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チキンシチュー

短いです。

家に帰ると私は着替えてお隣の三浦さんの家に向かった。


「あれ?鈴音ちゃんどうしたの?」


末っ子の葉月君がポテチの袋を抱えてうろうろしていた。


「掃除が大変になるから座って食べなよ‼」

「あ、はーい‼」


葉月君は大学4年生の就活生だ。


「鈴音ちゃん何かようがあって来たんでしょ?」

「いっちゃんに言われてご飯作りに来たの。」

「え!鈴音ちゃんのご飯!今日飲みに行かなくて良かった~。」


葉月君はニコニコしながら私の回りをうろうろした。

だから、座って食べろ‼


「鈴音ちゃん!俺ね~ビーフシチュー食いたい‼」

「冷蔵庫見てから決める‼」


私は冷蔵庫を勝手に開けて物色した。


「葉月君、ビーフが無いからチキンで代用して良い?」

「うん!」


私はその後葉月に手伝ってもらって大量のチキンシチュー(クリームじゃない)を作った。

出来上がったチキンシチューを葉月君がモグモグ食べ始めると、いっちゃんが帰ってきた。


「ビーフシチューか~!旨そう!」

「いや、ビーフ無かったからチキンですまぬ。」


私はいっちゃんの分のチキンシチューをよそろうと思い、キッチンに向かおうとしたがいっちゃんに腕をつかまれてはばまれた。


「なに?」

「萌恵兄とデートした話を聞いてない。」

「デートじゃないってば。焼き鳥食べに行って代行に送ってもらった。以上!」

「じゃあ爽やかイケメンの後輩は?」

「………大矢さんの店で飲んで大矢さんの家に泊まった。言っとくけど、他に女の子3人居たし大矢さんも居たよ?しかも、何でいっちゃんに言い訳みないな事をしないといけないの?」


私は理不尽なものを感じていた。


「鈴音が本気で好きなら俺も文句は言わないぞ。」

「いやいや、いっちゃんの許可は要らないでしょ?」


そこに割って入って来たのは葉月君だった。


「鈴音ちゃんに気に入られようって男は全員ぶん殴りたい‼」

「葉月君怖い!」

「鈴音ちゃんには幸せになってほしんだもん!」

「ぶん殴りたいとか言われて幸せにって無理!葉月君目を覚まして‼」


どうしてこの人達はこうも面倒臭いのだ。


「兎に角、いっちゃん達が面倒臭くて彼氏を作る気にはなれません‼これで良い?」


私はソファーに座る葉月君の頭を撫で撫でした。

まあ、撫で撫でするような感じでは無いぐらい普通に成人男性なんだが昔からの癖で私は葉月君を撫で撫でしてしまう。

嬉しそうな葉月君もどうかと思うが………

私はいっちゃんの分のチキンシチューをよそりに行った。




戻ってくると葉月君がなにやら電話をしているようだった。


「………無理、飯食ってるし………面倒だし………ありえないぐらい無理。」


私が戻って来たのが見えるとニコッと笑って手をふって見せる。

お代わりって事だ。

いつみても、葉月の二重人格具合に驚く。

心を許した人には可愛いと言えそうに人懐っこい雰囲気を出すが、それ以外の人には絶対零度の冷たさらしい。

電話を切ると葉月君はニコニコしながら言った。


「鈴音ちゃん、今度さ~僕ともお出掛けしよ!鈴音ちゃんに服選んでほしいな~。」

「良いよ。べつに葉月君はスタイル良いから服選ぶの楽しそうだし。」

「わ~い!」


葉月君は178㎝の長身に茶色の柔らかい髪の毛を短めにしている。

猫っ毛のせいでウネウネしている髪形にチャラく見られやすいが、クール系イケメンで通っているらしい。

葉月君に今度の休みに買い物に付き合う約束をさせられ、その日は解放されたのだった。



豆腐のレシピをありがとうございます‼

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