表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

俺という個々

文章力に欠けるところがあると思いますがご了承ください^^:


『止めろ!俺に触るな!』


『おぅおぅ、可愛い反応だなぁ…!売り飛ばす前に味見でもすっかぁ!』


『止めろ…止めろっ!触るなっ…ヤダっ…触るなぁぁ!!!!』


『なっ…!?』


《ドンッ!!!!》



*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*.*



透夜(とうや)ー!!」


綺麗なソプラノ声が俺の名を呼ぶ…。


「…んぁー?」


寝ているところを起こされて朦朧(もうろう)とする中、俺は声にもならない声で返事を返す。


「寝てる所悪いけど、(あたし)の彼氏になって!」


「…はぁ?」


突然告げられる親友からの頼み……


てか…


「…また?」


そう、これで何度目か…俺は彼女の虫除け(男除け)らしい。


「また?って…こんなこと透夜(とうや)位にしか頼めないし…(あたし)可愛いから男が寄ってきて迷惑極まりないのよ…。」


そう、目の前の少女(俺の親友の高井結衣(たかいゆい))は他校までにも名が知れる…

俗に言うマドンナ的存在である。


「だったらもう俺と付き合っちゃえば良いじゃん。」


ふざけ半分で言ったつもりだったが、どうやら結衣(ゆい)は冗談を本気で受け取ってしまったらしく顔が酷く歪められていた。


「いや…、これはふざけて言っただけでっ…「…透夜(とうや)は最低だよね…。自分のこと…ちゃんと決め切れてないのに、よくそんなこと(あたし)言えるよね…。」


《ズキン…》



…決め切れてない?

なんだ…それ。

俺は“俺”で、俺はもう何になるかなんてとっくに決まってる。

それには対価(たいか)が必要だけど…

俺はその対価(たいか)を払ってでも、俺になりたいんだ。


「…俺の気持ちはもう決まってる。」


すると結衣(ゆい)は俯き、小さな声で言った。


「本当に…?じゃぁ、(あたし)と…エッチ出来る…?」



酷く、酷く、醜い…

俺が俺だということ否定する言葉。

俺の顔は今、どんな顔をしている?

結衣(ゆい)は今、どんな顔で俺を見ている?


見えない…

見たくない…


俺は――…


「はっ…ぁっあっはっ…!」


透夜(とうや)!!!!」


「はっ…はぁっ…ぅ、はぁっ…!」


聞こえない…

聞きたくない…


透夜(とうや)透夜(とうや)透夜(とうや)透夜(とうや)、とーや!!ごめん!ごめんなさい!!(あたし)が悪かったの!だからっ…だから目を開けてよっ…息してよ、ね?ねぇ…ねぇ…ねぇってばぁ!!お願いだから息してよぉ…!」




『もう、消えちゃえばいい――――……』




生きることを拒否(きょひ)した俺はプツン…とテレビの電源を切ったような音と共に意識が無くなった。











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ