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新学期 1


俺の通っている花桜第1高校は結構広く、それなりに偏差値がないと入れない。


ちなみに、去年の俺の最終成績は下から数えたほうが近かったはずだ。


大智と歩いていると、急に何かを思い出したように大智が鞄をあさる。


「あっ、やべ。今日、弁当忘れた。ちょ、俺、コンビニ寄るから先行っててくれよ!」


と言ってすぐにその場を立ち去っていった。


「ちょ、待てよ!今日は弁当いらな……」


俺の言葉を最後まで聞かずに大智は行ってしまった。今日は始業式だけで、授業は明日から始まるのだが。ま、仕方ない後で笑って教えてやるか、と考えつつ俺は花桜へ向かう。

そして、これからの全てが変わる出来事が起こる。


最後の曲がり角を曲がろうとした途端


「と、止まんないよぉーー。誰かとめてぇぇぇ!」


と涙目の女の子が自転車で突っ込んでくる。あ、やば終わった。そう思った瞬間正面衝突した。その時、鼻にはほんのり女の子らしい甘い香りがしたのは忘れられなかった。


「い、いってぇ」


「は?いってぇ。じゃないわよ!なんで止めてくれないの?こっちは服が汚れてしまったじゃない。意味わかんない。、!男でしょ!?それぐらいしなさいよ!今日から新しい高校ってのに、初日から台無しじゃない!」


「ちょっと待て。猛スピードで突っ込んで来たのはお前だろ?なぜ、こっちが怒られる?ブレーキ使えばよかっただろ!あんなスピード止められるわけないだろ!」


「何わかったような口聞いてんの?ブレーキ壊れてたから仕方ないでしょ?あんたと喋ってたら疲れるわ。もーこんな、時間!初日から遅刻したらどーすんの?カス男二度と顔みせんな!」


と行って、どっかに行ってしまった。あの自己中カス女次会ったらぜってぇー容赦しねぇ。


「腰、痛ぇ」


と呟きとぼとぼ歩き始める。



------------------------------------------------------------------------



春のこの時期校門を進んだ先の扉に新クラスの紙が張り出されている。


「俺は、5組か…」


花桜は各学年、8組まで分かれている。8組は推薦クラス。スポーツうまいやら頭が賢いやらで、変な奴が多い。


「おーーい!また一緒クラスだね!」


と言って、俺の背中に抱きついて来た。そんなことをするのは1人しかいない。


真由美まゆみ、暑苦しいわ。はやくどけ、よ!」


っと言いながら振り下ろす。

背が俺の肩ぐらいまでしかないぐらい小柄で、髪の毛は長くくせっ毛の多い明るいオレンジ色。とりあえず、うるさ元気なやつである。


「今年もよろしくねー!」


「お、おぅ、」


「ってか、3年連続一緒クラスだね!」


真由美とは中学が同じで中3の時に同じクラスだった。中3になるまでその存在は知らなかったが……今はそれなりに仲が良い。


「そんなこと、どうでもいいから早く教室行くぞ」


「なんで、どーでもいいとかいうのー?大事なことだよ!?」


などと、言いながらテクテクと歩いて行く。教室ではなく職員室の方へ。


「お前どこ行くの?」


「え、八鋭って、ばかなのー?教室に決まってんしゃーん。」

と笑いながら言ってくる。


いや、バカはお前だからな?


「そっち職員室だからな?教室はこっち。いい加減、その方向音痴なおせよな!」


と言いながら反対の方向に指を指す。こいつの方向音痴はいつまでたっても治りそうにない。


「お二人さーん、朝から夫婦げんかですかぁー?お熱いですねー。ひゅー、ひゅー、」


と、コンビニ行ってたはずの大智がやり取りを見てからかってくる。追いつくのはやすぎだろ。


「「 いや、違うから!!」」


と、言葉が重なってしまった。


お互いが互いのの顔を見て、赤くなる。そのやり取りを見て、大智がニヤニヤした顔をする。


「まぁ、俺も同じクラスだからよろしくな。稲葉夫婦」


と、ちゃかしてくる。ちなみに大智の髪は茶髪だ。髪の毛茶色でちゃかすとか、ウケ狙ってんの?


「「それも、違うから!!」」


また、同時に……

こいつわざとあわせてんのか?


「はいはい。そろそろチャイム鳴るから先言ってるよー」


と言いスタスタ歩いて行く。


自分の顔が赤くなってたら、とか思いつつ、真由美の顔を見れずに言う。


「俺らも……行くか」


「うん」


その返事する声は小さくとも俺の耳にははっきりと聞こえていた。


そして、2人一緒に教室に歩いていった。



大智は茶髪です。どう、表現しようか迷いました汗

今回はどうでしたか?よろしければコメント待ってます!

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