お金稼ぎ。?
「さて」
「ん?」
「ヴァイス君も人になれたわけだし」
「うん」
「お金を稼ぎに行こう」
「…ないの?」
「ちょっとやばいかも」
「あらら」
なんて、風子と話したのが二時間前。
私は今、なぜかDB内での知り合いがこちらへきてから経営を始めたお店。~猫喫茶~白猫亭に居た。
「…あれ、なんで私はここにいるんだろう」
「なんでって、さっきミン子が働かせてください。って来たじゃない」
「そうだっけ」
この私のことをミン子と不名誉な名前で呼ぶのはこの喫茶店のオーナーのルイカ。
昔にあるアイテムを取りに行った先で偶然会い、そこで共闘して仲良くなったんだよね。
ま、そこからはたまに連絡を取り合う程度なんだけど。
「とりあえず」
「うん?」
「なにしたらいいのかな」
「んーとね、お客さんが来たら席まで案内してあげて、そんで注文聞いたら私に言って。できたら呼ぶから」
「はーい」
そして、近くの席に座って待つこと1時間…。
「来ないね」
「珍しいわね」
…
「あ、そういえば」
「どしたの?」
「今、ここにモンスターの大群が来てるらしいから、それじゃないかな」
「…先に言いなさいよっ!」
「いやぁ、すっかり忘れてた」
「一時間無駄になったじゃない!もう今日は閉店ね!」
「バイト料はくれるんだよね」
「あげないわよ」
「え」
「じゃ、ホットケーキ焼いて」
「750zとなっております」
「…これで」
「はい、確かに…って320zしかないじゃない!」
「いやぁ、それ、全財産」
「はぁ!?何したらこうなるのよ!」
「特に何もしてないけど」
「お金稼ぎもしてないってことね」
「そう…か。あぁ、そういうことだったんだね!」
「自分で気づきなさい!」
「…しょうがないわね」
「やった。タダで作ってくれるの?」
「ツケに決まってるでしょ!」
「むー」
「んなこと言ってると、作らないわよ?」
「ツケでお願いします」
「はいはい。…ちょっと待ってなさい」
ルイカが厨房に入り、しばらくするとホットケーキが焼けるいい匂いが漂ってきた。
「あー、お腹空いてきた」
…誰も反応はしてくれない。そりゃそうだけどさ。
「はい。お待たせ」
「おー、ありがとー」
ホットケーキ。
それはなんと甘美な響きだろうか。
主食でありつつ、デザートの役割も持っている。
あぁ、なんてすばらしいんだろう。
「じゃ、いただきまーす」
「はーい」
しばらくして、その生クリームやハチミツが掛かったホットケーキとさよならをした。
「美味しかったー。ごちそうさまでした」
「あら、ありがとう。でも次はしっかりお金払ってね?」
「はーい」
そうして、私は店を出る。
「よーし、とりあえず、軽い依頼でも受けて、お金稼ごうかな」
そうして稼いだお金は、まずここに持ってこよう。と思った。
どうも。
お久しぶりです。
作者のLIZAです。
今日から更新していこうと思います。
更新してない間も見ていてくれた方。ありがとうございます。
それでは、みなさまに良い一週間がありますように。