第5話『あれ?なにこれ?』
犬耳女の子視点です。
やっとヒロインの名前が出てきた。
なに?この・・・解説回・・・
私は、フェリシア、ファミリーネームは無いです。
気が付いたころから、ゼイスさんの所でお世話になっています。
私には、犬耳があります、ゼイスさんによると、
この耳は、犬狼族の特徴だそうで、私は普通の人よりも
嗅覚や聴覚が良いそうです。
ゼイスさんによると・・・この世界には、二つの大きな大陸があり、
西の大陸と東の大陸に分かれていて、東の大陸には、
人間種、獣人種、妖精種、がいて、
人間種は、この大陸の中で一番数が多く、人間族、小人族、巨人族が、
主な種族にいて、肌や髪、瞳の色は、十人十色、ただ黒は居ないそうです。
獣人種は、大昔に魔獣と人間が交わって生まれた種族で、
魔獣というのは、魔物と違い、しっかりとした意思、
魔物とは比べ物にならない魔力を持っていて、とても知能が高く会話もし、上位種になると、
聖獣と呼ばれ、世界最強と言われる竜種に匹敵するほどの、知識と力を持つ者も居たそうです。
魔獣は400年程前の東西大陸の大戦争の時にほとんど死んでしまい、
今は数えるほどしか居ないそうです。
獣人種は、初めは魔獣の血を色濃く継いでいて、見た目がほとんど魔獣と変わらず、
魔獣の力も強かったそうですが、今ではその血もほとんど薄れてしまい、
見た目としては、犬みたいな耳があったり、ネコみたいな耳があったりするだけで、
人間とほとんど変わらず、筋力や魔力も人間より少し多いだけにとどまるだけだそうです。
妖精種は、数が少なくて、小さくて力持ち、加治や細工、建築などが得意なドワーフ族、
美人が多く大きな魔力を持ち、その強大な魔力から魔法が得意で、
精霊魔法なども使いこなすエルフ族、その他小さな精霊や妖精たちが居るそうです。
また、ドワーフ族やエルフ族は長命で、軽く人間の十倍生きたりするそうです。
獣人種も長生きなそうですが、人間よりちょっと長生きするかなぁ~?
ぐらいだそうです。
次に、西の大陸には、魔族がいて、人間種、獣人種、妖精種はほとんど居ないそうです。
魔族は、この世界の人口の約四割を占めていて、能力の平均値がどの種族よりも高く、
紫色の肌、黒に近い髪色、でも真っ黒は居ないそうです。
また、東の大陸と西の大陸は長い間戦争をしてきて、
戦争自体は100年前に終わったものの、
人間種等と、魔族の間には、まだ深い禍根があるようです。
そして、最後に竜種は、西と東どちらにも住んでいて、
戦争の時には、どちらにもついていなくて、泥沼化した戦場の間に入り、
戦闘を止めさせたりしていたそうです。
またその理由が「五月蝿いから」と、とんでもないことをする種族だそうです。
あれ?私、誰に何を解説してるの?
私、おかしくなった?
・・・気のせいよ・・・・きっと気のせいよっ!!
いつもと違う匂いがするからよっ!!!
・・・気を取り直して、日課の近くの川に洗濯に・・・
ではなく、料理やその他諸々に使うための水汲みに・・・
・・・あれ?なんか変な匂いがする・・・
いや、へんっていうか、嗅いだことの無い匂い・・・じゃない・・・
・・・けど・・・ちょっと嫌な感じがする・・・
・・・川の方?・・・何か・・・あるの?
・・・とりあえず・・・行ってみよう!!
いつも水汲みをしている場所についた。
・・・異常はない・・・ここにはだけど・・・
・・・匂いの元は・・・もっと上の方か・・・
そしてしばらく上流に向かって歩いて、
それを見つけた。
それは、うつ伏せに倒れている。
黒ずくめの人型だった。
・・・黒い・・・黒い髪・・・魔族?
・・・匂いのもとは・・・これ?
・・・この匂い・・・血!?
どこか怪我してるの!?
こういうときは・・・
えと・・・まず・・・状態の確認!
・・・とりあえず仰向けにしなきゃ!!
・・・え?・・・人間?
・・・それに・・・女の子?
・・・それよりも
意識は・・・無いっ
呼吸は・・・弱いけどしてるっ
心臓は・・・動いてる、けどこれじゃ血が流れすぎで死んじゃう!!
骨も飛び出してる!!
とりあえず血を止めないと!!
あんまり使ったことないけど・・・
ダメもとで!!
「<治療>!!」
・・・あぁ!!やっぱダメだ!!
ほとんど効いてない!!
・・・こうなったら・・・家に連れて帰る!!
ゼイスさんなら治せるはず!!
≪森の賢者≫と呼ばれる、ゼイスさんなら!!
ゼイスさんは賢者でした。
主人公は、もうすでに最強ジョブの一つの、
賢者を仲間にしてました。