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3-31 影妖クルス

 影妖クルスは焦っていた。


 勇者一行の仲間割れを好機とみなし、大量の戦力を投入したが、結果は逆効果だった。


 逆に一行の絆を強め、ユーマ・ヴァレンティアとレンカ・ルミナリアの覚醒を促してしまったのだ。


 もう、後がない。


 クルスは残った配下の戦力をすべて、古代神殿に向けた。



 一方、勇者一行は、レオンハルト、ダリオ、ミリア、エリシアに見張りを任せ、まだ古代神殿で調査を続けていた。


 カイルは古代人の末裔であり、古代神殿の壁やモニターに書かれた文字を読むことができる。


 彼が釘付けになっているのは、古代魔法の書かれたタブレットだ。


 ガラスにひびが入っていたが、問題なく読める。カイルはそれを写本に書き写していた。


 俺とレンカは、既に古代魔法を天界での修行で習得済みだ。


 最初に習った魔法こそ、古代魔法にあたる。


 習得後しばらくして、一部の魔法には制限がかけられ、禁呪指定された。


 当時は疑問に思わなかったが、今、第一世代の歴史を知り、納得した。


 カイルは全てを書き写し、タブレットを投げ捨て破壊する。


 「とても危険な内容だ。悪用されないように」


 その時、敵襲を知らせる笛の音が鳴り響いた。


 俺たちは即座に合流し、敵を待ち構える。


 布陣はこうだ。


 前衛:ミリア、ダリオ、レオンハルト

 中衛:カイル、レンカ

 後衛:エリシア、俺


 古代神殿の入り口の幅が狭く、7対66という絶望的な戦力差。


 俺は封印していた魔導書アーク・コーデックスを取り出す。


 ダリオが一瞬こちらを見たが、黙って前を向いた。



 戦闘開始。


 先制は、エリシアの天雨と、俺の強化されたファイアレイン。


 だが、敵も対策済みのようで、天雨は効かない。


 ファイアレインは魔導書でブーストされているため、まだ効果はある。


 再び放つと、エリシアは森の導杖を取り出し、精霊魔法に切り替える。


 敵の足を草木で拘束し、行進を鈍らせる。


 しかし、肉薄する敵に対し、前衛のレオンハルトとミリアが覚醒し、次々と屠っていく。


 ダリオは盾を構え、後衛に敵が進めないよう防ぎつつ、シールドバッシュで弾き返す。


 カイルは闇属性の影魔法で前衛を援護し、レンカは聖槍でダリオの盾の隙間から敵を突き屠る。


 全員が疲れ始めたところで、レンカが戦乙女ヴァルキリーに覚醒し、回復とバフを仲間にかける。


 半時が経ち、俺も光の勇者に覚醒し、仲間に再度回復とバフをかける。


 そして魔導書でブーストされたマジックミサイルを、残敵とクルスに向けて放った。



 残ったのは、ゴーレムを盾にして隠れたクルスだけ。


 カイルは影の中に消え、クルスの背後から出現してバックスタブを決める。


 「背中が、がら空きだぜ!」


 クルスは「エ・・・エルシード・・・さ」と言葉を残し、力尽きた。


 これで、魔王軍四天王は残り一人となる。


 戻ってきたカイルを見て、俺とレンカは囃し立てた。


 「ダークヒーローみたいだ、カッコよすぎる」


 他の仲間は「ダークヒーロー」の意味が分からず、ポカンとしている。

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