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23th ビー玉は石段から転がり墜ちたまま、戻らない

作者: 遍駆羽御

ビー玉は石段から転がり墜ちたまま、戻らない


詩:遍駆 羽御


ありふれた風景を何枚もの写真に切り取って

ずっと 胸ポケットに仕舞い込んでた

何かも 整理できずに ソファに身を横たえた


バラバラに散らばる黒髪を君は気怠げに掻き毟る

青春って意味を未だ知らない年 その空っぽさの意味を知らないのだろうね

いつか それを発見する時 もう 二度と味わえない甘酸っぱさに傷つくよ


サクラ 舞い散る季節を後 何度過ごしたら

ボクと君は違う道を行くのだろうね 確実に来る未来に

涙はいらない ただ 笑って また何処かの世界でと手を振りましょう


走りすぎた未来だって想像できていたのに

来てみれば何処も欠片さえない未来

何かも 変わりすぎて もう無くしたものさえ


解らないんだ


バラバラに散らばる黒髪を君は気怠げに掻き毟る

青春って意味を未だ知らない年 その空っぽさの意味を知らないのだろうね

いつか それを発見する時 もう 二度と味わえない甘酸っぱさに傷つくよ


季節は同じなのにね 別れと出会いを繰り返して

君に再び 出逢った時 君の背はボクよりも高くて

君はずっと ボクよりも御来光に近い世界に住んでいた


もう ボクらの道は交わらない

祭りの日 ビー玉 転がした君とボクは忘却の空間へと

空港のロビーで再会したことが別れと永遠の別離の始まりだったんだね


バラバラに散らばる黒髪を君は気怠げに掻き毟る

青春って意味を未だ知らない年 その空っぽさの意味を知らないのだろうね

いつか それを発見する時 もう 二度と味わえない甘酸っぱさに傷つくよ

そう思うボクが君のそんなだらしない写真を眺めては 酒を呷る日々


せめて 何処かにいる君の幸福を願わずして酔えるか?




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