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メイド喫茶で働いていたクラスの可愛い雪田さん  作者: 絶対人生負け組


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29/40

29〜夏祭りデートの約束〜

 〇side雪田〇



 わぁぁぁやっちゃった。いやまだギリやらかしてないけど、やらかしそうになった。



 あのまま中川くんから声を掛けられなかったら私……キスしちゃってたかも……。



 躓いて転んで、中川くんに覆いかぶさってしまって顔を上げたら凄く近くて思わず見惚れてしまった。


 吸い込まれるように顔が、気付かないうちに近くなっていた。時間にしたらほんの数秒だったと思う。だけどあの一瞬、時が止まったかの様に凄い長いようにも感じた。



 思い返すだけでも凄く恥ずかしい。どんな顔してたかな。変な顔してなかったかなと不安になる。


 好きと自覚してからというもの感情が抑えられない。



 てかさっきの見送る時の会話凄く夫婦っぽくなかった?!



 太陽に照らされ火照った身体と照れて赤くなった頬を冷やす為に、私は少し急ぎ足でバイト先に向かった。





「お疲れ様です」


「おー瑠奈ちゃんお疲れ様~。今日も暑いね~」


「そうですね。あ、チェキ届けてきましたよ」


「おーそっかそっか、なんかいい事あった?」


「え、分かります?」


「そりゃそんなキモいくらいニヤニヤしてたらわかるよ」



 美佳さんから、かうような笑顔で指摘され私は自分の顔に手を当てて確認すると口角が自然と上がっているのが分かった。



「そんなにキモい顔してました?!」


「うそうそ、でもそっか、よかったね。無理せず頑張れ」



 柔らかい笑顔で掛けられたその頑張れを受け、照れながらお礼を述べ着替えに行った。



 その日のバイトは一日中気分よく出来て楽しかった。





 バイトが終わり、スマホを見ると中川くんから今日はわざわざありがとうという旨のお礼が来ていた。


 開いてみると、その文には続きがあった。



【今度の夏祭り、良かったら一緒に行かない?】



 え?!中川くんの方から誘ってくれた。勿論行くに決まってる。



 二つ返事でオーケーしようと送信ボタンを押そうとして私は指を止める。



 いや待って、二人きりなのかそれとも他の友達とも行くのかそこが定かじゃない。中川くんに特定の仲のいい友達がいるところを見た事がない。けどもしもの可能性があるので私は一応尋ねてみる事にした。



【それって二人きり?】



 送ってから緊張してきた。既読が着き、入力中の文字が表示される。数秒のことなのに凄いドキドキワクワクする。




【そのつもりだったけど、ダメだった?】




 その文字を見た瞬間、身体から力が抜けるのを感じ、ため息が漏れる。



【全然!いいよ、行こう一緒に夏祭り!】



「ほぅ、夏祭りデートですか。青春ですなぁ」


「うわぁっ?!びっくりしたぁ!」



 突然耳元で声がしたので思わず肩を跳ねさせる。声のした方を振り返ると美佳さんが口元に手を当ててニシシと笑っていた。



 この人は普通にしてたら凄く綺麗で美人なのにたまに魅せるこの悪戯っ子のような笑顔がギャップあって凄く可愛いと同性の私でも思う。


 でもちゃんと相談には親身になって乗ってくれるし、凄く出来た人間で私も美佳さんみたいな大人になりたいなと密かに尊敬している。


 本人に言ったら絶対鼻を高くしてダル絡みされそうなので言わないけど。でもまたそれも魅力的なんだよね。



「そうですデートです!いいでしょ~」



 美佳さんを少し見習ってへへんと自慢げに言ってみると美佳さんは天井を見上げ懐かしむように「私も戻りたい」と嘆いていた。



「したことないんですか?」


「いや、あるよ~?だから楽しかったあの頃が懐かしくて戻りたいの」


「やっぱり美佳さん彼氏いたんですか?」


「うん、いたよ」


「そうなんですね!今は……?」


「ん~?な・い・しょ」



 こりゃいるな。と思いながらも確証はないし今は自分の恋愛で精一杯なのであまり気にしない事にした。



 美佳さんに別れを告げ、帰路につきながら夏祭りの事を妄想する。



 どうしようやっぱり浴衣とか着た方がいいよね。折角だし、経験としてもいい思い出にもなるし着てみようかな。



 中川くんどんな反応するか楽しみだな~。



 少し先の夏祭りに胸を躍らせ私は蒸し暑い夜の道をスキップしながら帰っていった。








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青春ですなぁ…(遠い目)
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