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メイド喫茶で働いていたクラスの可愛い雪田さん  作者: 絶対人生負け組


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19/40

19〜気持ちの変化〜

 今日は友達に海に誘われて遊んでいた。



「男子もいるって聞いてないんだけど……?」


「私も聞いてないぞ」



 紗季(さき)も知らなかったのか、これは里英(りえ)の仕業だな。



「言ったら来なかったでしょ~?」


「そうだけど」



 純粋に女子だけで久しぶりに遊ぶのかと思っていたので騙された感じで少し複雑ではあるけど、遊んでいる内にそんなことは忘れていた。


 クラスの男子達も楽しそうで何より。



瑠奈(るな)ち結構水着大胆だねぇ」


「え、そうかな?」


「可愛いと思うぞ?」



 里英にそう言われ少し恥ずかしくなってきたけど里英も紗季も大して私と変わらないのであまり気にしないようにした。




 でも確かに男子の視線が凄い気がする。胸や足を舐める様に見られて少し気持ち悪い。


 中川くんと遊んだときは全然そんなことなかったのに。


 日焼け対策としてラッシュガードを持ってきていてよかった。



「あんま見過ぎるとモテないぞ~?」



 里英が男子達に向かって注意をしてくれるとその言葉に反応して視線が一気に減った。


「ありがと」


「いーってことよ~」


「それにしても瑠奈はやっぱりスタイル良いしモテるね」


「いやいや、紗季の方がスタイル良いし腹筋凄いかっこいいよ」



 紗季(さき)は陸上をしていて凄い筋肉だ。中川くんと同じくらいの腹筋があってかっこいい。女の子で腹筋ある人って本当に凄いしかっこいいと思う。


 ショートカットで口調も相まって男顔負けのイケメン女子だ。でも胸はしっかりあって、男と間違われる事はない。


 紗季は恋愛に興味がなく、自分もモテている事に気付いていない。誰とでも距離感が近いから勘違いする人が多かったりして大変そうなイメージ。


 同性の子からも告白されているのも前みかけた。



「ねぇねぇ私は~?」


「いつも通り可愛いよ」


 今回海に行こうと誘ってくれた里英(りえ)も勿論モテている。ちょっとぶりっ子気質ではあるけど嫌な感じはしないし実は凄く気遣いが出来る小悪魔系女子。


 彼氏はいない。里英が言うに彼氏が出来ちゃったら色んな男子から奢って貰えなくなるとか言ってる。





 浮き輪に乗り海の上でのんびりしていると二人も同じようにしてきた。クラスの男子達は泳いではしゃいでとしている。



「ねぇねぇ、瑠奈ちあいつとはどうなの最近」


「え?あいつ……?」


「ちょっと前から仲良くなってた中川の事だろ?」


「そうそう」


「べ、別に何か特別な事があったとかじゃないけど……なんでそんなこと聞くの?」



 疑問を投げかけると二人はお互いに顔を合わせたかと思うとため息を吐く。



「付き合ってるんでしょ?」


「うんうん」


「……え?」



「「……え?」」



 何言ってんだって顔をしたら二人もハモって三人共の頭の上には疑問符が浮かんだ。



「付き合ってないの~?」


「え、うん。付き合ってないよ」


「嘘だろ……あれはもう夫婦漫才じゃん」


「嘘でしょ!?そんな風に思われてるの?!」



「うわぁこの子無自覚ですよ紗季さんどう思います~?」


「あんだけ教室でイチャイチャしてたのに付き合ってないとか頭おかしいと思います」


「イチャイチャしてないけど?!」


 まさか二人からそんな風に思われていたとは思っていなかった。しかもイチャイチャしてるつもり全然ないのに……。



「多分皆瑠奈ちと中川くんが付き合ってるって思ってる人多いと思うな~」


「私らでも勘違いしてたからそうだろうな」


「えぇ……そんな」



 でもなんだろう、中川くんと私が付き合っていると勘違いされていても不思議と嫌な気持ちにはならない。寧ろ少し嬉しい。


 いい加減認めないといけないのかもしれない。自分の気持ちに気付いていないふりはもう無理。自分で自分を騙すのも限界なのかもしれない。



 昼になりにつれ、段々と人が増えてきた。私達は遊んでお腹も空いたので海の家にご飯を食べに行く事に。



 たこ焼きや焼きそばのソースの匂いやカレーの匂い等が香りより一層お腹が空いてきた。



「はーいそっち男子ね。こっち女子座るから~」



 里英が皆に座る場所を指示すると男子達からは「女子の隣が良かった」と小声で言っている人もいた。


 全然聞こえてるんだけど……。中川くんと言い、男子って欲望に忠実だよね。



「いやでも顔見ながら食べれるとか目の保養過ぎるだろ」



 もう無敵じゃん……。



 皆それぞれ食べるものが決まったので注文するために店員さんを呼ぶ。



「はーい」



 ……?何処かで聞いたことあるような声。



「お待たせしました、ご注文は……」



「え……?中川くん?!」



 聞き覚えのある声がやはり勘違いではなく、店員さんは中川くんだった。



「え、ほんとだ中川だ何してんだお前」


「おぉ」




「あ、ど、どうも」



 中川くんは私と関わり出したことで他の人にも認知され始めていた。里英と紗季が言っていたように周りからは私と中川くんが付き合っていると思われているらしい。



「え、ねぇねぇ瑠奈ち。これ運命じゃない?きゃぁ~!」


「ちょっとうるさい里英」


「でも凄い巡り合わせだよね」


「ちょっと紗季まで?!」



 確かにここで会えるとは思ってなかったし嬉しいけど。



 中川くんや男子達に聞こえないように小声で話していたのだが私達の盛り上がり様に男子達は困惑していた。



「えっと……ご注文は……?」



 中々注文しないので中川くんはかなり困惑した表情を浮かべていた。



「あーごめんねぇ中川くん!ご注文は……中川くんお持ち帰りで!」


「ちょっと里英?!」


「カレーライス二個とたこ焼き三個、焼きそば一個。皆は?」


「ちょっと待って一人でその量食べるのか?!」



 紗季は運動するから沢山食べる。紗季を知っている人なら驚かないけどそんなに接点がない男子は驚いていた。



 中川くんは里英が言った事をフルシカトして注文を記入していく。



 ……カオスだ。




 注文が終わり中川くんが戻っていくタイミングで私はお手洗いに行くと言って中川くんの後を追った。



「中川くん」


「ん?あぁ雪田さんどうしたの?」


「い、いやちょっと話したかったから……」


「そっか」


 なんか今日の私ほんとに変かもしれない。いつもより正直になってる気がする。これも里英と紗季が変な事言うからだ。


 それにしても今日の中川くんはいつもと少し様子が違うような……?



「男子とも遊んでるの?」


「あぁそうそう私は女子だけだと思ってたんだけど、里英が嘘ついてたんだよねぇ」


「楽しい?」


「うん、楽しいよ」


「そっか」



 やはり話していて違和感が凄い。いつもの中川くんじゃない。どうしたんだろう?



「バイトしてるなんて珍しいね」


「まぁお金も結構無くなりつつあるし、短期ではあるけど」


「そっか、バイトしたことあるの?」


「これが初めてではあるよ」


「えぇ?!それにしては滅茶苦茶慣れてる感じするんだけど?!」


「たまたまだよ」



 そこで会話が途切れた。いつもなら小言を言ってからかってくるのに、やっぱり変だ。



「ねぇなんでそんな不機嫌なの?」


「いや、そんなつもりじゃないけど……」


「もしかして……私が他の男子と遊んでるからとか?」



 元気取り戻してくれるかなと思いからかってみると予想外の反応をされた。


 てっきり「そんな訳ないだろバーカ」とか言われると思っていたのに。



「ま、まぁ?」



 恥ずかしそうに頭を掻く。目を合わせようとしても合わせてくれなかった。


 意外と可愛い所あるんだ。



「そ、それじゃ俺仕事あるから」


「うん、またねー」



 そう言って少し頬を膨らませているのかツンとして仕事に戻っていった。


 中川くんも嫉妬とかするんだ……。




「おかえりー」


「ただいま」



 席に帰ってくるとニヤニヤとこっちを見てくる里英に眉をひそめると耳元で囁いてきた。



「中川くんと話して来たんでしょ?」


「べ、別に」



 そう言ってはぐらかしたが何か確証があるのか暫くニヤニヤしていた。


 紗季はお腹が空いて抜け殻の様になって空を仰いでいた。




 談笑しながら少し待つと続々とご飯が来て食べ始めた。家で食べてもおいしいけど、外で食べるとより美味しい気がする。しかも運動した後だから美味しさ倍増。


 紗季の食べっぷりに男子達は口を開けて驚いていた。



「すみませーん、中川くんのお持ち帰りまだですかー?」


「そんなもんはないわ!」



 途中中川くんが近くを通った時に里英がまたふざけた事を言っていたのでこっちが恥ずかしかった。


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