第6章:ワーム戦
「ガァ。ハァ~、ハァ~、ハァ~」
「キシイ~、フィ~、フィイ~」
今、俺とワームが互いに睨んでいる。
鬼ごっこの始まりから20分経った。
【《体力自動回復》:4になりました】
【《HP自動回復》:7になりました】
【《MP自動回復》:5になりました】
【《身体強化》:8になりました】
【《身体操縦》:5になりました】
【《力走》:6になりました】
【《回避》:4になりました】
【《土魔法》:1を取得しました】
【《尽力》:5になりました】
おい偽オレ、いつまでこのままに続くのか?
『そうだな、まぁ、もういいかな、よっし、対戦モードに換えよう』
やっとか、よっし、《空間...『《空間食い》と《土魔法》禁止』 ...はい、
なぜこんな面倒くさいなことをしているのかというと
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名前:
性別:♂
種族:ベービーリトルワイバーン(0歳)
LVL: 1
状態: 呪〈絶大〉、怪我〈小〉
HP:62%
MP:56%
腕力:24↑
体力:43↑
防護:15↑
魔力:23↑
知恵:19↑
速度:48↑
ユニークスキル:
《超天才》 ★★★★★★★
《限界無き》 ★★★★★★★★
《取得経験値万倍増加》 ★★★★★★★
ゴッドスキル
《神食い》
究極スキル
《空間食い》 《天罰食い》
レジェンドスキル:
《呪食い》
エクストラスキル
《魔力食い》:6 《異空間の胃》:8
スキル
アクティブスキル
《魔力操作》:8 《身体強化》:8↑ 《土食い》:3 《力走》:6(New)
パッシブスキル
《HP自動回復》:7↑ 《胃強化》:9 《MP自動回復》:5(New) 《身体操縦》:5(New)
《体力自動回復》:4(New) 《回避》:4(New) 《尽力》:5(New)
耐性スキル
《呪耐性》:12/10↑ 《痛耐性》:9↑ 《気絶耐性》:5 《病気耐性》:7
《雷耐性》:5
魔法
《土魔法》:1
【呪】
〈減少〉
【称号】
転生者 神々に呪われるもの 真理の束縛を砕いたもの
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Lvlupしなくてもステータスアップが出来る。
これは体が訓練やトレーニングで成長するため、ステータスが延びるっていうことで、Lvlとは関係ない。
このことも結構複雑らしい。
判りやすく言えば、レベルアップは“質”が増える、トレーニングは“量”が増える。
同じレベルの二人で、もちろん、筋肉を持っている方が強いっていうこと。
とは言って、本来は一定のレベルで延べる量は少ないため、レベルアップしないといけない。
そして、レベルが高ければ、増える“量”も高い、代わりに、増える速度が遅くなったり、激しくトレーニングしないと増えないらしい。
俺の場合はちょっと違うから
《限界無き》と《取得経験値万倍増加》の組合って思ったより恐ろしいもんだな
『そりゃあ、そうだな。スキルも結構取得したんじゃ』
どんな効果がある?
《力走》
使うと走る速度が大幅増加する代わりに体力の減る速度が速くなる。
《身体操縦》
体を自由に操る
《体力自動回復》
体力が自動的に回復する。回復速度がスキルのレベルに依存する
《MP自動回復》
MPが自動的に回復する。回復速度がスキルのレベルに依存する
《回避》
敵の攻撃を旨く避けるようになる
《尽力》
体力を少し増加する。体力の消費が減少する。
《土魔法》
土属性の魔法が使える。
『こんな感じかな』
なんか適当過ぎるんだな、この説明。
『効果はそれですからね。どう使うのかはお前が自分で考えないとな。まぁ、それは後で、今は目の前のワームと戦え!』
勝手なこというな。
最初、このワームの速度は30以上で、俺の速度の3倍だった。それで、《取得経験値万倍増加》のおかげで、すぐに《力走》が取得できたため、逃げられた。もちろん、《身体強化》のおかげもある。
そうすると、あいつが《土魔法》を使って、俺を攻撃した。《回避》もそれを避けることで、取得出来た。
そこで、偽オレは土魔法を盗み習おうとばかりに、俺を(強制的に)回避し続けさせた。まぁ、俺も魔法を習いたいから別にいいけど~、石弾に打たれて、痛かった!
《尽力》と《体力自動回復》はまぁ、《力走》で逃げ続けるため、体力が空になって、取得した。この二つのスキルはないと、多分今、俺はあいつに食われたんだろう。
そうやって、俺とワームは鬼ごっこ遊びをやっていた。
まぁ、偽オレはあいつの《土魔法》を分析(盗み習う)終わったので、遊びも終わりだな。
で、なぜ《空間食い》を使わせなかったっていうと、
『死闘は一番いい訓練である』
《土魔法》もまた
『遠いところから攻撃したらもう訓練なんてならねぇじゃ!』
ということです。
俺、死にたくないんだけど...
「キシイイイイイイイ~~」
ワームは口を開けて、攻撃して来た。
俺はそれを応じて、左に避けて、同時に右手(右翼)の爪に魔力で強化して、ワームの身体に攻撃す
グサッ
「キイイイイイ~~~」
【《爪術》:1を取得しました】
はぁ、それだけでスキルを取得とは、さすが《取得経験値万倍増加》だな。
『普通は色々練習したりしないとな』
俺は今、超天才の《思考加速》で認識速度を加速して、ワームの攻撃方向を確認しながら避けて、《身体強化》で爪を強化して、攻撃している。
ワームは力が強いが、攻撃手段は単純すぎ、口を開けて、まっすぐ襲い掛かるだけ。だから避けるのもとても簡単。攻撃を避けるという意識もないらしい。
【《爪術》:3になりました】
【《回避》:5になりました】
『慣れた?』
あぁ、あいつの攻撃は単純すぎからな。楽勝だ!
『そっか~!じゃ~~、《思考加速》使用無しで戦おう。』
えぇ?どうして?
『当たり前でしょう、訓練だよ、く・ん・れ・ん!』
ちょっ、ちょっと待ってください、超天才さん、俺が一発噛まれたらもう終わりじゃない?
『はい、《思考加速》禁止!』
......はい、
『大丈夫、敵の動きに集中して、全ての攻撃は準備の段階がある、それを見て、攻撃の力、方向、時点を判断できる』
...やってみる。
俺は《思考加速》を止めて、言われた通りにする。
この世界では力がないと何も出来ないから。
神々と敵対したら、もうほのぼののゲームじゃない。
超天才の意見が間違うと思っていない。
ただ、死ぬかもしれない訓練を実行するのは、俺ですからね!
死にたくないよ、俺は。
『だから、お前が死にたくないからこそ、オレは訓練させているのよ!』
「キシイイイイーーーー」
ワームが攻撃する。
俺はさっきから何度もそのその動きが見たから分かる。
右にジャンプして避ける。同時にワームを攻撃する。
カーンン
噛み付くが外れたワームが地面に当たった。
ワームの体は傷だらけになっている。がどうやら逃げないらしい。
『これも【魔物の敵】の呪の効果だな。逆に俺達の益になるとはね~』
ワームが俺を睨んでいる。
そんなに睨むなよ!いつまで睨んでもお金がでねぇよ!
『いや、ワームってお金いらねぇと思うが』
「キシイイイーー」
お、また攻撃が来る。
はい、避ける~
『元オレ、お前の動きはムダは多すぎ』
...俺、戦いなんて、こいつとは始めてなんだけどね、
『慌てて攻撃を避けるな、あいつの攻撃方向、周囲を判断して、それを合わせて、ちょうどぐらい避けながら、反撃しろ』
...超天才様、一度やって見せてお願いします。
『うん、そうしたほうが速いだな、実際、武術もそうして伝えているんだな。“管理”』
偽オレ(超天才)は俺の体を使って、ワームの前に立つ。左足は前に、右足は後ろに、体を横にして、左手は前に、右手は腰の所に当てて、拳を作る。
これ、覚えがある。地球の有名な武術である空手の構えだな。
懐かしいな~、俺は中学の頃、空手を学んだことある。まぁ、長くは持たなかったが、武術は結構好きだった。
「キシイイーーー」
ワームは襲い掛かってくる。
偽オレは重心を右足に乗せて、体を左に回って右側に一本だけ下がって、ワームの攻撃を軽く避ける。同時に、右手を拳にして、ワームの腹に殴り飛ばす。
「グルウウウー」
痛そう!
うーん、なるほど。簡単で解りやすい、動きも無理なものじゃないし、早くも無い。それを見て、俺でも出来そうだなっていう感じかな。
『そう、相手の動きをちゃんと見て、攻撃の方向と時点を判断するのは一番大事だ。やってみて。』
イエス、サー
俺は早速実行する。
ワームが口を大きく開けて、攻撃してくる。
方向は前面、時点は、今っ!
「キシイイイイーー」
俺は今度、左側に左足を一本避けて、体を左に傾けてあいつの口を避ける。
そして、右手を強化して、ワームを殴る。
バーンン
「グルウウウーー」
出来た!
【《見切り》:1を取得しました】
【《集中》:1を取得しました】
【《自派武術》:1を取得しました】
よっし、もう一発!
集中、集中、今っ!
バーンン
「グルウウーー」
くうう~、いい感じ!もう一発
バーンン
はい、もう一発
バーンン
バーンン
バーンン
..................
......
うん、やりすぎた。
ワームは今、土に寝そべっていて、動けなくなった。
むははははっ
いや~、やっちゃいました~
『こりゃあ、戦いじゃなくて、単なるいじめになったんだな、ワームのHPももう10%未満だったし』
カッカッカ、俺、チョウ強ええぇぇぇ!!
『調子乗るな、相手は弱いし、しかも技術も無く、ただバカに襲いかかるだけだ。勝って自慢することはない。』
まぁなそうだな、失礼シツレイ、
さて、しまいしまうか
俺は、ワームのところに赴く。ワームは完全に動く様子はない。気絶したのかな?
うっふふ~
俺は方脚をワームに踏んで、アイアムナンバーワンという形で立つ!
『中二病はやめろ、バカ、恥ずかしくねぇのか?』
此処は誰もいないから問題ない!
『いや、俺がいるんだけど...』
ん?誰のこと?誰も見てないな~、はっはっは
『...』
よっし、やめやめ、さっさとこいつをしまいし『っ、下がれ!』
「グガアアア~~」
ワームは突然起き上がった。
俺は慌てて、後ろに跳ねて、避けようとした
だが、ワームは俺の尻尾を噛んで、捕まえた。
次の瞬間、地面から、土の槍が無数に生えて、俺とワームの体ごと刺し貫いた。
「ガアアアッ」
痛い、俺の体があっちこっちに土の槍に刺し貫かれた。
『ちっ、《管理》、《空間食い》!』
空間が歪んだ、俺から半径3mぐらいの空間が歪んだ。そして、開いている俺の口に入った。
ワームも、土の槍も、地面も全て。
そして、俺の意識が闇に落ちた。
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主人公: 油断してすみませんでした!
超天才: 俺も油断してすみませんでした!
主人公: ところで、結局《空間食い》を使っちゃったね
超天才: ...緊急事故です。