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鏡の中の異世界  作者: HGCom
鏡の中の異世界
1/103

鏡発見

2017/10/01 06:00(1/16)

本日1部分目。


2か月ほど書いていた初心者です。楽しく読んでいただければ幸いです。

とりあえず初日だけ、ストックあるし6時から21時まで、1時間に1部分ずつ公開していきます。

 俺の名前は、田所(たどころ)刹那(せつな)、20歳。地元の県立大学の3年生だ。


 先日、お盆に実家に帰ったんだが、実家は田舎で無駄に広いため、(くら)なんてものがあるんだ。こいつが、こないだの集中豪雨で雨漏(あまも)りしたらしいんだよな。んで、田舎に帰省したのを、これ幸いと親に蔵の掃除をさせられたんだ。

 まぁ、お盆で帰ったので、先祖が立てた蔵を片付けるのも何かの(えん)かと、しぶしぶ手伝ったんだ。


 すると、出るわ出るわガラクタの山。割れた茶碗やら、土で汚れた毛布やら、軽トラック一杯になるくらいゴミが出てきた。

 それを捨てて、蔵の奥まで一通り片付けると、一番奥の壁に、デカイ鏡が横倒しで置いてあった。畳一枚分くらいある大きい鏡は、立派な装飾が(ほどこ)された木製の(ふち)にはまっており、歴史を感じさせるアンティークの一品(のように、俺には感じられたの)だった。


 一目で気に入った鏡を持って、親に「コレくれ!」って強請(ねだ)ると、思いのほかアッサリと「いいぞ!」と返事がきた。どうやら、親父は鏡の存在は知ってたらしいが、デカくて邪魔だから、使いたいと思わなかったらしい。まー、日本家屋にこのサイズは邪魔だが、こんなにカッコいいんだから、使ったら良いのになぁ。


 家族の評価もあまり(かんば)しくなかったが、それならと、一人暮らししてるアパートに持ち帰って壁にとりつけた。しっかり固定したから、震度3くらいの地震とか来ても倒れてこないだろう。


 うん、やっぱイイわ~。姿見にちょうどイイ!

 確かに1Kの部屋には、かなりデカイが、鏡なんだから空間が広く見えるし、圧迫感はそれほどない。良い拾い物をしたと、ホクホクして実家から戻ってきたのだった。


 ----------


 まだまだ残暑も残る8月の末だが、大学はまだまだ夏休みだ。最近は、週に一回の文芸サークル(とはいえ、もはやアマチュアのライトノベル作家の作品製作、発表会)に参加して、他は飲食物を買いに出かける程度で、ほぼ家から出ない生活だ。

 家で何やってるかと言うと、夏休み入る直前に買った、超有名RPGゲームだ。モチロンのように、既に一度クリアしてるが、やってないクエストやストーリーの回収、レベル上げなんかをやってる。


 今日も、2日徹夜してゲームしまくってたら、いつの間にか力尽きて(寝て)しまっていたらしく、床で目が覚めた。腹も減ってたので、起きてすぐ作りおきのカレーで夕食(朝食?)にして、さっき風呂に入ってさっぱりしたとこだ。


 タオル一枚で、クーラーをつけてしばらく涼んでいたが、涼しくなってきたので、髪を渇かした。その後、服を着ようと歩き出した一歩目でリモコンを踏んで、思わずよろけてしまい転んだのだ。

 転ぶ時にタオルが落ちて、倒れこむ全裸の俺の目の前には、壁の鏡!

 激突しそうになったので、身構えて思わず目をつぶったのだが、壁(鏡)にぶつかる衝撃がなく、床に倒れた衝撃だけを感じたのだった。


 不思議に思って、痛みに耐えつつ前をみたら、ブロンドの髪の美少女が驚いた表情でこちらを見下ろしていた。


 どうして?

 思考が追い付かない、さっきまで、風呂上がりの自室にいたはずだ。涼んで髪も渇かして、歩き出そうとして、コケた。いや、盛大に転んだんだ。

 んで、顔を上げたら、美少女が目の前に……って、このアングルは、ヤバイ!

 彼女のスカートの中を下から(のぞ)けそうな位置だと気づいた。自分に、「自然に、ゆっくりとだ!」と言い聞かせながら、顔を床に向かって、ゆっくりゆっくり伏せて、そこからゆっくり立ちあがる。確か、このリズムは、映画「Shall w○ ダンス」に出てきた、「スロウ、スロウ」ってやつだ。などと現実逃避しながら、ゆっくり少女の顔に向けて視線をあげる。あげて、あげて笑顔で挨拶!

 片手をあげて、ニコッ!!


「ハローー!」


 ヤバイ、ヤバイ、沈黙がヤバイ。人生初ってくらいの冷や汗かいてる。俺、今笑顔作れてるかな?

 視線を彼女のアゴあたりから、さらに上に、上に……。

 ワナワナと震える形の良い唇。スッと筋の通った鼻筋。そして、心底軽蔑するような眼差しでにらむキレイな目元。

 その視線は、俺の下半身へと向けられて、……あっ!俺全裸じゃ……。


「このーー!ヘンターーーイ!!」


 バキッという音と共に、アゴに強い衝撃が走ったかと思ったら、次の瞬間には、意識が落ちてた。

公然ワイセツ罪でタイホー。

ち、違うんです。むしろ暴行罪です。

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