3-29 襲撃
「ククク……仲間割れとは、いい隙だな」
七魔王の配下の軍勢が、闇からぞろぞろと姿を現した。
影妖クルスの眷属――魔獣や漆黒の戦士たち。
「くっ……!」
双雷剣を抜き、閃光の勇者に覚醒するレオンハルト。
戦鎚と盾を振るうダリオ。
精霊弓で天雨を打ち、迎え撃つエリシア。
だが、数が多すぎる。
俺はレンカを庇いながら後退した。
「このままじゃ……!」
その時――。
「……借りは返すぜ」
闇から閃光のように飛び出した影。
カイルだった。
短剣が敵兵を切り裂き、彼は不敵に笑う。
「信じる信じねえは後でいい。 今は背中を預けろ」
続いて、泣き腫らした目のミリアが必死に駆け戻ってきた。
「やっぱり……置いていけない! 私も、仲間だからっ!」
風の勇者に覚醒し、その小さな体で魔獣の突撃を引き受け、仲間に隙を作る。
「馬鹿者め!」
ダリオが叫び、戦鎚を振り抜く。
「だが……よく戻った!」
戦況はなおも厳しい。
俺は石を握りしめたが、暴走させれば全員を巻き込む。
その手を、レンカが強く包んだ。
「大丈夫。 あなたを信じてる」
涙を浮かべながらも、彼女の笑みは揺るがない。
「だから――あなたも、自分を信じて」
その言葉が、俺の胸に火を点した。
仲間の叫びと想いが重なり、力が溢れ出す。
その瞬間、レンカと俺は光に包まれた。
光が収まった後、そこに立っているのは――
戦乙女に覚醒したレンカ、
そして光の勇者に覚醒した俺の姿だった。
レンカはドラゴンレザーアーマーの上に透明な戦乙女の装備を纏う。
俺もドラゴンレザーアーマーの上に、透明で豪華な光るローブとトーガを纏う。
さらに二人の背に透明な六つの白翼が広がり、戦場に十二条の光が射す。
勇者一行全員に、回復と聖なる加護、そしてバフがかかる。
双雷剣と戦槌、短剣と弓、そして俺とレンカの力が一つになり、怒涛の反撃が始まった。
黒き軍勢は次々に倒され殲滅され、ついに古代神殿を覆う闇は晴れた。
◆
――戦いの後
荒い息の中で、仲間たちは互いに顔を見合わせる。
「……悪かった」
ダリオが頭をかいた。
「疑いすぎた。けど、もう一度信じてみるさ」
「俺もだ」
カイルはぼそりと呟く。
「影の男でも……仲間ってやつは、悪くない」
ミリアは俺の袖を握りしめる。
「ごめんなさい……私、もう逃げない。 ずっと一緒にいる」
そして皆の視線がレンカに集まった。
彼女は微笑んで言った。
「ね? 私が言った通りでしょう。
彼は私を裏切らない。 だから、皆も信じてあげて」
重苦しかった空気が、少しずつ和らいでいく。
俺は彼女の手を取り、深く頷いた。
「ありがとう。 君がいてくれるなら……俺は何度でも立ち上がれる」
夜空を仰げば、星々が澄み切った光を放っていた。
こうして一行は、絆を取り戻し、より強く結びついた。
“七勇者の旅”は、ここから真に始まる。
ここで、ユーマとレンカが、勇者覚醒しました。
当初は、衣装だけでなく、容姿も前世の悠真と蓮花にしようと考えていたのですが、そうするとレザーアーマー等の装備のサイズが合わなくなるので止めた経緯がありました。
あとは、雨降って地固まるですね。
仲間との結束が強くなります。
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