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三限目

三限目


 今日の午前中の授業は、これで最後となる。


 後は昼食をとりそれから午後の授業を二つ受ければ帰りだ。


 三限目はディースの受ける授業に参加してみたい、と言うとニアが「だったら、二年の弓場ゆみばの方にいるかも」とアドバイスをくれた。


 俺はニアと一度別れた後、なれない校舎をぐるぐる回って何人かの生徒に道を聞きながら弓場に着くと、見たことのある浅黒い肌をした生徒を見つけたので声をかける。


「お~~い!ディース!」


「おっ!トールか!この時間は「弓術」の見学か?」


「そうそう。サリアと二アの受ける授業にはもう参加したから今度はディースが受ける授業に参加してみようと思って。」


「なるほどな。校舎の施設の場所とかもう大体わかったか?」


「それなら大丈夫」


 ディースの言葉に俺は頷く。午前中の間にあれだけ引きずられたり迷ったりしたので道は大体わかった。


「だったら午後からは自分の興味のある授業を探しに色々なところを見てみるのはどうだ

?」


 俺が頷いたのを見て、ディースがそんな提案をしてくる。


 確かに、このまま一時間ほどある授業をずっと見学していたのでは効率が悪い。


「そうだね。そのほうが面白そうだし」


 だから俺はディースの提案にのることにした。


 それにいい加減、この学院の「あの」授業がどんなものなのか早く知りたかった。



 

 「弓術」の授業はすでに始まっていたらしく、ディースは弓場のスペースが空くのを待っていた。


 その暇そうなところを俺が声をかけたというわけだ。


 弓場のほうを見ると、弓場にはいくつも鶏の卵ほどの丸い玉が置かれていてそれを生徒達が自分の持っている弓矢で玉を狙っている。


 だが、ほとんど矢は的にかすりもしない。


「あんな小さな的当てられるものなのか?」


 隣にいる欠伸をかみ殺しているディースに聞いてみる。


「ん? あ~、まぁ無理だろ。つーかあれは殆ど遊びみたいなもんだよ」


「遊び?」


「そう、別に当てる必要はないんだよ。今日はただの授業説明と少し生徒に弓を引かせてやることが目的だから」


 本格的な授業が始まる前のちょっとした息抜き、ディースはそういって腕を伸ばして欠伸をする。


 初めから授業が堅苦しく始まってしまうと、生徒達はやる気を徐々になくしていく。それを多少でもなくすために最初は緩めの授業をする。


「なるほどな~」


 これが話に聞く「飴と鞭」かとトールは感心する。



「おっ! 空いたな」


 トールが一人感心していると、ディースがさっきまでだるそうにしていたのが嘘のようにさっさと空いた場所に弓を持って走って行ってしまう。


「…まぁ弓矢なんて殆ど触ったことないから見てるしかないんだけど」


 置いてけぼりを食らってしまい、しかたないのでトールはおとなしく見学することにした。


 だが、トールはディースの弓の腕前がどのくらいなのか興味があったので、彼のことを見ることにした。


 今、ディースは真剣な顔で弓を構えている。すでに何度か的の玉を外しているがそれも本当に惜しいところで外している。


 それを見て、ディースの腕が他の生徒達に比べると大分上だということがトールにはわかった。



ビュンッ




 ディースのはなった弓が的めがけて飛んでいく。


 そして、そのまま的を射抜くかと思ったが矢は的から数センチ離れたところに刺さる。


 ディースは次の矢を弓に番えようとしたが、木筒に矢がもうないことに気がつく。


 それを悔しそうな顔で見た後、他の生徒に譲るためにスペースを空ける。


「お疲れ様」


「おう」


 トールはディースにねぎらいの言葉をかける。


 ディースは笑いながらそれに答えて、トールの隣に座る。


「惜しかったね」


「そうか?的にかすってもないぞ」


「それでも他の人たちより命中精度が段違いだったよ」


 慰めでもない本当に思ったことをトールは謙遜するディースに言った。


「ま、まぁ子供の頃から猟師の真似事をしてきたからな!」


 トールの言葉に少し照れたのか、ディース頬を掻いて笑う。


 そしてそのまま、トールとディースはずっと授業が終わるまで話し続けた。



さぁ次は主人公活躍する話を書こう。


でも正直言うと鍛冶するとこをしっかりかける自信ない。


なのである程度はファンタジーだと思ってくれるとうれしいです。

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