* 第七章以降のモロモロ(座談会、予告、その他)
(読まなくてもノープロブレム!)
(いろいろひどいです)
(本編とはあんまり関係ありません)
(大きなお心でお読みください)
■番外座談会「家族の肖像」
*列席者…D:直義、S:正季、R:師直、T:登子
D>ようやく第七章まで来たな。
S>やっと北条倒して京都編。ちょいゆっくりだったね。
R>何をおっしゃいます。苦渋と隷属の鎌倉編は、もっとねっとりじっとりやっても良かったと思いますぞ!
D>冗談じゃない。兄上がおかしくなって苦労するのは俺だぞ。
R>私がついているではありませんか。
T>私もいるではありませんか!
R>あわわ、奥方様。
T>あれだけ心を砕いてお仕えした高氏様に、実家を滅ぼされ鎌倉に打ち捨てられた悲劇の美女、登子とお呼びください。
D>あ、義姉上は次章で暗躍…いえ、活躍していただく予定ですので。
T>義姉上なんて呼ばないで、昔のように登子(出来れば語尾にハートを付けて)と呼んでください。
R>やややや!(←嬉しそう)
S>あんた達、そういう仲だったの?
D>違う! 兄上と結婚する前は、普通に「登子殿」と呼んでいたぞ。
T>そう、運命のあの日。今は亡き赤橋の兄に引き合わされた、足利のご兄弟。光の君のようなお姿に一目で恋に落ちた私に、貴方はおっしゃった。
『あなたが登子殿ですか?兄上が羨ましい』と……
S、R>やっぱり。
D>普通褒めるだろう! 兄上のいいなずけだぞ。おべんちゃらの一つも言うわ!
T>おべんちゃらなんてひどい…!(泣きながら退場)
S>よく自然に『おべんちゃら』なんて言葉出て来るな。
D>母上が京出身なんだよ。あ、お前が関西なのに関西弁じゃないという指摘もあったぞ。
S>関西弁じゃなくて上方言葉だが……真面目に書けば、西方の人物は出身地によって全部違うよ。しかも帝や顕家殿は公家言葉だし、注釈だらけで殆ど意味が通じんぞ。この時代標準語(中央語)は、こっちだって意識強いしな。
D>その点、兄上も俺も母方が京の出で、文化的に恵まれてたな。
R>浄妙院様(足利兄弟の母清子)の上杉家は、元々藤原家でございますからね。先代、先々代の殿は、なるべく北条から離れた血縁を求めたのでしょう。
D>北条家からも奥方もらってたけどな。お子様もご本人も早くに逝かれて…だよな?
R>まあその辺りはいろいろ……ごにょにょ(黒い言葉)、でございますよ。
S>怖いわ~名門の一族って~
D>うるせーよ、悪党。
S>あぁ、あんたの口調もころころ変わるとご指摘があったね。
R>ぞんざいな言葉遣いだと心を許されているようで、私は嬉しいですよ!
D>うあぁ(嫌そう)、目上と『それ以外』で分けてるだけだ!
S>あんたの場合、主に『兄上』と『それ以外』だよね。まあいいけどさ。
D>文句あるなら、お前にも丁寧に話してやるぞ。
「正季様、よしなにお頼み申しますね」(『ね』にアクセント=顕家の真似)
S>ごめん。いい。やめて。
D>お前だって、正成殿に話す時は変わるだろう?
S>いや、あんまり変わらないと思うぞ。
D>そんなもんか?(ちょっと心配)
S>ウチはそうだね。俺が丁寧な言葉使ったら、兄者に病人か、偽物認定されるね。間違いなく。
D>そうか……。
S>まあ、姉上には敬語で話さないと蹴られるけどね!(姉者もNG)
D>なんだそれは?!
S>ウチの姉上、巫女体質っていうの?気性荒くてねー。頭に血が上って、あっさり旅芸人と駆け落ちしちゃうくらいだし、怖いんだよ~。家長の兄者も『もうあきらめた』って、好きにさせてるくらいだから。
D>数万の兵を数百で追い返した正成殿があきらめた?!
R>……上方の女子にも色々あるのですね(呆然)。
S>アレは規格外だから、執事サンのお付き合いしてるような公家のお姫様や、武家の奥さんと比較しちゃいけないよ。
D>師直、大概にしておけよ……っても無駄か。お前、後世に変な所で名前残るもんな~
R>やややや(汗だく)。
S>『仮名手本忠臣蔵』ね。人形浄瑠璃に歌舞伎のお題ときちゃあ、江戸じゃ、一番の有名人だねえ。
R>うおおおおぉぉぉーーー(泣きながら退場)
S>後世は、過去の人物を好き勝手に使うからね。兄者なんて戦前『忠義』の代名詞にされて利用されたし。ははは、むかつく。
D>「青葉茂れる桜井の~」か。やたら美しい話にされたな。ウチの兄上は逆賊として、江戸から戦前まで長い間けちょんけちょんにされたけど、戦後再評価されたな。
S>勝手だとは思うけど、時代によって評価が変わるのは面白いね。
D>変わると言えば、教科書にも兄上として出てたあの絵姿(「騎馬武者像」)。結局誰だったんだ?
S>あの執事さんだったって説もあるけど、一回りして、結局あんたんとこの兄上で良かったんじゃない?って説も出てるよ。
D>いい加減だなー(-_-;)
S>だからこんな話も書けるんでしょ(^_-)?
D>違いない。
――――――――――――――
そして……
まだまだ直義の旅は続く。
急転直下の第八章!
「この革命は失敗じゃった……」
やるせなさを抱いて忠臣は去っていく。
「鎌倉にはもう戻りたくないんだ」
無数の墓標に沈む武家の都は今!
「お先に参ります」
またすぐに会えることを疑わなかった日。
出会い、別れ、そして再会……!
運命の用意した幾つもの岐路。
掴みとれるのは誰の手か。
Coming Soon!