俺という個々
文章力に欠けるところがあると思いますがご了承ください^^:
『止めろ!俺に触るな!』
『おぅおぅ、可愛い反応だなぁ…!売り飛ばす前に味見でもすっかぁ!』
『止めろ…止めろっ!触るなっ…ヤダっ…触るなぁぁ!!!!』
『なっ…!?』
《ドンッ!!!!》
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「透夜ー!!」
綺麗なソプラノ声が俺の名を呼ぶ…。
「…んぁー?」
寝ているところを起こされて朦朧とする中、俺は声にもならない声で返事を返す。
「寝てる所悪いけど、私の彼氏になって!」
「…はぁ?」
突然告げられる親友からの頼み……
てか…
「…また?」
そう、これで何度目か…俺は彼女の虫除け(男除け)らしい。
「また?って…こんなこと透夜位にしか頼めないし…私可愛いから男が寄ってきて迷惑極まりないのよ…。」
そう、目の前の少女(俺の親友の高井結衣)は他校までにも名が知れる…
俗に言うマドンナ的存在である。
「だったらもう俺と付き合っちゃえば良いじゃん。」
ふざけ半分で言ったつもりだったが、どうやら結衣は冗談を本気で受け取ってしまったらしく顔が酷く歪められていた。
「いや…、これはふざけて言っただけでっ…「…透夜は最低だよね…。自分のこと…ちゃんと決め切れてないのに、よくそんなこと私言えるよね…。」
《ズキン…》
…決め切れてない?
なんだ…それ。
俺は“俺”で、俺はもう何になるかなんてとっくに決まってる。
それには対価が必要だけど…
俺はその対価を払ってでも、俺になりたいんだ。
「…俺の気持ちはもう決まってる。」
すると結衣は俯き、小さな声で言った。
「本当に…?じゃぁ、私と…エッチ出来る…?」
酷く、酷く、醜い…
俺が俺だということ否定する言葉。
俺の顔は今、どんな顔をしている?
結衣は今、どんな顔で俺を見ている?
見えない…
見たくない…
俺は――…
「はっ…ぁっあっはっ…!」
「透夜!!!!」
「はっ…はぁっ…ぅ、はぁっ…!」
聞こえない…
聞きたくない…
「透夜透夜透夜透夜、とーや!!ごめん!ごめんなさい!!私が悪かったの!だからっ…だから目を開けてよっ…息してよ、ね?ねぇ…ねぇ…ねぇってばぁ!!お願いだから息してよぉ…!」
『もう、消えちゃえばいい――――……』
生きることを拒否した俺はプツン…とテレビの電源を切ったような音と共に意識が無くなった。