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僕達の異世界生活  作者: 真島 真
『かわいい』あの子と『最強』と『最恐』
20/102

第20話『目が覚めて・・・』



「・・・・・・『みんな』!!」




手を伸ばすが、そこにあるのはみんなの姿ではなく、あの闇の世界でもなく、

知らない天井だった。

知らない天井・・・。

あぁ、きっとアレを引き起こした張本人の家かなんかだろう。

そんなことに興味はない。いや、それなりにあるが。

それよりも・・・。




「『みんな』・・・・・・」

(・・・あれ?ヒフミ?)

(ホントだ、やっほー)

(なんだ?どっから声が?)

「うぇっ!?」




声がする・・・さっきもう会えないと思った『みんな』の声が。




「『みんな』?・・・どこにいるの?」

(・・・さっきと同じとこだけど?)

(皆でひーちゃんの昔話してたとこだよー)

(あぁ、変わりなくあの世・・・死後の世界だ)

「『みんな』の声が聞こえるんだけど?」

(うん、僕たちも)

(ひーちゃんの声、聞こえてるよー)

(不思議だな)

「不思議だ・・・っていや、それどころじゃない気がする」

(へ?)

(うに?)

(なにが?)

「そりゃあ・・・」

(そりゃあ?)

(ん~?)

(なんだ?)

「・・・・・・・・・」

(・・・・・・・・・)

(・・・・・・・・・)

(思いつかねぇのかよ!!)




うん・・・なんだろう?大変な気もするし、そうでない気もする・・・

みたいな?そんな感じ?




(・・・・・・・・・)

(・・・・・・・・・)

(みたいな?じゃねえよ!!)




いや、そんなこと言われてもね?ほら・・・・・・ね?




(・・・・・ねぇ)

(・・・・・さっきから)

(ね?じゃねえよ!!大体お前いつも

考えてるような顔して何も考えてねえじゃねえか!!)




それは酷いよ!!自分だってそれなりに考えてるよ!!

今月の食費の事とか、バイトの事とか!!




(ちょっと待って二人とも!!)

(止めて!!)

(この苦学生が!!・・・って、なんだ?)

「なに?」

(よし)

(えーと・・・じゃあひーちゃん、何か考えてみて)

(どうしたんだ?いきなり)

「考えるって何を?」

(なんでもいいよ)

(好きなものとか、好きなものとか、好きなものとかでいいよ)

(それ選択肢が一つしかねーじゃねーか!!)

「それ選択肢が一つしかないよ!!」

(ちょっと黙ってて)

(静かに)

(・・・すまん)

「ごめん」




考える・・・何を考えようか?

好きなもの?・・・別にないな。

よし!!何も考えないでおこう。

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・




(・・・・・・・・)

(・・・・・うん)

(・・・・・・聞こえるな、声が)

「え!?嘘!?」




もしかして考えてることが筒抜けなのか!?

いや、そんなはずは無い!!

自分は何も考えいないはずだ!!




(いや、凄いと思うよ?考えてって言われてるのに何も考えないなんて・・・)

(さすがひーちゃん)

(でも・・・その前から全部聞こえてるんだよ)




ぬわぁ~~!!猛烈に恥ずかしい!!




(ぬわぁ~~!!猛烈に恥ずかしい!!)

(ぬわぁ~~!!猛烈に恥ずかしい!!)

(ぬわぁ~~!!猛烈に恥ずかしい!!)

「やめて!!復唱しないで!!」












数分間『みんな』からのいじめに悶絶していたら、自分の耳が物音をとらえた。

その音はだんだんこの部屋に近づいて来る。




ちょっと黙って

(なに?)

(誰か来たりしたの?)

(ああ、分かった)




そして、扉が開かれる。

そこには、『最強』さんとメイド?さんがいた。




「『最強』・・・・・・さん?」

「おぉ!!起きたか!!カズ君!!」




抱きついてくる『最強』さん。

ちょっと苦しい。

大分苦しい。

とても苦しい。




「『最強』さん、どうしたんですか?」

「良かった!!成功した!!」

「成功?・・・う・・・ぐ・・・くる・・・しい」

「カズ君は死にかけてたんだ!!」




死にかけてた?

うん、たぶん「死にかけ」じゃなくて「死んでた」よ?

それより今の方が「死にかけ」なんだけど?

そろそろ息が・・・




「良かった!!本当によかった!!」




そう言ってさらにきつく絞められる。




「・・・う・・・あ・・・『みんな』すぐそっちに行くよ」




・・・ガクッ




「『みんな』久しぶり」

「久しぶり、何年ぶりくらい?」

「この前会ったのがついさっきのように思えるよ~~~」

「おう、久しぶり、なんだ?十分ぶりくらいか?」





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