第11章
グサッ
盗賊のボスの剣が俺の心臓を貫いた!?
なっ!
『おいっ!あいつの手を捕まえ、』
はっ!
偽オレの呼びで俺は驚くから目覚めた。
左手で、あいつの手を捕まえ、右手であいつの心臓を狙って、刺そうとした、
が
ヴウッ
消えた。
次の瞬間、あいつは俺から10mぐらい前方に現した。
そうか、なるほど、瞬間移動を使って、敵を切って、また瞬間移動を使って逃げるか。
ヒット・アンド・ランか、
くそ野郎が!
【《HP自動回復》:10になりました】
【《HP自動回復》:10は《HP高速自動回復》:1に進化しました】
「うぐ~」
HPが減っている、俺の心臓が壊れたか?
『まだ壊れていないが、2cmぐらい切られた。』
HP高速自動回復は治れないのか?
『無理、内臓の怪我は治れないよ、そのスキルは』
「おめら、ワイバーンの心臓は切られた、後少しで死ぬさ、囲め、にがすな!」
「「「おおおお!!~」」」
あぁくそ~、何とか出来ないのか?血を止める方法は?
《心臓の傷を治らないかぎり、血が流れ続くさ》
心臓の傷!傷!
カン
カン
俺は盗賊達の攻撃を受けながら、盗賊ボスを注意する、あいつがまた瞬間移動したらやばいから。
だが、あいつはただそこで立って、楽しんで見るだけ。
くそ、傷をどうにかすれば、地球の知識はなにかあるのか?
地球の心臓の傷はどうする?
傷を縫って、出血を止める、後は自然回復に任せる
『縫う?』
あっ、糸はない、って今の状況も出来ないか!くそ~
『いや、いいアイディアだ、ちょっとやって見る!』
カンカン
俺は盗賊の剣を受けながら、後方へ移動する。
『よっし、出来た。これで一応、心臓の傷は安心する』
何をした?
『魔力を糸にして、心臓の傷口を固定する、あとは体の傷も』
そんなことも出来るのか?
俺はステータスをちらっと見る。
本当にHPが減らなくなった。
【《HP高速自動回復》:2になりました】
後は自然回復に頼む!
偽オレ、あいつの瞬間移動をどうやって取得する?
『うーん、脚を強化して、ジャンプしたら?』
俺は《身体強化》をさらに脚を強化して、盗賊の方へ強くジャンプする
バーンン
「ぐはっ」
「あがっ」
目の前にいる盗賊と打つかる。
やつ等の体が割れた。
俺の体もちょっと痛い!
【《瞬発》:1を取得しました】
【《瞬発》:2になりました】
【《瞬発》:3になりました】
久しぶりに、こういう連発レベルアップは聞かなかった気がする
『身体強化がなければ、たぶんお前も、あいつ等と同じだったんだな』
こういうことは先に言って欲しいんだけどな、
それに、《瞬発》だったな、《瞬間移動》じゃなくて。
『たぶん、進化したら《瞬間移動》になるさ!』
たぶんかよ!
「あっ、兄貴、この化け物はまだ死なない」
「安心しろ、あいつの心臓は貫かれた、今はただ死に掛けるから必死に逃げるだけさ」
そうですか、じゃぁ、兄さんはそこでのんびりお酒を飲んでいいよ
この野郎共を切った後で、この傷を何倍も返してやる!
《瞬発》
俺はどんどん《瞬発》を使って、盗賊を切る。
【《瞬発》:4になりました】
【《瞬発》:5になりました】
【《瞬発》:6になりました】
この《瞬発》は以外と使いやすい、
「あああああ」
「ぐあああ~」
「兄貴、助けて~」
「あぁ、てめぇら、なにやってんだよ、どけっ」
ボスが出た、あいつは剣をこっちに向けて、腰を落とす。
あの構え方、まさか!
バーンン
グサッ
「なにっ?」
俺は《瞬発》を使って、右に跳ねる。
その瞬間、あいつはさっき俺がいたところの前に表して、俺を切ろうとした。
避けられたことに驚いている。
うぐっ、ちょっと切られた。
あいつ、また俺の心臓の狙った。
右に避けたため、左手の肩のちょっと下のところが切られた。
『《瞬間移動》の方が早いだな。』
ちくしょ~、レベルアップしろ《瞬発》!
【《瞬発》:7になりました】
【《危険感知》:2になりました】
【《見切り》:2になりました】
【《回避》:6になりました】
【《HP高速自動回復》:3になりました】
えっ、あっ、うん、すみませんでした、ちょっと血が上がっただけです。
『敵に注意しろ、あいつは警戒し始めたよ』
俺たち、随分舐められたな、
「魔物のくせに、俺の攻撃が避けられたとは驚いたな、が、魔物はただの魔物だけだ」
危険っ!
ボスはまた《瞬間移動》を使って、襲い掛かる
俺はまた、《瞬発》を使って、さける。
『おい、危ない!』
なっ!
俺は避けた瞬間、あいつはまた、《瞬間移動》を使って、接近した。
なるほど、こういう戦い方だったのか。
だが、今回はそうはいかねぇよ!
俺は手を強化して、その剣を叩き外した。そして、翼剣で切る。
グサッ
ちっ、避けられた!
『コイツは戦闘経験が多いが、瞬間移動に頼りすぎるな!』
あいつ、瞬間移動を使って、俺のお翼剣を避けた。
むかつく!
【《見切り》:3になりました】
【《瞬発》:8になりました】
「なんなんだ、この魔物は」
バーンン
今度は俺が攻撃する。
俺は《瞬発》を使って、あいつのところに跳ねて、同時に翼剣で切る。
「なっ」
カンン
ボスは剣で防げた。
なら次っ!
俺はまた《瞬発》を使って、あいつの背後に回って切る。
ヴウウ
ボスもまた、瞬間移動で避けた。
【《瞬発》:9になりました】
もう一回。
バン
バンバン
そして、俺とボスの鬼ごっこみたいなゲームが始めた。
切る、避けられる、切りかかる、避ける
それを繰り返す。
しばらくすると
はっ、はっ
「はっ、はっ、はっ、なんなんだこのワイバーンは」
【《瞬発》:10になりました】
【《瞬発》:10はレジェンドスキル《瞬間移動》:1に進化しました】
うはっはははっはははは!!!!
やっと取得出来た!!!
はっはっは!
さ~~て、お返しだ!
「ん?なっ、なに」
俺はニヤっと笑う。
《瞬間移動》
ヴウウッ
次の瞬間、俺はあいつの目の前に現した。
貫き手!
グサッ!
俺の手があいつの心臓を貫いた。
「あがっ、がはっ!」
お返しに決まってんだろう。
さて、さらばだ、盗賊のボスよ!
《空間食い》
「があ~!」
うん、相変わらず、味とか何も感じてないな。
『《空間食い》を使うと直接胃に入るから味なんて感じられないさ』
おぉ、そうですか、なるほど。
まぁ、ワームの味なんて感じたくないし、盗賊等の味も感じたくもない!。
それに、最後にあのボスが避けないな、どうして?
『MPが切れたから。』
あっ、なるほど、俺は《MP高速自動回復》があるから大丈夫だったが、あいつはなかったな。
まぁいい。
さ~~て!!
俺は残った盗賊を見て、ニヤッと笑う。
やつ等は今でも唖然としている。
グサッ
「いやああ~くるな~~」
うるせぇ、死ね!
グサッ
「助けてえええ、ママ~、ママ~」
お前のママはここにいねぇよ!
グサッ
「にっ、逃げろ~~!」
逃がさねぇよ!《土魔法》!
俺は土魔法を使って、出口を封じた。
むはっはっは!
『こいつ等、完全に絶望したな!』
ふっ、弱いやつめ!俺の前に土下座しろ~!むはっはっは!
『...お前もまた弱いヤツの中の一つなんだけど』
俺の力を見せてやる、むはっはっはっは!
『また中二病が再発したかあ!ってか調子に乗りすぎよお前、また天罰されるよ』
むはっはっはっは!天罰?ふっ、神々でさえ、俺に土下座しなきゃならねぇ!
俺はこの世界の支配者である!
【究極スキル《傲慢の大罪》を取得しました】
............
『............』
調子に乗ってすみませんでした。
『もう遅かったよ、元オレ!』
うぐっ
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盗賊を全滅した後、俺は洞窟の奥に赴いた。
そこには何人の女の人はいた。
いや、正確には、女の人の死体が4体あった。
全員死んだ!
裸で!
いやなのを見たな!
「ヴウウ~」
ん?なんか聞こえた?
『うん、聞こえたな』
《空間感知》には反応がない、なぜ?
俺はさらに目を強化して、周囲を確認する。
何か見える!
人間の様に、浮いている。
【《死霊視》:1を取得しました】
死霊、そういうことか、
今、俺の目の前に4人の女の人の魂が現した。
いや、見えるようになった、と言った方が正しいだろう。
どうする?
『うん、お前はどうしたい?』
別に、俺には関係ない人たちだし、俺も死んだ人を生き返らせるスキルはない。
『だろうな、まぁ、せっかくだし、《死霊術》でも学ぼう』
死霊術?うん、分かった。教えてくれ。
『そう、まずは......』
そして、俺はその場で死霊術を学ぶことになった
死んだ人に失礼けど、
俺も生きるためだ。
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