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3-32 最後の四天王:準備

 俺たちは、対魔王戦に向け、後顧の憂いを断つべく、最後の四天王――煉獄の魔女イルミナを討つための準備を進めていた。



 まず、新しく加入したカイルに、ダリオが黒いドラゴンレザーアーマー一式と小手、ブーツを渡した。


 さらに、新たに鍛造した闇属性の双短剣シャドウ・ファングを闇の鎖で繋ぎ、試しに装備させている。


 他のメンバーもそれぞれ装備のメンテナンスを行い、破損があればダリオに修理してもらった。



 そんな中、エリシアは珍しく思いつめた表情をしていた。


 現在、真の勇者へ覚醒していないのは――エリシア、ダリオ、カイルの三人。


 後から加わったミリアが兄との戦いを経て風の勇者として覚醒したことに、彼女は焦りを感じていたのだ。


 一体、自分と彼女たちとでは何が違うのか――その焦燥は、傍目にも分かるほどだった。


 だが、これは言葉で説明できるものではない。感覚的、魂の問題なのだ。


 もし武御雷様のように理論立てて教えられるのであれば、とっくに導けていたはずだ。


 俺は、自分の無力さに歯がゆさを覚えた。



 エリシアは「一人になりたい」と言い残し、川の方へ向かった。


 その直後、俺は強力な精霊の気配を感じ取った。


 レンカとミリアに様子を見に行ってもらうと――


 エリシアは川の清らかな水で禊を行い、精霊とチャネリングしていた。


 彼女はハイ・エルフとしては珍しく、四大精霊王――風・土・水・火――すべてと契約を結んでいる。


 火を禁忌とするエルフ族にとって、火の精霊王と契約することは本来は、はばかられることだ。


 だが、“森の賢者”を自称するエリシアは火の精霊王とも契約し、その力を自在に操っていた。


 四大精霊王とチャネリングしているのは、恐らく精霊魔法の強化に行き詰まり、それを打開しようとしているためだろう。



 夕刻、戻ってきたエリシアは浮かない顔をしており、ダリオと何やら話し込んでいた。


 夜、俺とレンカは神々に供える酒と料理を持って川辺へ向かい、簡易神棚を作ってチャネリングを試みる。


 神々からの返答は――


 『すでにエリシアは勇者として覚醒してもおかしくはない。だが、それを阻んでいるのは彼女自身の内面の問題だろう』


 さらに、『ラジエルの書』の写本を読ませてみてはどうか、と助言を受けた。


 その写本には、天使ラジエルがこの世のすべての出来事を記した原本の内容が、リアルタイムで反映されるという。



 翌日、俺はエリシアに「何か悩みの参考になるかもしれない」と言って写本を手渡した。


 彼女は数ページめくっただけで目を輝かせ、夢中で読みふけり始める。


 やがて食事や睡眠さえ忘れ、書に没頭するほどだった。


 ちなみに、ダリオに「昨日、エリシアと何を話していたんだ?」と尋ねると、


 「何、同じ長寿者としての悩み相談じゃよ」と、いつもの調子でかわされた。

 明日からはいよいよ三連休。

  日頃の感謝を込めまして、この3日間は**【合計13話の一挙更新】**を敢行いたします!


 【更新スケジュール】

  ・土・日: 07時 / 10時 / 12時 / 15時 / 18時(毎日5回!)

 ・月曜: 07時 / 12時 / 15時(最終日は3回)


 物語はいよいよ最後の四天王、煉獄の魔女イルミナとの決戦へ。

 そして激闘の後の、つかの間の休息……。


 ぜひ、この連休は、「童爺」のつむぐ物語と共に、熱い時間をお過ごしいただければ幸いです!


 もし「面白い」「続きが気になる」と思っていただけましたら、下の【☆☆☆☆☆】やブックマークで応援をいただけますと、執筆の大きな励みになります!

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