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僕達の異世界生活  作者: 真島 真
『かわいい』あの子と『最強』と『最恐』
14/102

第14話『食卓事情』





「それで?」

「それでとはなんじゃ?」

「なんで、あんなに興奮してたんですか?」



回復したゼイスさんになぜあんなに興奮していたのかを尋ねる。



「それはのう・・・今まで面倒じゃった<魔法陣魔法>をカオルが楽にしたからじゃ」

「はぁ・・・?」



魔法について、よく分かっていないのでいまいちピンとこない。



「言ったじゃろう、<魔法陣魔法>はいちいち<魔法陣>を書かねばならないと」

「?」

「カオルがやったのは、それを省略してしまうことじゃ」

「それで?」

「<魔法陣魔法>は、空気の様にそこら中にある魔力を使うため、

 魔力の少ない者や、大規模な魔法を使うときに使用する、

 だが、<魔法陣>を書くために、ある程度古代語を理解せねばならん」

「さっきも言ってましたね、でも、今の興奮とどうつながるんです?」

「さっきカオルはどうやった?」

「<魔法陣>を見て、憶えて、<詠唱魔法>で<展開>?」

「見て、憶えて、<詠唱魔法>だけじゃろう?」

「はい」

「要するに、記憶の中の<魔法陣>を外に引き出すだけ」

「そうですね」

「ここで、もう一度<魔法陣魔法>の特性を言っておこう、

 一度使った<魔法陣>は消える」

「うん」

「魔法を使うたび<魔法陣>を書かなければならない、

 が、カオルがさっきやったのは、一瞬で<魔法陣>を

 出現させること、ソレが意味することは・・・」

「<魔法陣魔法>の打ち放題?」

「そうじゃ!!カオルは<魔法陣魔法>界に革命を起こしたのじゃ!!

 <魔法陣>を覚えさえすれば、誰でも、簡単に<魔法陣魔法>を使える!!

 と、いう訳じゃ」



と、まぁ色々あったが、自分にも魔法が使えるっぽい。

嬉しい。今度、いろいろ試してみよう。



「じゃあ、帰るとするかの」

「はい」








家に帰ってきた。自分の家ではないので、この表現は微妙な気もするが、



「じゃあ、ご飯にするかの」



そう言ってゼイスさんが、ご飯の準備を始めた。



「フェリシア、この世界って男は台所に立たないんじゃなかったの?」

「普通はね、でも私たちの家では、毎日交代でしてるの」

「ふ~ん」

「明日から、カオルにもしてもらうわよ」

「えぇっ!?」

「一緒に暮らすから当然でしょ?それに、カオル料理それなりにできるんでしょ?」

「確かにそう言ったけど・・・知らない食材ばっかりだから、

どんな料理になるかは保証しないよ?」

「覚悟しとくわ」

「ところで、ここって森の中だけど、どうやって食材を仕入れてるの?」

「家の庭で育てたり、森でとってきたり、あと下の村に買いに行ってるわ」

「お肉とか食べる?」

「肉?カオル肉嫌いなの?」

「好きだよ、いや、そういうことじゃなくて」

「肉ってどうやってとってるの?」

「狩りね、あそこに弓があるでしょソレでとってる、

まぁ街に行ったら、町のそばで畜産をしてるから、肉屋で売ってるけど」

「狩り・・・」

「カオル狩りに興味あるの?」

「いや、無い訳でもないではないけど、いや、

 僕の国って、狩りをする人なんてほとんどいなかったから」

「じゃあどうやって肉を手に入れてたの?」

「どこの村、どこの町にも絶対に、何でも売っている店があってそこで売ってた」

「でも、そんな店があっても村に狩る人間がいないんじゃ、

新鮮な肉は手に入らないじゃない」

「えっと・・・色んなところに畜産農家がいて、そこから全国各地に

 配送されたり、他の国から輸入したり・・・」

「他の国?」

「そう、僕の国は周りが海に囲まれてて、海の向こうの他の国から・・・」

「国がいくつもあるの?」

「え?・・・そう・・・だけど?」

「面白そうね・・・ここには、二つしか国が無いから・・・

東の国と西の国の二つだけ」

「へぇ~そうなんだ」

「あまり驚かないのね?」

「ここにいる時点で驚きだからね」

「まあ、それもそうね」

「それで・・・肉は、どうやって運んでたの?どうやって鮮度を保ったの?」

「凍らせて」

「凍・・・らせて?何で?」

「肉とか野菜とかって、凍らせると鮮度が落ちないんだよ、

 それに、凍らせたままだったら長期間保存できるんだよ」

「へぇ~知らなかったわ、冷やしたら長持ちするぐらいは知ってたけど」

「じゃあ、冷凍庫・・・物を凍らせて保管する箱みたいなのは無いの?」

「ないわね、冷やす箱だったらあるけど」

「ふーん、じゃあ今度作ろう」

「え!?作れるの?」

「魔法もあるし作れるんじゃないの?」

「さぁ?誰もやったことないし・・・」

「じゃあ、やってみよう」



することがまた一つ増えた。

冷凍庫の作成、魔法があるのできっと大丈夫だろう。

冷凍庫ができたら、色んな料理、主にお菓子ができるので、

早めに作りたいと思う。早く、アイスクリームが食べたい。



「できたぞい」

「じゃあ食べようか」

「いただきます」



晩ご飯は、お粥みたいなのと、厚切りのハムを焼いたものだった。

おいしかった。

明日は、僕が晩ご飯を作らないといけない、何にしようか?





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