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Rich Tongus Girl  多くの舌を持つ女  第三話

三話です

依頼開始から二日、ガルドが運転手をしライブ前のレッスンや衣装などの調整にはユウが護衛として付いており、マニュルが無愛想でありつつ最低限のコミュニケーションを所員を含め他各所の人員にもとっていたため全体的な関係も良好で、依頼である護衛の面でも問題なく進行していった



ライブまで十日

――――――――――――――――――――――





今日もマニュルをレッスンに送り大したこともなく過ぎていくだろうと、最初こそ難癖をつけていた付き人も安心してきたいた しかしガルドの車が離れた数分後…





なにやら外から車輪のようなものが走る音が聞こえる

ギュルルルィィィィィ 





「ん…あ、すまんマニュルさん 今日のレッスンはキャンセルやな」





とユウが言う 





「わかったわ  で、何故かしら?」

  




と言うマニュルに 





「コレ、聞こえます? ローラインですよ  こんな街中に乗り込んでくるなら、あっちが動いているうちは警察も出てこん どうせどこぞの誘拐犯です」





と返す 敬語をやめ続けて言う





「大前提としてアンタほどの大物が動けばどこからか必ず情報は漏れる 俺らやアンタの動きに関係なくなぁ」





付き人が胡散臭いような顔で言う





「まずは言い訳からですか!?この状況で!」





わかってないなぁといった感じでユウが返す





「逆やぁ 遅すぎる 襲ってくるならここの町へ来るまでの移動のときでもよかったはず… まさかと思うがアンタら、俺らに言ってないことないか? 例えば、移動中は俺ら以外の特対所かなんかの護衛付きで来た ついでにその話を俺らが知らんのは全滅したか知られたくなかったから。とかな?」





「だったらなんだと言うのかしら? 仮にそのどちらであっても…」





となんて事ないようにマニュルは言う

それを聞きユウは肩をすくめつつ言う





「はぁ まあ今は、それは後やぁ  とりあえずどうにかしよかね 向こうもそろそろ到着や」





バギッ!メシメシドガーー!!「へへへマニュル ラッツ 早速だがおとなしく…グワァーー!!」

キキキキキキ バタっ「所長! マニュル様!ご無事ですか!?」





ユウが話し終えた瞬間レッスンスタジオの壁をローラインが突き破り、同時に反対側から突っ込んできたガルドの車に正面から衝突しガルドがドアを開け安否確認を行う

ローラインは制御が効かずスリップしうまい具合に室内に詰まり身動きが取れなくなっているようである





「あぉ大丈夫 マニュルさんもか?」





とユウがマニュルの方を向く 何やら異常に怖がるような悲鳴が聞こえるが多分スタジオのスタッフだろうと、恐らくいつもの通りなんて事ないような顔でもしてスカしているのだろうと思ったのだが 





「ああぁぁぁあああ!!! いやっ! いやぁぁぁ!!」

「マニュル様! 大丈夫です!! もうっ!大丈夫なんですよ! 大丈夫にっ!なったんです!!」





と、喚いていたのは意外にもマニュルで付き人が必死になだめている どこか付き人は慣れたようにも見える





「あぁそういう感じかぁ じゃぁなぁ…」





とユウが何かを悟りつつ考え込もうとするがハッとして動く

いくらプロといっても依頼人がここまでとは流石に一瞬戸惑ってしまった





「とにかくこいつが動く前だ! 早く車へ!… マニュルさんもですよ!!」





「えっ、えっ?  ぁあ!」



 


付き人に手を引かれ後部座席に飛び込むように乗り込む





「ガルド、ラインは!?」「わざわざ聞かないでください 小型可変が一機 使ったら車走しりませんよ?」 

「確認や 確認! 次の角曲がったら止まれるところで分離 車両の護衛は任せたぞ  そこっ!曲がれ!」





キキキキキキッッッッ





「いいですか?マニュルさん 今からちょっと対処しに行くんで何かあれば運転手に言ってください 下手に動けば、死にますんで」

「イャァ シヌノハイヤァ」「大丈夫ですよ ねっ?…くれぐれも、お願いしますねっ! ユウさん」





と、ユウがやはりプロ的におちつきはらった様子で言ってのけ、(正常な状態ではないが)マニュルもしっかりと反応する





「そこで止まるぞ」 とガルドが言うが



 

「いや、まだだ…来たぞ 一旦振り切って変形の時間を稼ぐ」

「そこを右!」 キキキキキキュュュュュ





「足を止める!!」 と後ろからスピーカーで怒鳴りながらローラインが迫りつつ車の進行を止めようとニードルガンを撃つ



キュキュィィィィィン ズドッ ズドッ ズドッ ズドッ





大型ニードルを使用しており、幸い発射レートが遅く避けることはできるがその分当たれば危うい





「所長、あれぐらいなら所長なら生身でいけるでしょう?」





とガルドが聞く それに





「いや、依頼人の前や そこ!左っ!キキキキキキッッッッ あまり動くのは控えたい」





と答えたの聞き、「ん?、あっ あぁそうか」 と納得する





「そこ曲がりつつ地雷投下」 カラッカララッ カチンっ





地雷が4個地面にまかれ固定される



 

「あれが爆破した後すぐに止めて分離や その辺の脇道にケツから突っ込め ついでにマシロに別の車持ってこさせろ」





ギュィィィ キキキッ ピーーーバゴーーーン!!

言い終わった後すぐにローラインが地雷を踏む 市街地ように極限まで威力を落としたものなのでそこまでダメージは入っていない しかし分離するためには十分な時間である





ガコッ ガキッ とロックが外れ機体が地面に完全に設置する ガッググゥゥン サスペンションで衝撃を受け止めつつ分離が完了する

一見すると変わった形のバイクであるがよく見ると前輪が二つで後輪が異様に小さい

この機体は護送車の運搬、変形を行いつつの高速戦闘を主眼におかれ、このバイク形態もあくまで護送用コンテナを牽引するためのものであり単体でのバイクとしての性能はそれほど高くない 加えて分離すると当然であるが誤送用コンテナは身動きが取れない(何故分離変形などの機能をつけたのかは開発者のみぞ知る)





「じゃぁ いってくるかね! 可変ジェネレーター始動 R.K 、アクションッ!!」





グググ ギュィィギュィィ  ウィーーンガチョンッ

分離したバイク部分が立ち上がりむき出しのコックピットにコンテナ側の装甲が被さりそこから細い腕が展開する





「武装確認、ハンドマシンガンとナイフ、ワイヤーウインチかぁ…OK!」





ローラインが追いつく「!!…ボーダーラインっ!あの可変タイプというならコンテナは!?」 と相手もプロらしくしっかりとこちらの状況を把握する





だが「おおっとアンタ スピーカーつけっぱなしじゃぁ 考え丸わかりなんやなあ!」 

「くぅっ! ピピッ ツーー(慌ててスピーカーを切った)」





ガチンッ! ギュギュギュギュ 可変バイク(Rk)が膝をつきタイヤ走行を始めハンドマシンガンをとりあえず撃つ





ババババババ カチンッ カチッ キンキンキン





「装甲はしっかりしてんのなあれで! にっしてもコイツ一体だけのはずねぇよなあ…来たか!!」 

 




ボボボボボボボ とローライン独特のエンジン音が近づく





「街中でよくやる!?」と今の戦闘でミンチ以下になった一般通行人をみながらユウは思いつつコンテナから注意を逸らすようにハンマシ(ハンドマシンガン)をばら撒き二機のローラインの周りを数回回る 敵もコンテナは後回しとRKに集中する しかし流石に大口径であるので少しづつ押されている感があり、そこに注目したローラインがコンテナに近づこうとする





ガギンッ!! グググキュキュキュ しかし突然関節に不具合が生じ機体がグラつく どうやら先ほどの曲芸走行でローライン二機にワイヤーアンカーを巻いていたようである 二機同士が繋がれたら状態で動こうとしたためこうなる!





「ワイヤーアンカーはなぁ! お互い引っ張り合ってんだよお!!」





と言いながら機体をしゃがませつつローラーで走行しローライン二機の左右の足の関節をナイフで破壊する

しかしこれでも武器は打てるためまだ油断はできない

そこで、





「マシロ、そのまま直進」「はい所長 どりゃあ!」





ガンッ!! ガーーーガリガリガリガリメシメシメシ ガッタン キキーーッッ





バタンッ 「どうです? 来ました!」 とローライン二機を轢き潰したトレーラーのドアを開けマシロが言う





「ようやってくれた、 まぁ今はとにかく、マニュルさんたち!早く乗ってください!! ガルドはRKの移動後警察への事情説明、ピピッ フェーダか?帰ったらトレーラーの点検頼んだ  さっそろそろ警察も動く 早いとこズラかるぞお!」





とユウが後始末を命じ助手席にのりマニュル達が乗り込んだことを確認し走り出す

その後セナからガルドのアシストをさせマシロからいつものようにタバコを一本もらいつつ話す





「所長、あのローラインなんだったんですか?いつもなら生身どころかボーダーラインで瞬殺でしょう?」





「、、、硬かった」「そうですか?」「ああ、装甲だけじゃあなく全体的に 動きもやり方もな」「なにカッコつけてんです所長?」「、、、」「えっ、そんなにですか? マジな感じってやつですか?」

「とにかくこれは帰ってからや」 






と言い、いつもの雰囲気に戻り





「何より!」 ビクッ「うわっ びっくりしますね!大声は!?」「今回この作品で初の戦闘シーンやし、ロボ出さな勿体無いやろ?」「、、、所長、その発言はNGです」「あ、そう?」「そうです!」「もっと派手な方が良かったかね? ヘビーハイラインに襲わせるとかよぉ」

「、、、タバコ、あげませんよ?」 「、、、お前今度から交渉役のトレーニング受ける?」「結構です!」「真面目な話、今回は割と危なかった 作品の初戦闘ってもっとこう、スタイリッシュに無双するんじゃなかったっけかなあ?」 「いい加減にしてください!! ですがそう、、、ですね 明らかに変ですよ…どう考えてもマニュルさん、ですよね?」 「おお、そうだろうなあ、」





と一呼吸おき、 





「まぁ、何はともあれ…」





「なんです?」「帰るまでにセナへの(トレーラーの事)言い訳考えとけよ」「ええっ! いやですよなんでボクなんです!? 所長があ…」 

ウィーン 「じゃあっ ちょっと用事できたから先行くわ」 シャッ!ピョンッ





とユウが助手席の窓を開け飛び出していった





「おおいっちょっと待てえええ!! 、、、行っちまいましたねぇ まったくぅ、どうしろって言うんですかあ!!!」





とマシロの絶叫を最後に『止めて引く』でエンディング!




そしてCパート 





半スラムの何処かのビルにて




「いやぁ所長さん 大変でしたねぇ」 

「まったくだあ、あれは、、、で?何か知りませんかね?  今回は何か違う気がするんですよ」

「聞いちゃいます?」「うんうん聞いちゃう …早く聞いちゃいたいんですがね あぁそういえば娘さん、そろそろ中学校入学でしたっけ?」

「!!、、、毎度毎度このくだりですね…それ出されたらこっち何も言えないのでね、交渉と言えますこれ?」

「やってあなた娘さんエライ可愛がってますし、いやね?入学祝いでも送ろ思いましてね?」 

「…わかりましたよ」「いやぁありがとうございます あっ、息子さんにも何かプレゼント送りますね」

「はいはいっ…!!、なぜ息子の事も!?」

「ンッフフフ まぁまぁ 息子さんのことも可愛がっとるとよく聞くもんで、ねぇ?」

「はいはい、最近よく行ってるっていうお店、今度教えてくださいね?」

「、、、そちらもよく知ってるようで あのぉ、セナには黙っておいてくださいね?」





「ンッフフフフフ」「ククククク」 

「ハハハハハハ」「ケッケッケッケッケッ」

「ハーハッハッハッハッハッ」「ゲラゲラゲラゲラ」





「フゥ、」「フゥ、」





「お互い、仕事はスマートに」

「もちろん、そのようにお願いしますね では今後ともご贔屓に」

「はい、謝礼はいつものとおり、 では」






画面暗転からのデデンッ!! 『ライブまで後9日』





第二話、完‼️ 


三話でした

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