
「信頼されてるね~‼」
「リンリンがな。しかも、俺からの目線でリンリン見れてずるいって訳の解らない理由で嫉妬された。」
私がクスクスと笑うとカシャっとシャッター音が響いた。
「だから俺から見たリンリンの写真撮ってくる事で妥協してくれた。」
「勝手に撮るな!」
少しふくれて見せるとまた写真を撮られた。
不毛だ。
止めよう。
そこからバシバシ写真を撮られた。
萌恵と合流すると萌恵は嬉しそうに私にしがみついた。
「洋ちゃんご苦労様。」
「俺には抱きついてくれないの?」
「後でね。」
私の前でイチャイチャしないのは優しさか?
私達はウェディングドレスを見にショップに向かって歩きだした。
「そう言えば、リンリンは優さん苦手なのか?」
「に、苦手って言うか………」
萌恵が私の顔をのぞきこんだ。
「優駿さんは私にとっては若社長だから。」
「「若社長?」」
「私の勤めてる会社の新社長なの、前の社長はオーナーになって………だから、若社長って呼ばれてて………親しくするような人じゃないって言うか?」
私の言葉に二人が驚いている。
「お兄ちゃんの会社で働いてるの?」
「優さん気がついてないだろうな~‼」
「そりゃそうだよ!うちの会社でかいから。まったんのOLなんて顔知らなくて当然!」
洋太は暫く黙ると言った。
「優さんは良い人だから、優さんがリンリンを好きそうなら上手くいったら良いと思ってたんだけどな~。」
「洋ちゃん!」
洋太は萌恵に睨まれていた。
私もついでに睨んでおく。
「洋太が若社長に私の連絡先教えて直ぐに私の所にメールきて、食事に誘われた時は生きた心地がしなかったよ。」
「食事!?鈴ちゃんに手を出すなって言っておいたのに‼」
「いや!連絡先教えてもらったお礼だって言ってたから妹の親友に気を使ってるだけだよ。結局断ったし。イケメン怖い。」
私の最後の一言に洋太が驚いたように言った。
「じゃあ、俺も怖いのか‼」
「洋太はビックリするほど頭がおめでたいよね。」
「洋ちゃんはそこが可愛いの!」
「ご馳走さま。」
「俺がイケメンって認めろよ~泣いちゃうぞ‼」
「ああ、カッコいいカッコいい。」
「リンリンの棒読みに泣きそうなんだけど。」
「後でいっぱい撫で撫でしてあげるね。」
萌恵は洋太がイケメンと言うのはスルーすることにしたらしい。
一応言っておくが洋太はツーブロックの茶髪に茶色の目をしたイケメンだ。
若社長ほどじゃないし、性格が三枚目だから私と萌恵は認めていないが世間一般的にはイケメンだろう。
「あ、ついたよ鈴ちゃん!ここでドレスの試着するの!」
「入ろう入ろう‼洋太、萌恵の写真いっぱい撮ってね!写真映りもチェックするから。」
「了解!じゃあ、いざ出陣‼」
「「オー!!」」
こうして私達はウェディングドレスの試着に向かったのだった!
1月9日の日間ランキングまで1位になっていて、小心者の私はアワアワしています。
皆様ありがとうございます‼