れっつ、ボスハンティング☆ 紅蓮の時間
「なんで、なんでこんなとこにボストロールが…」
しまった。心の声が思わず出てしまった。
空から降ってきたソイツは手下を連れ、こちらへ向かって歩いてくる。
「紅蓮!私と一緒に前に出てください!ウィドとミンは、周りの雑魚から先に倒してください!」
「応!」
くっそー、オレじゃまだ、ガイアさんみたいにはなれねぇかな。
ガイアさんはすごいからなぁ。
「すいません。スキルを使うのに、少し溜めがいるので、引きつけておいてもらえますか?」
「わかりました」
「頼みましたよ」
ガイアさんが短くそう言い、ボストロールの後ろのほうに回りこむ。
さてと、オレもやるときはやらなきゃな。
バン!
銃の音…美月か。
銃の音がしたほうを見ると、トロールが倒れた。
雑魚は任せろってことか。
いいぜ、やってやろうじゃねぇか。
オレは、高見の見物を決め込んでいた(多分)ボストロールに近寄る。
「さぁ、こいよ!」
「グガァァァァァア!!」
「オラァァァァ!」
力を込め、剣を振り下ろす。
ガンっ!
「くそっ!」
斧か。
反応速度はえぇなぁ。
まぁ、実戦は昨日死にたくなるほどやったさ!
弾かれた剣を勢いを付け、再び振り下ろす。
ザンっ!
ボストロールの切られた部分から、血が噴き出る。
「グオォォォ!!」
「よっし、効いてるかな」
まぁ、オレの「ブロードブレード」は強い方の武器だったはずだしな。
確か、ボストロールも、強くないモンスターだったと思う。
レベルに換算すると、60~70ってとこじゃないのかな。
ドスッ!
「うわっ!?」
オレのすぐ横の地面に、斧が突き刺さる。
危ねっ!
「紅蓮!もう大丈夫です!」
ガイアさんの声が聞こえる。
「了解です!」
よーし、オレ、頑張っちゃうぞ-。
「剣撃!」
「暗殺!」
二つのスキルが同時に発動する。
結構食らったかな?
バァン!
突如、ボストロールの頭が砕け散った。
「うわっ!?」
「!?美月さんですか・・・?」
マジでびっくりした・・・。
「おつかれっと」
「急にやめてくれよ・・・頭が飛び散るとか、マジでグロいんだから・・・」
「まったくです・・・」
「あはは。白術師でよかった・・・」
まぁ、なんとかなった。のかな。
いやーびっくりしたなぁ。
でも、楽しかったな。
紅蓮くんは、主人公属性がある気がします。
とりあえず、次から話が進みます。多分。
よーし、頑張れ。オレ。