表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/21

二話

第二話


少し、寒くて目覚めた。

わたしの部屋ではない、大理石造りの白い重厚な部屋の、天蓋付の豪奢なベッドの上だった。そうして、見慣れない白い、明らかにシルクの寝巻き姿だった。

しかし、ベッドの下の絨毯には、天と地が穏やかな寝息を立てている。

この子たちは神経質で、わたし以外から食べ物を貰わない。

のみならず、わたしに近づく者を容赦しない。そう、躾けられていた筈。

少し、頭が痛んだ。

まだ、ぼんやりと微睡むような。


小さなノックがして、ドアが開いた。

わたしは、身構えた。

覗いたのは、小学校一、二年生位の小さな女の子だった。

起き上がっていたわたしを認めると

にこやかにはにかむような表情をするとドアを開けたまま、

「お母様〜」と叫びながら、走り去ったようだった。

それでも、何故か天も地も目覚めない。

わたしは、痛む頭の為か、また、横になる事を選んだ。

横になるとすぐ、走り来る足音が複数した。また、身構えた。


先程の子がベッドの側まで走り寄り、わたしの顔を覗き込んだ。

小さな温かい手で、わたしのおでこを触り

「痛む?」と心配そうに尋ねた。

わたしは、大丈夫、と、小さな声で答えた。


女の子は、銀髪の美しい可愛らしい子だった。

「綺麗」彼女はあどけなく、小さな声で感嘆した。何が?否、何を?


「ビー、驚いておいでよ」彼女に呼ばれやって来た、恐らくビーと呼ばれた少女の母親らしき女性がそう、言った。美しい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ