第25話:作戦会議
気を取り直して、連携の練習を始める。
「午前中はMPの節約で、できるだけイメージだけで行くわよ。午後の模擬戦が本番なんだから!」
釘を刺すようにジュイが言う。さっき俺が馬鹿なことをしたからだよね、うん。
「まずは、それぞれの長所の確認をする方がいいよね。僕は長所というか、できることは人や物を瞬時に別の場所に移すことと、物理結界を張ることだけなんだ。棒の扱いも練習してはいるんだけど、全然上手くないから期待しないでほしい」
セバリは完全に後衛タイプだね。棒に関しては最終的な防御手段くらいにしかならなさそうだ。でも、結界があるだけでかなり有利に立ち回れそうだな。
「私は、地面を盛り上げて壁を作ったり、地面を揺らしたりもできるけど、一番得意なのは地面を変形させて尖らせて相手に突き刺すことね。後はさっきも言った通り、斧で前衛で戦うこともできるわ。まあ今日は一戦だけだし魔法メインの短期戦になると思うけど」
ジュイが地味にエグい魔法を得意としていた。地属性魔法は、属性エネルギーを生み出して放出する他の属性魔法とは違い、今足元にある地面に干渉して操作をするものとなっている。だから、属性魔法の中でもとりわけ術者のイメージ次第で様々に利用できるのだ。
だからって、普通は防御に使いそうな地属性魔法をそんな攻撃的に使うなんて、ジュイは恐ろしいな・・・。
次は俺の番だ。
「後は私ね。私はえっと、炎を操ることは問題なくできると思うわ。槍に関しては多分、そんなに役に立たないと思うから、中衛くらいで頑張る感じかしらね?」
「ルティア、あなたね・・・、なんでそんなに言い方が曖昧なのよ!この中では一番経験が豊富なんだから、もっとしっかりしてよね!」
またジュイに怒られてしまった・・・。
経験が豊富なんて言われても、それはルティアの話で、俺がどこまでそれを引き出せるのかが分からない。下手にレベルが高いのも困るものなんだな、と落胆した。
「ジュイ、そんなに怒らないであげて。ルティアはまだ学校になれていないんだから、色々不安があるんだよ、きっと。それに僕が後衛、ルティアが中衛、ジュイが前衛でバランスもいいし、何とかなるんじゃないかな」
おおセバリ、お前は優しいな!そんなに庇われら俺が年下の女の子に怒られて落胆してるとは言えないな。
「そう言われてみればそうね。でも、相手がどんな編成でどんな作戦なのか分からないから、もっと細かく打ち合わせをしておかなくちゃいけないわ」
ジュイもすぐに冷静になって、作戦をどうすべきか考えだした。
みんなの力を最大限に引き出して勝利をつかむ、そういうのを考えるのって何だがワクワクするな。そう考えながら、俺も二人と一緒に色々な意見を出し合ったのだった。
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