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メイド喫茶で働いていたクラスの可愛い雪田さん  作者: 絶対人生負け組


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25/40

25〜俺の答え〜

更新遅くなってすみません。3泊4日の修学旅行に行ってました。京都、大阪でした。ユニバも楽しかったです。また行きたい……

 

「「「「おかえりなさいませご主人様!」」」」



 久しぶりのメイド喫茶。女の子のいい匂いとご飯のいい匂いが漂ってくる。



「?!」



 雪田さんは俺の姿を見つけると目を見開いてお辞儀をすると目を泳がせながら近づいてきた。



「ひ、久しぶりだね。もう来ないかと思ってたんだけど」


「なに?寂しかったの?」


「うわ、きっも」


「えぇ酷い?!」



 こんなやり取りも懐かしい。



「ご注文は何にしますかご、ご主人様」



 でもやっぱり前よりも少しよそよそしい感じはする。あんまり目を合わせてくれないし、合ったらすぐ逸らされてしまう。



「いつもので」



「かしこまりました。少々お待ちください」



 そう言って逃げる様に足早にキッチンの方に行ってしまった。




 暫くするといつものオムライスとジュースを持って雪田さんがやってきた。



「お、お待たせしました」


「ありがと」



「ん?」



 持ってきたオムライスケチャップで書かれている文字を見て俺は大袈裟に胸を抑えた。



「尊い……」


「お、美味しくなーれ萌え萌えキュン。はい、召し上がれ!」



 恥ずかしがりながらも仕事だからやっているのが可愛い。


 お盆で顔を隠して去っていくのを見守りながら俺はやっぱり……と自分の気持ちを整理しながら「好き♡」と書かれたオムライスを食べ始める。



 それにしても随分と大胆な事を……それだけ本気ってことなんだろう。



「…………」







「ねぇねぇ連絡先教えてよ」


「すみません。それは出来ないんですよー」


「えー?ご主人様の言う事聞けないの?」


「そ、それは……」



 少し離れた所で雪田さんが変な男に絡まれていた。



 うっわ、自分の事本当にご主人様だと思って偉そうにしてるの痛すぎるな。



「ねぇねぇ瑠奈ちゃん君学生でしょ?」


「す、すみません。ご注文がまだお決まりでない様でしたら、またお決まりになってからお呼びください。他のお仕事があるので失礼しますね」



「おいちょっと待てよまだ話してんだろ」



 そう言うと男は雪田さんの腕を掴み引っ張る。すると雪田さんはバランスを崩し男のテーブルを巻き込んで盛大に転んでしまった。



 テーブルの上にあったコップが床に落ち、大きな音が店内に響き渡る。



「も、申し訳ございません!!」



 幸いコップは割れていなかったので怪我はなさそうだった。


 雪田さんは急いで拭くものを持ってきて床を拭き始めると男は「あぁ~あ」とニヤニヤしながらその姿をスマホで撮影しだした。



「すみませんお客様、店内での撮影は禁止となっておりますのでご遠慮ください」



 近くにいた他のメイドさん達が片付けを手伝いながら男にも注意をする。



「はぁ?!俺はご主人様だぞ!俺に逆らうのか!?」



 ……この人やばいな。



 他の客も冷ややかな視線を送っているので恐らく俺と同じ気持ちで早くいなくなって欲しいんだろう。



 俺もこの楽しい時間を邪魔されて少し苛立っている。



「すみません、お客様……それでも撮影はご遠慮ください……」



「はぁぁ?折角来てやってんのに客に対してその態度はなんだ?俺は客だぞ。ご主人様だぞ!」



 いつまで経っても収まりそうにない。俺はイライラが限界に達し席を立って男に近付く。



「え、あのご主人様……?」


「中川くん……?」



 俺に気付いたメイドさんは何をするのか不安そうな表情を向けてくる。床を拭き終わった雪田さんも俺に気付き声を掛けてくる。



「な、なんだよ」


「あの、うるさいしあなた今何も頼んでないのでお客でも何でもないですよね。ただの迷惑な人ですよ」


「警察呼ばれたくなかったらもう大人しく帰ってください」



 俺は耳元で男にだけ聞こえる様にイラついてたので威圧するように低い声で囁くと、男は顔を引きつらせながら逃げるように去っていった。



 まぁ流石に警察沙汰にはしたくなかったんだろう。そこまで狂ってなくてよかったと安心しながら俺は席に着き食べかけのオムライスを口に運ぶ。



「兄ちゃん凄いスカッとしたぞ。ありがとな!」



 近くにいたおじさんからそう感謝を告げられるが、恥ずかしくて会釈で返した。




 すると一人のお姉さん系のメイドさんが近付いてきた。名前を見ると美佳と書いてあった。



「ご主人様、先程はありがとうございました。助かりました」


「あぁいえ別に自分がイラついたからやっただけですよ」


「あの、お礼と言っては何ですがチェキ無料で撮らせていただきます!」


「え、いいんですか?」


「はい!ちゃんと店長から許可も貰いましたので安心してください!」



 なんという事でしょう。まぁまぁ高いチェキが無料でなんて……。自分がイラついたから行動しただけなのにこんな事いいんですか!?



「誰をご指名……って聞くまでもないですよね!瑠奈ちゃんですよね!」


「あ、はい。雪田さんで」



 何回も来ているからか流石に覚えられてしまったようで苦笑する。少し恥ずかしい。



「中川くん……さっきはありがと」


「怪我ない?」


「う、うん」


「そか、それならよかった」



 チェキを取るために隣に来た雪田さんはいつもより距離が近い気がした。



「それじゃ撮るよ~!」



「ポーズどうする?」


「これで!」



 そう言うと雪田さんは俺の腕に抱き着いてきた。柔らかい感触を感じ戸惑っているとパシャっとシャッター音が鳴り終わってしまった。



「おうぅ、瑠奈ちゃん……秘密にしといてあげる」


「ありがと美佳さん」



「おい折角の一枚が何もできなかったじゃないかこの野郎」



 そう言って俺は雪田さんのほっぺたを指でつまむ。


「いででで何すんの!」



 そう言いながら雪田さんも俺の頬をつまんでくる。



「離せおい、痛い痛い痛い!」



 その瞬間パシャっと音が鳴り美佳さんの方を見るとニヤニヤしてカメラを向けていた。



「俺そんなに強くつまんでないのに本気でつままないで!痛い!」


「ご、ごめんつい」


「さっきの二人、メイドとご主人様とかじゃなくてもうカップルみたいだったよ」


「ちょっと美佳さん?!」



 俺は聞こえてないふりをしてレジに向かい会計を済ませてとっとと帰った。




 今日会ってやっぱり自分の気持ちを理解出来た。そう、本当はこんな事しなくても分かっていた。


 今の関係を壊すのが怖くて、自分の身可愛さに無意識のうちに感情を押さえつけているだけ。自分の奥底に眠る正直な感情、欲望。それで俺は雪田さんとどうなりたい?



 自問自答して出た答えは一つしかなった。




「……あ、チェキ貰い忘れた」




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