エンディング。っぽいもの。
しばらく続いた浮遊感が終わり、目を開ける。
「うん? …あぁ、帰ってきたのか」
ほんと、やっと帰ってきたな。って感じだよ。
目の前にはパソコン。
横にある時計を確認すると、17:45分。
「ほんと、夢、みたいだな」
けど、あそこで体験したことは、覚えてる。
「とりあえず、風子とかと連絡とるか。向こうのことも気になるし」
ポケットに入っていた携帯を取り出し、風子に電話する。
プルルルルル、プルルルルル。
『あ、美月ー? よかった、そっちも戻れたんだ』
「うん。そっちも戻れたみたいだね。よかったよかった」
喋りながら、パソコンを操作して、DBにログインする。
『ほんと楽しかったよねー。帰れる保証があるなら何度も行きたいくらい』
「そりゃぁね。私もそうだよー」
DBのスタート画面が開き、アップデートを開始する。
…そういや、バージョンアップする、ってところで吸い込まれたんだよね…。
なかなかに感慨深い。
『ところで、今何してるの?』
「え? DBだけど」
『よくやるねぇ…。まぁ、いいか。私も付けるよ』
「りょーかい」
アップデートを完了し、DBを起動する。
逆に懐かしいな。
ID、パスワードなどを入力し、ログインする。
『にしてもさー』
「ん? 」
『アレは、さ。なんだったんだろうね』
「夢、じゃない? 」
『ゆめ? 』
「そう、夢。きっとみんなが一緒に見た、なんてことない、夢なんだよ」
『……さすが美月だね。』
「なにが? 」
『その考え方、だよ』
「ふぅ、ん」
まぁ、なんでもいいや。
DBでフレリスを確認する。
「風子。早いね」
『まぁね』
私より遅く起動したのに、私より速くログインするって…なぁ。
スペック差だ。スペック差。
「とりあえず、紅蓮に連絡取るよ」
『じゃ、私は先にセントラルの武器屋に行っとくね』
「うん。わかった」
紅蓮にメールを送る。
あいつも暇なんだろうな。
馬鹿だし。
【紅蓮へ、さっさとセントラルの武器屋前に来なさい。遅れたら50万z払え】
【ミンへ、着いたぞ】
「はやー…」
『え? どしたの? 』
「なんでもない。…多分武器屋の前には、馬鹿がいるよ」
『え、うん。わかった』
喋りつつ、ガイアさんにメールを作る。
【ガイアへ セントラルの武器屋前、来れます? 】
【ミンへ 行きましたよ】
「はえー…」
『…ガイアさんも向こうにいるのね』
「うん。後は私等だけだよ」
『んじゃ、携帯切るね。操作しにくいし』
「了解ー」
私もキャラを操作し、セントラルに行く。
「…ふぅ。やっぱり本物には負けるな」
どれだけ綺麗に思えるグラフィックでも、やはりこの目で見た本物には勝てない。
アレが、本物ならね。
ぽけーっと見ているうちに武器屋前まで来た。
「やっと合流できたね」
「そうだねー」
「ミン遅い」
「うるさいしね」
「そのしねは何!? 」
私たちにとって、これが日常なんだ。
きっといつまでも変わらない。
それが理想でも。
どうも。LIZAです。
最終回だけこんなに間が空く…だと…。
すいません。どうにも、微妙で。
そして長い…っ!
いえ、まぁ、他の人に比べたら、そこまで長くはないと思いますが。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございます。
みなさまによい日常がありますよう。