3-53 勇者支援会議 ― 世界の意思:戦前夜 ― 魔王戦作戦会議
話はさかのぼり、各国出席の会議を行う前のこと。
各国代表が続々と到着していた頃、俺たちは宿泊している城の一室に集まっていた。
広間の中央には地図と資料が広げられ、キャンドルの柔らかな光がゆらゆらと影を落としている。
「情報は全部揃ったな」
ユーマは地図に指を置き、各魔王の居城と勢力範囲を確認する。
「四天王はすでに倒した。
次は魔王たちだが、まだ全員が覚醒しているわけじゃない」
カイルが双短剣を手の中で転がしながら言う。
「とはいえ、予想以上に手強い相手になるだろう。
油断は禁物だな」
レンカは聖杖を床に立てかけ、資料を手早く整理しながら口を開いた。
「各国の支援は確保できているけれど、戦術を誤れば、どんな援軍も意味を成さないわ。
まずは作戦の優先順位を決めましょう」
ミリアは双短剣を握り、軽く跳ねるようにして戦意を示す。
「偵察の情報を見る限り、魔王の警戒が薄いところから攻略したほうが効率的ね」
ダリオは戦槌を肩に担ぎ、地図上の敵拠点を指し示す。
「無駄に戦力を割かず、まずは孤立している魔王から叩く。
その後、順次連携していくべきだな」
エリシアは胸に白い手を置き、静かに語る。
「精霊たちも準備を整えています。
私が矢を放てば、生命の流れを整える補助ができるわ」
俺は仲間たちを見渡し、改めて決意を固めた。
「私たち――いや、俺たちは一丸となって動く。
支援があるからこそ、力を分け合い、互いを守れる。
今回はそれが何よりの鍵になる」
カイルが少し笑いながら俺を見る。
「……まさかユーマがここまで綿密に計画立てるとはな。
やる気満々じゃねぇか」
レンカが小さく肩を叩く。
「でも、あなたの支えがあれば、みんな安心して戦えるわ」
ミリアも笑みを見せる。
「私も、今回の作戦では役に立てることが多そうね。――風の勇者として、頑張るわ」
ダリオは短く頷き、戦槌を軽く振る。
「皆の力を合わせれば、どんな魔王でも倒せる」
エリシアは精霊王の聖弓をそっと構え、その白い光を見つめた。
「さあ、これで準備は整った。明日は全てを懸けて戦いましょう」
ユーマは拳を握り、深く息を吸い込む。
「よし、眠る前にもう一度確認だ。
各自、任務と戦術を頭に叩き込んでおけ。
明日から俺たちは全力で戦う」
城の窓から夜風が吹き込み、仲間たちの決意を揺らす。
星明かりの下、勇者たちは互いの絆を確かめ合いながら、静かに戦前の夜を迎えた。
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