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二文字から始まる異世界  作者: 田中浩二
第一章 召喚された迷える子羊
10/13

屋台と文化※牧野視点

今日から休みが始まると思うと自然と顔が笑顔になってしまう。


朝ご飯は生ハムと玉子焼きを挟んだ堅パンで、

日本で堅パンを食べる機会なんてほとんどなかったから不安だったけど、

意外とシチューをつけて食べるといい感じにほぐれて食べやすい。


味は日本のパンよりもさらにシチューの味がプラスされてる感じ。


異世界に連れて行かれると知って軽くパニックを引き起こしちゃったけど、

すぐに白坂くんが見つけてくれたから助かった。


午後は街の屋台を見てまわることにした。

この異世界は雰囲気こそ中世だけど料理は元居た日本よりも明らかに美味しい。

疑問は尽きないけど、美味しい料理を食べられることに比べたら些細なことだ。


それから私は腸詰めやクッキー、手羽先などを食べ歩きして時間を潰した。



夜の街を堪能していると、


「お姉ちゃん、お金を寄越しな。素直に言うことを聞かないと酷い目にあうぜ?」


強盗に絡まれてしまった。


どうしよう。


お金なんて食べ歩きで使っちゃったし、攻撃しようにも攻撃手段を持ってない。

そもそも酷い目ってなに?私はどうなっちゃうの?


少しパニックになっていたら、とうとうナイフを突きつけられてしまった。

白坂くんに教えてもらった通り衛兵を呼ぼうにもここからじゃ遠い。


「すっすみません今からお金を出すので少し待っていてください!」


そう言うと強盗は少し拘束を緩めてくれた。


その瞬間を見計らって『空間倉庫』から思いっきり剣を引き抜く。

これは白坂くんのテクニックを真似したものだ。


鉄の塊が強盗の腹に直撃する。無茶苦茶痛そう。


強盗が倒れ込んだので、その隙に衛兵所に向かう。


幸いこの路地の道は大体把握している。


走り続けて息切れし始めた時、ようやく衛兵所が見えてきた。


助けて、と声を上げようとした時、後ろから口を押さえられる。


「ったく手間かけさせやがって。ぜってえお前はタダで返してやらねえ。」


消えていく意識の中、そんな言葉が聞こえた気がした。

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