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「デルモ、首が長いヤツ多いってよ……」
遠方の遊園地に彼女と行ってきた。
今、帰りの新幹線。
僕の席の隣には彼女がいる。
僕らは、無言だった。
新しく出来た遊園地を、メディアが、こぞって取り上げていた。
彼女が綿密に計画を立ててくれて二人で行ってきた。
そんな遊園地は、人でイッパイだった。
僕らが乗りたがったアトラクションは、ほぼ一致していて、二人で沢山のった。
正直、僕は、それらが、どれも楽しくなかった。各々を乗り終えてチラッと彼女を見ても、僕と同じみたいだった。
新幹線は、快適に走って行く。
僕は、遊園地が楽しかったどうかは、さほど問題ではないのだ。
彼女といて、同じ時間を共有できる。
ただ、それだけで嬉しいのだ。
だって、この新幹線が終着駅に着いたら、僕らは、そこで分かれ、各々の家に帰ってゆくのだから…。
僕は、今、彼女に、僕が思う、そのままをストレートに彼女に伝えたくてモゾモゾとしていた。
そんな僕に、ふと、彼女が言った。
「そういえば、貴方の、お兄さん、元気にしてる?街コンで1度、見ただけだけど、あまり貴方に似てないよね」
僕は、ふいをつかれた。
彼女に僕より、兄に興味を持たれては困る!!
そう考えた僕は、
「兄さん、兄さんはね、……元気にしている、
とにかく元気にしているんだけど…」
と、言葉を詰まらせてしまうのであった……。
【おしまい】




