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僕達の異世界生活  作者: 真島 真
『かわいい』あの子と『最強』と『最恐』
33/102

第33話『回想~メイドさんと~』




ヒフミ視点、相変わらずキャラが定まらない








さて、何故あんな事になっていたのかと言うと、話は数日前まで遡る。




仕事をしろと王に命令された自分は、メイドさんや執事さん(使用人と言うのか?)たちと一緒に、この城で言葉を覚えながら(『最強』さんの<言語理解>の魔法で言葉は分かるものの、この魔法が解けた時、もしくは魔法無しでも会話出来るように)働くという流れになった。

まぁ、それが数週間前の話である。

なんだかんだ言っても、ここの生活には慣れてきた。

『人は慣れるものである』昔の偉い人が言っていたような気がする。

それには自分も、大いに納得できる。

いやむしろ、それ以外なんだって言うんだ。

自分の人生、慣れなかったら即アウトな人生だった。

各国のマフィアに潜り込んだ事もあった。

絶海の孤島で殺人鬼と一緒にサバイバルした事もあった。

超高層ビルのエレベーターでの超知能犯罪者と『冥探偵』の一騎討ち、

問題が出されて答えられなかったら、エレベーターが落ちるというのもあった。

ソレ等が、まだマシ・・・・と言える人生だ。

たかだか異世界に飛ばされたくらい、大したことない。














「今日はここを掃除します」

「ハイ、分かりましタ。今日もフラフィーさんハ、お美しいデス」

「全くそんな言葉ばかり覚えて、さっさと掃除を始めなさい」

「スミマセン、もうイチド、ゆっくり言ってクダサイ」

「さっ・さ・と・掃・除・を・始・め・な・さ・い」

「ハイ!!分かりましタ!!マイマスター!!」

「な!?ちょ!!待ちなさい!!マイマスターって何です!?」




カタコトの演技は忘れない。あとボケも忘れない。

自分に指示を出して下さった、メイドのフラフィーさん。

初めて見たときは艶のある銀髪かと思ったが、よく見たら薄っすらと紫色な髪色。

目は大きくやや釣り目気味、鼻はそこまで高くないもののとても形がいい。

唇は薄すぎず、厚すぎず。手足が長く、体の線が細く見えるが、弱くは見えない。

胸は普通だ、だが全体のバランスが非常に取れているため、とてもカッコイイです。

アレか、いわゆる補正と言われるヤツか、登場人物全て美形なのか。




「何をジロジロ見ているんです?」

「ン~~~・・・・フラフィーさんの?・・・・・・・・アッ!!カラダ?」




ゴッ!!っとホウキによる突きが額に突き刺さる。

いいツッコミだ!!だけどホウキは痛いから止めて!!












さて、真面目に掃除するか。自分の任せられた場所は廊下。

城の掃除に当たって注意すべきは、やはり豪華な調度品の数々だろう。

傷を少しでも付けたら、一生掛かっても返せない程の金額を要求されるかもしれない。

だが、傷を付けてもきっと、『最強』さんか『最恐』君が帰り方を見つけて、

さっさと元の世界へ帰るだろう。

たとえ、『最強』さんや『最恐』君が帰り方を見つけれなかったとしても、

『最強』さんが元の世界に居る『博士』に、『世界を複数人でも越えられるモノ』を

依頼しているので、元の世界で早くて一ヶ月、

長くても三ヶ月もすれば造り上げてくれるだろう。

元の世界で一ヶ月、こちらの世界での一ヶ月が元の世界での一週間だから、

単純に計算しても、こちらの四ヶ月で向こうの一ヶ月である。

長い、下手すると一年もここに居なければならない。

それ程の間、家(ボロアパートの一部屋)に帰らなかったら、

大家さん位心配してくれるだろうか?

しないか、何日も居ない事なんかよくあったし。

家賃もまとまった金が入った時|(『冥探偵』の『お供』としての仕事の報酬)に

前払いしてる。

まぁ、帰った時の心配をしなくていいのはとても楽だ。

『冥探偵』との仕事は、沢山の金が入るものの、その度に死んだり、死にそうになるし、

帰ったら家が無くなっていたというのもよくあった、

部屋とか家とかが自分の所有物ではなくなっていた、

ではなく物理的に、いわゆる更地、英語で言うならグラウンドゼロである。

グラウンドゼロ・・・中学生が好きそうだ。

はてさて、さっきから思考が脱線しっぱなしだ。

今は掃除だ、掃除。

大理石の様な石の壁を濡らした雑巾で、ん?雑巾?なんか汚そうだな。布巾で拭く。

洗剤みたいなものが在れば良かったものの、生憎そういうモノは無いらしい。

コレもまた、魔法が発展している代償と言うやつだろうか。

魔法、つくづくファンタジーだな。

自分に使えるだろうか?無理か?無理だな。うん、きっと無理だ。

『最強』さんは、『最強』さんだから魔法が使えたんだ。











徒然なるままに思考を垂れ流していたら、向こうの方から人が二人歩いて来た。




「アレは・・・大臣の息子と姫様です。やることは分かっていますね?」

「ハイ、アイアンクローですネ」

「違います、何です?それは」

「間違えましタ、アイアンボムDETHネ」

「一体何の事だかわかりませんが、発音が一部違うことを指摘しておきましょう」

「ム、このボケが通じないノデスカ・・・」

「あなたは何がしたいんです?」

「漫才」

「今とてもいい発音でしたが、それを求めても何の得にもなりませんし、

 今すべきことは全く違います」

「ハイ、分かっていまス」

「分かっているなら初めからしなさい」

「ハイ、スミマセンでした」

「うん、よろしい」

「ところで、何をするのデスか?」

ダンッ!!っと勢いよく突き下ろされるホウキ、そしてその先には

「ッ!?足がっ!!足がぁぁぁぁぁ!!ただのボケなのにぃぃぃぃぃ!!」






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